Spaの街
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(夢から戻ってきた…?)
夢、だよね?
そう言い聞かそうとするけれど、なぜか髪はびしゃびしゃに濡れていた。
手を縛っていたタオルがゆっくりと解けていくのを見て、今までの事は現実なのか夢なのか更にわからなくなってくる。
夢なのに、夢じゃない?
どういう事なんだろう…。
手の中には、あとは何の変哲もない普通のカギだけが残されていた。
今度はどんなことが起こるの?
待っていたかのように滝が割れて、普通の木の扉がそこに現れた。
私は迷わず、カギを差し込む。
もうまぶしいほどの光は現れない。
ガチャ
ドアが開くと、目の前に岩に囲まれたお風呂が見えた。
リュウガ「せっかくコンヨクだってのに全然姉ちゃんが来ねえとはどういうことだ?!」
トワ「わー!船長、暴れないでくださいっ!」
声のする方を見ると、シリウスの皆が輪になって温泉に浸かっている。
(私のいる場所は皆から見えていないみたいだけど…)
リュウガ「姫さんなんて入ってねえじゃねえか?!あのタヌキ番頭め」
船長が女湯に続くドアを睨みつける。
トワ「ほら船長。お酒もあることですし機嫌直してください」
湯の上にはお盆が浮かんでいて、グラスに入ったお酒が並んでいた。
トワ君が船長の目の前のグラスに並々とお酒を注ぐ。
船長は途端に機嫌を直して、お酒を一気に飲みほした。
リュウガ「はっはっは!ラムも美味いが裸で飲むヤマトの酒も格別だな」
ハヤテ「ま、俺たちの貸切だからいいじゃないっすか。知らねーヤツと入りたくねえし」
トワ「そうですよね。いくら水着でも、やっぱり女の人が来たら…恥ずかしいです」
リュウガ「恥ずかしい?そうだな。堂々とした女も好きだが恥じらう女もいいな」
ハヤテ「結局、全部好きってことじゃないっすか、それ」
リュウガ「当たり前だ!俺はすべての女を愛している!」
せ、船長…。
ナギ「…このフロ、暑いし薬臭いな」
ソウシ「ふふ。この庭には珍しい薬草が多いし、このお風呂も血行が良くなって身体に良さそうだよね」
皆はそれなりに楽しんでいるみたいだけど、
シンさんはどこに…?
キョロキョロと辺りを見廻していると、ふわっと柔らかなものが後ろから肩に掛けられる。
バスタオルだった。
シン「バカ。ここに来るなって言っておいただろ。それに、何だその格好は」
振り返ると、眼帯を着けたままで不機嫌そうな、水着姿のシンさんが立っていた。
●●「私の格好?」
はた、と下を見ると、私は水着のトップが無い状態で―――
●●「きゃ…」
さけび声をあげそうになって、シンさんが私の口を手で塞ぐ。
シン「静かにしろ。あいつらに気付かれる。ったく、一体どこからここに入って来たんだ」
確かに、女湯のドアは船長達が入っているお風呂の真ん前にあるし、私が立っていた所とは逆になる。
開いていたはずの木のドアはもう跡形もなく消えていて、その場所にはただ、ビーチチェアが置いてあるだけだった。
●●「ここは…もしかして店の奥にある混浴なんですか?」
シン「……頭を打ったのか?」
シンさんの呆れた視線が降りてくる。
じゃあここは普通の混浴で、普通の世界で、
目の前のシンさんは…普通のシンさん?
●●「シンさん、ずっと混浴にいたんですか?」
シン「船長が大人しく男湯にいるわけないだろ。俺はオンセンに浸かる気にはなれないが、お前がここに来ないように見ていて良かった。ビーチチェアでタオルをかぶって横になっていたら、目の前に上半身裸のマヌケな女が突然立っていたから驚いたけどな」
●●「マヌケって…あれ?私が来ないように見てたって…?」
シン「うるさい。そこは聞き返すな」
憎まれ口を言いながらも照れたようにふいっと横を向くシンさんは、いつものシンさんに見える。
安心した途端、吹き抜ける風に身体がぶるっと震えた。
さっき髪まで濡れたから、風に当たると寒い、かも。
シン「寒いのか?とにかく、こっちに入るぞ。船長は女湯のドアを凝視してるしすぐに戻れそうにないしな。向こうからこっちは見えない」
●●「はい」
シンさんと一緒に、庭の隅にある小さな温泉に入る。
苦しげな表情の顔像が温泉の脇にぽつんと立っていて、その口から小さな滝のように湯が注ぎ込まれていた。
湯を囲む岩の周りにはびっしりと植木が敷き詰められていて、ここに温泉があるなんて一見わかりにくい。
シンさんと浸かると、肌が触れ合いそうなほど狭い。
どきどきと波打つ心臓とじんわり温かい湯が、冷えた身体に急速に熱を与えるみたい。
目の前のシンさんを改めて見つめる。
●●「眼帯、つけたままなんですね」
こういう時も外さないのは、すごくシンさんらしい。
シン「何だニヤニヤして。気持ち悪いヤツだな」
●●「私のこと、突然可愛いって言ったりとか…しませんか?」
シン「言ってほしいのか?」
●●「愛してるって言ったりとか…」
シン「こんな悪趣味なフロにつかりながら言う趣味はない」
●●「えっ!じゃあ悪趣味なお風呂じゃなかったら言ってくれるんですか?」
シン「…調子に乗るな」
●●「私をドレイって言ったりとか…オンセンに投げ落としたりとか…」
シン「望むならそんな扱いをしてやらんこともないが。そういう遊びをしたいのか?」
●●「いいえっ、そうじゃなくて…そうじゃないこともないんですけど、でもそうじゃなくて…」
シン「フン。さっきから何をわけのわからないことを言っているんだ」
やっと…!やっといつもの…
●●「シンさん…っ!」
夢、だよね?
そう言い聞かそうとするけれど、なぜか髪はびしゃびしゃに濡れていた。
手を縛っていたタオルがゆっくりと解けていくのを見て、今までの事は現実なのか夢なのか更にわからなくなってくる。
夢なのに、夢じゃない?
どういう事なんだろう…。
手の中には、あとは何の変哲もない普通のカギだけが残されていた。
今度はどんなことが起こるの?
待っていたかのように滝が割れて、普通の木の扉がそこに現れた。
私は迷わず、カギを差し込む。
もうまぶしいほどの光は現れない。
ガチャ
ドアが開くと、目の前に岩に囲まれたお風呂が見えた。
リュウガ「せっかくコンヨクだってのに全然姉ちゃんが来ねえとはどういうことだ?!」
トワ「わー!船長、暴れないでくださいっ!」
声のする方を見ると、シリウスの皆が輪になって温泉に浸かっている。
(私のいる場所は皆から見えていないみたいだけど…)
リュウガ「姫さんなんて入ってねえじゃねえか?!あのタヌキ番頭め」
船長が女湯に続くドアを睨みつける。
トワ「ほら船長。お酒もあることですし機嫌直してください」
湯の上にはお盆が浮かんでいて、グラスに入ったお酒が並んでいた。
トワ君が船長の目の前のグラスに並々とお酒を注ぐ。
船長は途端に機嫌を直して、お酒を一気に飲みほした。
リュウガ「はっはっは!ラムも美味いが裸で飲むヤマトの酒も格別だな」
ハヤテ「ま、俺たちの貸切だからいいじゃないっすか。知らねーヤツと入りたくねえし」
トワ「そうですよね。いくら水着でも、やっぱり女の人が来たら…恥ずかしいです」
リュウガ「恥ずかしい?そうだな。堂々とした女も好きだが恥じらう女もいいな」
ハヤテ「結局、全部好きってことじゃないっすか、それ」
リュウガ「当たり前だ!俺はすべての女を愛している!」
せ、船長…。
ナギ「…このフロ、暑いし薬臭いな」
ソウシ「ふふ。この庭には珍しい薬草が多いし、このお風呂も血行が良くなって身体に良さそうだよね」
皆はそれなりに楽しんでいるみたいだけど、
シンさんはどこに…?
キョロキョロと辺りを見廻していると、ふわっと柔らかなものが後ろから肩に掛けられる。
バスタオルだった。
シン「バカ。ここに来るなって言っておいただろ。それに、何だその格好は」
振り返ると、眼帯を着けたままで不機嫌そうな、水着姿のシンさんが立っていた。
●●「私の格好?」
はた、と下を見ると、私は水着のトップが無い状態で―――
●●「きゃ…」
さけび声をあげそうになって、シンさんが私の口を手で塞ぐ。
シン「静かにしろ。あいつらに気付かれる。ったく、一体どこからここに入って来たんだ」
確かに、女湯のドアは船長達が入っているお風呂の真ん前にあるし、私が立っていた所とは逆になる。
開いていたはずの木のドアはもう跡形もなく消えていて、その場所にはただ、ビーチチェアが置いてあるだけだった。
●●「ここは…もしかして店の奥にある混浴なんですか?」
シン「……頭を打ったのか?」
シンさんの呆れた視線が降りてくる。
じゃあここは普通の混浴で、普通の世界で、
目の前のシンさんは…普通のシンさん?
●●「シンさん、ずっと混浴にいたんですか?」
シン「船長が大人しく男湯にいるわけないだろ。俺はオンセンに浸かる気にはなれないが、お前がここに来ないように見ていて良かった。ビーチチェアでタオルをかぶって横になっていたら、目の前に上半身裸のマヌケな女が突然立っていたから驚いたけどな」
●●「マヌケって…あれ?私が来ないように見てたって…?」
シン「うるさい。そこは聞き返すな」
憎まれ口を言いながらも照れたようにふいっと横を向くシンさんは、いつものシンさんに見える。
安心した途端、吹き抜ける風に身体がぶるっと震えた。
さっき髪まで濡れたから、風に当たると寒い、かも。
シン「寒いのか?とにかく、こっちに入るぞ。船長は女湯のドアを凝視してるしすぐに戻れそうにないしな。向こうからこっちは見えない」
●●「はい」
シンさんと一緒に、庭の隅にある小さな温泉に入る。
苦しげな表情の顔像が温泉の脇にぽつんと立っていて、その口から小さな滝のように湯が注ぎ込まれていた。
湯を囲む岩の周りにはびっしりと植木が敷き詰められていて、ここに温泉があるなんて一見わかりにくい。
シンさんと浸かると、肌が触れ合いそうなほど狭い。
どきどきと波打つ心臓とじんわり温かい湯が、冷えた身体に急速に熱を与えるみたい。
目の前のシンさんを改めて見つめる。
●●「眼帯、つけたままなんですね」
こういう時も外さないのは、すごくシンさんらしい。
シン「何だニヤニヤして。気持ち悪いヤツだな」
●●「私のこと、突然可愛いって言ったりとか…しませんか?」
シン「言ってほしいのか?」
●●「愛してるって言ったりとか…」
シン「こんな悪趣味なフロにつかりながら言う趣味はない」
●●「えっ!じゃあ悪趣味なお風呂じゃなかったら言ってくれるんですか?」
シン「…調子に乗るな」
●●「私をドレイって言ったりとか…オンセンに投げ落としたりとか…」
シン「望むならそんな扱いをしてやらんこともないが。そういう遊びをしたいのか?」
●●「いいえっ、そうじゃなくて…そうじゃないこともないんですけど、でもそうじゃなくて…」
シン「フン。さっきから何をわけのわからないことを言っているんだ」
やっと…!やっといつもの…
●●「シンさん…っ!」