tukimi
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「よう!姉ちゃん。困ってるなら手を貸そうか?美人が困ってるとあれば放っておけねえしな!」
船長が女に声を掛け、俺達は取り囲んだ。
「アンタたちは…」
「俺達を知ってるのか?」
訊ねると、女は妖艶に微笑む。
「勿論よ。あちこちの街で手配書を見かけるもの。色男揃いのシリウス海賊団さん」
「ならオレのことも覚えてるだろう?!」
ロイが女に近づいた。
「あら。アンタは…昨日の商売でいいカモになってくれたマヌケ男じゃない」
「おい!カモじゃない!オレは南の海を治める偉大な次期海賊王のロイ船長だぞ!」
「あらそう」
興味なさそうに女は視線を逸らした。
「とんでもない団子を売ってくれたな!おかげで楽しかったぞ!礼を言う!」
「何で礼を言ってんだ」
ドクター(ナギ)がツッコんだ。
「なら良かったじゃない。金貨10枚の価値はあったでしょう」
「金貨10枚?!ロイおまえ…団子がそんな値段すんの怪しすぎるだろ。おかしいと思わなかったのかよ?!」
ナギ(ハヤテ)がロイを心底呆れた顔で見た。
「それはトワにも言えることだ」
ドクター(ナギ)がトワに視線をやる。
「ぼ、僕は1枚しか出してません…おつりもらえなかっただけですし」
「で?アタシに絡むところを見ると、アンタたちまだ入れ替わってるの?」
「そうなんです!助けて下さい!このままじゃ僕のせいで皆さんが!」
トワが女に詰め寄った。
「私の団子は効力が低いからすぐ戻れたはずだけど?」
「違うんです。皆さんが食べたのは違う団子で、僕は市場で小さな女の子から買ったんです」
「そう。じゃあ諦めなさい。あの子が作った団子はとびきり強力だろうから」
「諦めろってそんな…!何か方法はありませんか?」
「んーあるにはあるけど。結局団子を作った人間じゃないとね」
「そもそも何であんな怪しい団子を作った?そのガキは何処にいる?」
俺が問いただすと、
「あら。おにーさん可愛い顔してるじゃない。好みよ」
女がハヤテ、いや俺の顔を撫でる。
「お前が役に立たないならガキの居所を吐け」
「中身は可愛くないのね。それが人にものを頼む態度なの?」
そう言いながらも女は俺、というかハヤテの顔を撫でつづけた。
「シン!オレの顔を見ず知らずの女にベタベタ触らせてんじゃねーよ!」
ナギ(ハヤテ)が顔を赤くして横から口を出した。
「へえ。そっちのワイルドな色男に入ってるのが本当の中身なわけね」
「本当に困ってるんだ。私達を助けてくれないかな。」
俺(ドクター)も女の方に詰め寄る。
「交換条件があるわ。この子を一晩…」
女がハヤテ(俺)の腕に腕を絡める。
「だ、ダメだ!絶対駄目だからな!」
俺が答えるより先にナギ(ハヤテ)が叫ぶ。
「オレの身体で汚らわしーことしたら許さねえっ」
「汚らわしいって…童貞か」
「何だと?シンは平気でそーゆーのヤリそうだからな!」
「ヤラねえよ。俺は割と潔癖だ」
「ったく、色男のわりに女の扱いがなってないのねあなた達」
「がっはっは!俺が代わりに詫びる。俺ならいつでも相手してやるぞ!」
船長が流し目で言うが女は妖艶に微笑み受け流した。
「ごめんなさい。アタシは熟れた獣より未成熟でイキの良い可愛い果実が好みなの」
「じゃあオレはどうだ?!ピチピチだぞ!」
ロイが横からしゃしゃり出てくる。
「一晩ってのは冗談よ。交換条件をのんでくれたら団子を作った子のところまで案内するわよ。あの子はこの国を出るはず。行先は私と同じよ」
「おーい。何でオレはスルーされてるんだ!?オレは可愛い果実だぞ!」
「海賊王のいるシリウス号ならどの船よりも速いんでしょう?」
「当然だ。誰が舵をとってると思ってる」
「航海士にコック、医師…船。どれも一流だと噂に聞いてるわ」
「見習いもいます!」
トワが急いで付け加えると、そうねと笑って女は満足げにトワを見た。
「条件は何だ?」
ドクター(ナギ)が痺れを切らしたように訊ねた。
「私をマンソンジュの街まで連れて行って。誰よりも先にそこへ辿り着きたいの」
「マンソンジュ?」
トワが首をかしげた。
「ここから南南東へ進んだところにある島の中心都市だ。2日ほどかかる」
俺が説明すると、
「場所がわかるなら猶更ね。あなたたちが探している子供もきっとその街に向かっているわ。あなたたちの入れ替わりは彼女でないと戻せないでしょうね」
「本当か?」
ドクター(ナギ)が威圧するように問いただす。
「よせソウシ。じゃねえ、ナギか。こんな美人がウソつくわけねえだろう?なぁ?」
船長が懲りずに女の肩を抱く。
「さすが海賊王リュウガ。話がわかるのね」
「で。誰よりも先にってのはどういうことだ?」
船長が尋ねる。
「あなたたちが探している子より先にってことよ。できる?」
「海賊王の船だぞ。当然だ」
船長は女の細腰を引き寄せ、自信満々で答えた。
チッ…
何か裏がありそうな胡散臭さだ。
女好きも大概にしておかねーと痛い目みると言いたいところだが、
今はこの女しか手がかりがない。
「よし野郎ども!それなら美人と一緒にマンソンジュへ出発だ!」
「「「「「アイアイサー!」」」」」
船長が女に声を掛け、俺達は取り囲んだ。
「アンタたちは…」
「俺達を知ってるのか?」
訊ねると、女は妖艶に微笑む。
「勿論よ。あちこちの街で手配書を見かけるもの。色男揃いのシリウス海賊団さん」
「ならオレのことも覚えてるだろう?!」
ロイが女に近づいた。
「あら。アンタは…昨日の商売でいいカモになってくれたマヌケ男じゃない」
「おい!カモじゃない!オレは南の海を治める偉大な次期海賊王のロイ船長だぞ!」
「あらそう」
興味なさそうに女は視線を逸らした。
「とんでもない団子を売ってくれたな!おかげで楽しかったぞ!礼を言う!」
「何で礼を言ってんだ」
ドクター(ナギ)がツッコんだ。
「なら良かったじゃない。金貨10枚の価値はあったでしょう」
「金貨10枚?!ロイおまえ…団子がそんな値段すんの怪しすぎるだろ。おかしいと思わなかったのかよ?!」
ナギ(ハヤテ)がロイを心底呆れた顔で見た。
「それはトワにも言えることだ」
ドクター(ナギ)がトワに視線をやる。
「ぼ、僕は1枚しか出してません…おつりもらえなかっただけですし」
「で?アタシに絡むところを見ると、アンタたちまだ入れ替わってるの?」
「そうなんです!助けて下さい!このままじゃ僕のせいで皆さんが!」
トワが女に詰め寄った。
「私の団子は効力が低いからすぐ戻れたはずだけど?」
「違うんです。皆さんが食べたのは違う団子で、僕は市場で小さな女の子から買ったんです」
「そう。じゃあ諦めなさい。あの子が作った団子はとびきり強力だろうから」
「諦めろってそんな…!何か方法はありませんか?」
「んーあるにはあるけど。結局団子を作った人間じゃないとね」
「そもそも何であんな怪しい団子を作った?そのガキは何処にいる?」
俺が問いただすと、
「あら。おにーさん可愛い顔してるじゃない。好みよ」
女がハヤテ、いや俺の顔を撫でる。
「お前が役に立たないならガキの居所を吐け」
「中身は可愛くないのね。それが人にものを頼む態度なの?」
そう言いながらも女は俺、というかハヤテの顔を撫でつづけた。
「シン!オレの顔を見ず知らずの女にベタベタ触らせてんじゃねーよ!」
ナギ(ハヤテ)が顔を赤くして横から口を出した。
「へえ。そっちのワイルドな色男に入ってるのが本当の中身なわけね」
「本当に困ってるんだ。私達を助けてくれないかな。」
俺(ドクター)も女の方に詰め寄る。
「交換条件があるわ。この子を一晩…」
女がハヤテ(俺)の腕に腕を絡める。
「だ、ダメだ!絶対駄目だからな!」
俺が答えるより先にナギ(ハヤテ)が叫ぶ。
「オレの身体で汚らわしーことしたら許さねえっ」
「汚らわしいって…童貞か」
「何だと?シンは平気でそーゆーのヤリそうだからな!」
「ヤラねえよ。俺は割と潔癖だ」
「ったく、色男のわりに女の扱いがなってないのねあなた達」
「がっはっは!俺が代わりに詫びる。俺ならいつでも相手してやるぞ!」
船長が流し目で言うが女は妖艶に微笑み受け流した。
「ごめんなさい。アタシは熟れた獣より未成熟でイキの良い可愛い果実が好みなの」
「じゃあオレはどうだ?!ピチピチだぞ!」
ロイが横からしゃしゃり出てくる。
「一晩ってのは冗談よ。交換条件をのんでくれたら団子を作った子のところまで案内するわよ。あの子はこの国を出るはず。行先は私と同じよ」
「おーい。何でオレはスルーされてるんだ!?オレは可愛い果実だぞ!」
「海賊王のいるシリウス号ならどの船よりも速いんでしょう?」
「当然だ。誰が舵をとってると思ってる」
「航海士にコック、医師…船。どれも一流だと噂に聞いてるわ」
「見習いもいます!」
トワが急いで付け加えると、そうねと笑って女は満足げにトワを見た。
「条件は何だ?」
ドクター(ナギ)が痺れを切らしたように訊ねた。
「私をマンソンジュの街まで連れて行って。誰よりも先にそこへ辿り着きたいの」
「マンソンジュ?」
トワが首をかしげた。
「ここから南南東へ進んだところにある島の中心都市だ。2日ほどかかる」
俺が説明すると、
「場所がわかるなら猶更ね。あなたたちが探している子供もきっとその街に向かっているわ。あなたたちの入れ替わりは彼女でないと戻せないでしょうね」
「本当か?」
ドクター(ナギ)が威圧するように問いただす。
「よせソウシ。じゃねえ、ナギか。こんな美人がウソつくわけねえだろう?なぁ?」
船長が懲りずに女の肩を抱く。
「さすが海賊王リュウガ。話がわかるのね」
「で。誰よりも先にってのはどういうことだ?」
船長が尋ねる。
「あなたたちが探している子より先にってことよ。できる?」
「海賊王の船だぞ。当然だ」
船長は女の細腰を引き寄せ、自信満々で答えた。
チッ…
何か裏がありそうな胡散臭さだ。
女好きも大概にしておかねーと痛い目みると言いたいところだが、
今はこの女しか手がかりがない。
「よし野郎ども!それなら美人と一緒にマンソンジュへ出発だ!」
「「「「「アイアイサー!」」」」」
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