marriage~シンさんの理想の奥さんになるために~
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ルウムを訪れたのはシスターの仮病作戦に引っ掛かってしまって、だったのだけれど。
船長からゆっくりしてこいと言われていた私達はしばらくだけ二人でルウムに留まることにした。
ここに来るまでは乗り気じゃなったシンさんも、久しぶりのお母さんの故郷に刺々しさも消えて、
眉間のシワも少し浅くなって―
「ったく、何度言えばわかるんだ。大人しく布団で眠れないのかお前は」
……そう、眉間のシワは全然浅くなんてならず、相変わらず手厳しい。
「あの…これはいったい…」
朝目覚めると、私は床の上で毛布ごと縄でグルグル巻きにされていた。
「…昨日シンさんは二人だけの結婚式をしてくれましたよね?」
「…」
「夫としてって誓ってくれましたよね??なのに誓い合った翌朝がこれって…!」
「『誓い合った翌朝がこれって』は俺のセリフだ。何度戻しても床に転げ落ちるわ蹴るわ暴れるわ…そんなに縛りつけられたいのかお前は」
「えー?そんなことしました?」
そう言った途端、むにゅっとほっぺをつねられる。
「い、いひゃい…しんひゃん…いひゃいれす」
「痛い事をしてるんだ。いっそ昨日の夜、意識があるうちから縛って愉しめばよかったかもな。その方が好きなんだろ?」
「ら、らのしむってひったい…?!」
驚いていると、シンさんはほっぺをつねった手をようやく外してくれた。
「わかっているくせに何をいまさら赤くなってるんだ。」
「別に赤くなってなんかっ…なってるとすればシンさんがほっぺつねるからっ」
「やっぱり普通じゃ物足りなかったんだろ?」
「だっ、だからっ…フツウとかフツウじゃないとか…ですねっ…」
真剣に答えていると、クックッと声をあげてシンさんは笑った。
「そうムキになるな。相変わらずイジメがいのあるヤツだな」
「も、もうっ!虐めないでください…」
昨日の夜のシンさんは、すごく優しくて甘くて、
いっぱい愛してくれて…
なのに一夜明ければカボチャの馬車みたいに跡形もなく消え去っている。
どうして私はシンさんの腕の中じゃなくて床で布団にくるまれてロープで縛られてるんだろう
寝相のせいなのかもしれないけど…
ホントに私はシンさんの妻になれたの?
あの二人だけの結婚式は夢だったのだろうかと思ってしまう。
身動き取れないまま、ベッドに腰かけたシンさんを見上げる。
「ほ、解いてください~…」
「お前が縛られたいのはわかったがコレばかりだと俺が困る。毎晩が格闘で眠れねー。一体いつになったらお前の寝相の悪さは治るんだ」
「そのうち治るんじゃないかと思って気長に待っ…」
シンさんの瞳がキラン、と光る。
「ほう。俺に我慢しろとはいい度胸だな」
「すみません…治したい気持ちはいっぱいです…ご迷惑おかけしてます」
シンさんはふぅっと大きく息を吐き出して、真剣な顔になる。
「…お前、このままでいいのか?」
「このままでいいのかって?」
「お前の寝起きを思い出してみろ。ほとんど床に転げ落ちてるか縛られて簀巻きにされているかだろう?」
「……はい」
たしかに、目覚めると眠る時はすぐそばにいたシンさんは遠く、
私は毛布とロープで巻かれて一人床に落ちている。
「俺の腕の中で目覚めたことがあったか?」
…………な、ない。
「残念だがお前はこのままだと一生、俺の腕枕で目覚めることは無いな」
そん…なっ…………!!!!
し、シンさんの腕枕で一生目覚めることが無い…なんてっ!!
「治しますっ!!絶対絶対!!絶対、寝相治します!」
大きな声で叫ぶと、シンさんは満足そうに笑みを浮かべて縄を解いてくれた。
「早く愛しい妻を腕に抱いたまま穏やかに目覚めたいもんだな」
「り、理想の奥さんになるために頑張りますっ!!ルウムにいる間に治しますから待っててくださいね!シンさん!」
「…単純なやつ」
「え?」
「何でもねーよ。まぁ、頑張れよ」
船長からゆっくりしてこいと言われていた私達はしばらくだけ二人でルウムに留まることにした。
ここに来るまでは乗り気じゃなったシンさんも、久しぶりのお母さんの故郷に刺々しさも消えて、
眉間のシワも少し浅くなって―
「ったく、何度言えばわかるんだ。大人しく布団で眠れないのかお前は」
……そう、眉間のシワは全然浅くなんてならず、相変わらず手厳しい。
「あの…これはいったい…」
朝目覚めると、私は床の上で毛布ごと縄でグルグル巻きにされていた。
「…昨日シンさんは二人だけの結婚式をしてくれましたよね?」
「…」
「夫としてって誓ってくれましたよね??なのに誓い合った翌朝がこれって…!」
「『誓い合った翌朝がこれって』は俺のセリフだ。何度戻しても床に転げ落ちるわ蹴るわ暴れるわ…そんなに縛りつけられたいのかお前は」
「えー?そんなことしました?」
そう言った途端、むにゅっとほっぺをつねられる。
「い、いひゃい…しんひゃん…いひゃいれす」
「痛い事をしてるんだ。いっそ昨日の夜、意識があるうちから縛って愉しめばよかったかもな。その方が好きなんだろ?」
「ら、らのしむってひったい…?!」
驚いていると、シンさんはほっぺをつねった手をようやく外してくれた。
「わかっているくせに何をいまさら赤くなってるんだ。」
「別に赤くなってなんかっ…なってるとすればシンさんがほっぺつねるからっ」
「やっぱり普通じゃ物足りなかったんだろ?」
「だっ、だからっ…フツウとかフツウじゃないとか…ですねっ…」
真剣に答えていると、クックッと声をあげてシンさんは笑った。
「そうムキになるな。相変わらずイジメがいのあるヤツだな」
「も、もうっ!虐めないでください…」
昨日の夜のシンさんは、すごく優しくて甘くて、
いっぱい愛してくれて…
なのに一夜明ければカボチャの馬車みたいに跡形もなく消え去っている。
どうして私はシンさんの腕の中じゃなくて床で布団にくるまれてロープで縛られてるんだろう
寝相のせいなのかもしれないけど…
ホントに私はシンさんの妻になれたの?
あの二人だけの結婚式は夢だったのだろうかと思ってしまう。
身動き取れないまま、ベッドに腰かけたシンさんを見上げる。
「ほ、解いてください~…」
「お前が縛られたいのはわかったがコレばかりだと俺が困る。毎晩が格闘で眠れねー。一体いつになったらお前の寝相の悪さは治るんだ」
「そのうち治るんじゃないかと思って気長に待っ…」
シンさんの瞳がキラン、と光る。
「ほう。俺に我慢しろとはいい度胸だな」
「すみません…治したい気持ちはいっぱいです…ご迷惑おかけしてます」
シンさんはふぅっと大きく息を吐き出して、真剣な顔になる。
「…お前、このままでいいのか?」
「このままでいいのかって?」
「お前の寝起きを思い出してみろ。ほとんど床に転げ落ちてるか縛られて簀巻きにされているかだろう?」
「……はい」
たしかに、目覚めると眠る時はすぐそばにいたシンさんは遠く、
私は毛布とロープで巻かれて一人床に落ちている。
「俺の腕の中で目覚めたことがあったか?」
…………な、ない。
「残念だがお前はこのままだと一生、俺の腕枕で目覚めることは無いな」
そん…なっ…………!!!!
し、シンさんの腕枕で一生目覚めることが無い…なんてっ!!
「治しますっ!!絶対絶対!!絶対、寝相治します!」
大きな声で叫ぶと、シンさんは満足そうに笑みを浮かべて縄を解いてくれた。
「早く愛しい妻を腕に抱いたまま穏やかに目覚めたいもんだな」
「り、理想の奥さんになるために頑張りますっ!!ルウムにいる間に治しますから待っててくださいね!シンさん!」
「…単純なやつ」
「え?」
「何でもねーよ。まぁ、頑張れよ」