あいつが来てからまだ、たった数日だった。

それなのに、あいつがいないだけでこんなに船が寂しくなるものなのか・・・

ヒロインが攫われて、丸一日経った。
作戦会議の後、海軍に存在がバレないように細心の注意を払いながら情報収集をし、必要の無い時は極力船で過ごしていた。

つい先日まで宝や酒瓶で手狭に感じていた部屋が、今はやたらと広く感じる。

リュウガ「はぁ・・・」

リュウガがため息をついたと同時に部屋がノックされた。

ソウシ「船長、準備はいいですか？」

クロース島の正装で身を包んだソウシが扉を開けた。

ソウシ「うん、中々似合いますね。これなら海賊だとはバレないでしょうね。」

ソウシと同じく、全員が正装を身に纏った。

シン「船長、ドクター、もう間も無く海軍邸宅前の広場で、式典が始まります！」

甲板からシンの声が響く。

リュウガ「オメーラ、作戦は覚えているな？
あいつを助け出す機会は一瞬だ。
絶対に気を抜くなよっ！」


全員「「「アイアイサー！！」」」