本編【Shinside】
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そいつは突然、この船にやってきた。
いつもの満月の宴会の夜に。
ドクターの後ろに隠れるようにして。
かなり緊張した表情で、目の前に現れた。
酒樽に隠れていたら、この海賊船に乗せられてしまったと言う。
なんてドンくさいやつだ。
「…さっきは助けていただいてありがとうございます」
――そいつは俺ではなくハヤテを見て、
知っていた顔に少しだけ安心したのか表情を明るくして礼を言った。
「は?さっき?何だ?」
ハヤテ。
コイツは剣に関しては一流だが、残念なところがある。
それは興味のあること以外、三歩歩けば忘れるバカだということだ。
「ハヤテ、本当に覚えてないのか?」
「ん?シン。お前の知り合いか?」
知ってるも何も。
「このちんちくりん。さっきの街で酒場にいただろう」
ヤマトで偶然立ち入った酒場でこのガキが絡まれていた。
そして成り行きで助けることになった。
「さっきの酒場に?全然覚えてねー!」
「お前は暴れることしか興味がない単細胞だからな」
「ふざけんなシン!オレの大活躍に嫉妬してんのか」
「馬鹿が。嫉妬という言葉の意味を勉強しなおせ」
「で?どうすんだよ?こいつ」
ハヤテの言葉に、そいつはビクンと身体を硬直させた。
海賊船に迷い込んだマヌケなガキ――
ちょっとからかうのも面白い。
「目隠しありとなし、どっちか選べ」
「シンさん!そんなっ…昼間からっ」
トワが何を曲解したのか顔を赤らめた。
「おい女、名前は?」
尋ねると、おずおずと●●だと名乗る。
「海の藻屑になる前に名前だけは覚えててやるよ」
「も、もくず…」
「こいつには目隠しをさせてあの板の上を歩いて海に飛び込ませる」
俺の提案に、ピュウっとハヤテが口笛を吹いた。
「おもしれーじゃん、それ」
俺の言葉に、女はみるみるうちに青ざめていく。ますます面白い。
「シン。脅かしすぎだよ」
ドクターに注意されるが気にしない。
「おい、●●って言ったな。海の藻屑になるのは嫌か?
ならそこらの港で売りとばすか?おれは優しいからな。どっちか選ばせてやるよ」
コイツはどれを選ぶだろう。
ガキのくせに色仕掛けで命乞いをするのだろうか。
それとも海賊相手に抗うか。
潔く海に飛び込むならそれも面白い。
「嫌です!他の選択肢をください!!」
驚いたことにまっすぐ睨み返してきた。
肩を震わせて今にも泣きそうな顔で睨んでいる。
「図々しいヤツだな。じゃあ無人島に置き去りにして、カモメの餌って選択肢もあるな。
まあ、これじゃカモメもサメも食わないだろうが」
「そ、それもいやですっっっ!!!」
叫ぶ姿は本当にガキだ。
大きな声を出して恐怖心を薄めようとし、心底怯えているのに弱さを見せまいと俺を必死で睨んでいる。
間違って紛れ込んだ玩具にしては、暇つぶしに悪くはない。
――女
しかもガキはこの船にいらない。
それがシリウスの誰もが出した答えになるはずだった。
なのに船長がコイツのそんな態度を何故か気に入って一員にすると言い出した。
正気か?
こんなガキが何の役に立つんだ。
俺の邪魔をするなら、たとえ女だろうとガキだろうと容赦するつもりはない。
「船においてやるのはいいが部屋が足りねえな…。こいつらと相部屋になるが、おい女。誰の部屋を選ぶ?」
船長が俺たちを見回して言うが、絶対俺を選ぶなと●●を睨んでやる。
案の定アイツは縮こまっていた。
「そうか、シンがいいか。わかった。シン、案内してやれ」
…なんだと?!
船長の言葉にアイツは何故か否定をしない。
俺がこれだけ睨んでいるのにわからないのか?!
俺からは船長の命令を拒否できない。
早く否定しろ。
「シンも今日はもう部屋に戻って休め」
船長がニヤニヤと意味ありげな表情になる。
まさか俺がこのガキを抱くとでも思ってるのか。
ありえねー。
俺は決して女に関して雑食ではない。
というより女以前のクソガキだが…
こんな面倒な荷物を押し付けられて大迷惑だ。
コイツは俺の様子をチラチラ伺いながら否定もせずに黙っている。
あれだけ虐めた後で俺の部屋を選ぶなんて、どれだけ頭のおかしい女なんだ。
望みを抱いて船長を一瞥するが、
「がっはっは!船長命令だからな!拒否権はねえ」
チッ…ったく…
「ついて来い」
明日にはトワにでも押し付けるか。
今晩だけの辛抱だ。
二人で過ごすには手狭な船室に今夜は鬱陶しい荷物が一つ。
「もう寝ろ」
「あの…まだあまり眠くないんですが…」
いちいち俺に逆らう気か。
「他に何かすることがあるっていうのか」
「そういう訳じゃないんですけど…いきなり寝ろと言われましても」
子守唄を謳え、絵本を読めとでもいうのか。
俺はガキの面倒を見るのは、だいっ嫌いだ。
「いいからさっさとベッドに入れ」
「べ、べっど?!」
「何を驚いてる?」
●●をみるとゴクンと唾を呑みこんでいる。
その様子にイラッとした俺は頭をはたいた。
「あいた!」
「なにツバを呑み込んでんだ。お前みたいなガキを襲う程女に困ってねーよ」
「何も叩かなくても…」
「俺をイラつかせるな。部屋の所有者は俺だ。俺が寝ろと言えば寝ろ」
「でも…」
「とっとと寝ないと、撃つ」
めんどくさいから、脅してみる。
「ひぃっ!す、すみません!寝ます!!」
いい返事だ。最初からそう言え。
「あの…」
ビクつきながら、こいつはベッドをちらりと見る。
毛布を手にとって床に寝転ぶ。
「え?そっちで寝るんですか?」
ベッドを譲るのは癪だが、明日にはトワかハヤテあたりに押し付けるつもりの荷物だ。
一晩くらい我慢してやる。
「あの、床は寝にくくないですか?」
まだ寝ないっていうのか、コイツ。
「つまんねーこと言ってないでさっさと寝ろ。心配しなくても明日からたっぷりしごいてやる。これ以上うるせーと穴をあけて今すぐ海にほおり投げるぞ」
銃を取り出すと、謝りながら毛布を被る。
素直に言うことを聞いていればいいものを、
こういうしつこく絡んでくるやつは苦手だ。
しばらくして
ギリギリギリ。。。。
な、何だ?
コイツ…歯軋りするのか…!!
うるさい…眠れん。
「う~ん。もう食べれないよ~。」
寝言もつくのか。
なんて呑気なヤツだ。
海賊船に乗って、しかも見知らぬ男と一つの部屋で寝てるんだぞ?!
俺は襲う気なんて、頼まれてもないが。
無防備すぎるだろ?!
もしココが何でもアリの女好きの船長の部屋だったら、今頃ただじゃ済んでないぞ。
どすーん!!
そしてすごい勢いで、俺の上に落ちてきやがった。
「…ッ!ったく!!何なんだ。この女!」
どうしようもないヤツを押し付けられた。
やはり早急に追い出す手立てを考えねーと、眠れない夜が続くのはごめんだ。
「むにゃむにゃ…美味しいよ~~~」
「食べる夢か。本当にどうしようもないガキだな」
ふと見ると、顔がすぐ傍にあった。
息がかかるくらい、近くに。
幸せそうな顔をしやがって…。
よく見ると、可愛らしい顔をしているんだな。
あと数年すればいい女になりそうだ…って…
俺は何をを考えている…疲れているのか。
そうに決まってる。
「…シン…さん。おいし…」
小さな唇から、俺の名前がこぼれる。
何だ。なぜ俺の名前なんだ。
美味しいって何だ。答えろ!!!
俺の詰問が聞こえたのか、今度は涙がこぼれる。
「けど、ごめ…さい。た、食べれません…」
笑ったり泣いたり忙しいヤツだ。
俺が何かムリに食わせる夢だって言うのか?
「うう…シンさ…」
だから何だ!?
寝言が気になって眠れもしない。
「…ね、ねずみ…は…むり…」
…ねずみ?
プッ。
思わず笑みがこぼれた。
俺…今、笑ったのか。
こんなガキの寝言に。
俺の上で図々しくも寝そべる女を、抱き上げて、ベッドに横たえる。
夢が終わったのか、コイツはまた、幸せそうな顔をして寝ている。
「バカか。ねずみなんて食わせねーよ」
あまりに無防備に眠るのが腹立たしいから。
軽く唇にキスをしてやった。
フン。
どうせ処女だろ。
お前の初めてのキスは、ねずみを食べさせてる夢を、お前に見せる男だ。
会ったばかりだと言うのに、強烈な恐怖心からそんな夢を見たのかもしれない。
ざまあみろ。
満足した俺は、また床に寝転ぶ。
もう少し、コイツを苛めるのも悪くない。
歯軋りには当分慣れそうもないが。
いつもの満月の宴会の夜に。
ドクターの後ろに隠れるようにして。
かなり緊張した表情で、目の前に現れた。
酒樽に隠れていたら、この海賊船に乗せられてしまったと言う。
なんてドンくさいやつだ。
「…さっきは助けていただいてありがとうございます」
――そいつは俺ではなくハヤテを見て、
知っていた顔に少しだけ安心したのか表情を明るくして礼を言った。
「は?さっき?何だ?」
ハヤテ。
コイツは剣に関しては一流だが、残念なところがある。
それは興味のあること以外、三歩歩けば忘れるバカだということだ。
「ハヤテ、本当に覚えてないのか?」
「ん?シン。お前の知り合いか?」
知ってるも何も。
「このちんちくりん。さっきの街で酒場にいただろう」
ヤマトで偶然立ち入った酒場でこのガキが絡まれていた。
そして成り行きで助けることになった。
「さっきの酒場に?全然覚えてねー!」
「お前は暴れることしか興味がない単細胞だからな」
「ふざけんなシン!オレの大活躍に嫉妬してんのか」
「馬鹿が。嫉妬という言葉の意味を勉強しなおせ」
「で?どうすんだよ?こいつ」
ハヤテの言葉に、そいつはビクンと身体を硬直させた。
海賊船に迷い込んだマヌケなガキ――
ちょっとからかうのも面白い。
「目隠しありとなし、どっちか選べ」
「シンさん!そんなっ…昼間からっ」
トワが何を曲解したのか顔を赤らめた。
「おい女、名前は?」
尋ねると、おずおずと●●だと名乗る。
「海の藻屑になる前に名前だけは覚えててやるよ」
「も、もくず…」
「こいつには目隠しをさせてあの板の上を歩いて海に飛び込ませる」
俺の提案に、ピュウっとハヤテが口笛を吹いた。
「おもしれーじゃん、それ」
俺の言葉に、女はみるみるうちに青ざめていく。ますます面白い。
「シン。脅かしすぎだよ」
ドクターに注意されるが気にしない。
「おい、●●って言ったな。海の藻屑になるのは嫌か?
ならそこらの港で売りとばすか?おれは優しいからな。どっちか選ばせてやるよ」
コイツはどれを選ぶだろう。
ガキのくせに色仕掛けで命乞いをするのだろうか。
それとも海賊相手に抗うか。
潔く海に飛び込むならそれも面白い。
「嫌です!他の選択肢をください!!」
驚いたことにまっすぐ睨み返してきた。
肩を震わせて今にも泣きそうな顔で睨んでいる。
「図々しいヤツだな。じゃあ無人島に置き去りにして、カモメの餌って選択肢もあるな。
まあ、これじゃカモメもサメも食わないだろうが」
「そ、それもいやですっっっ!!!」
叫ぶ姿は本当にガキだ。
大きな声を出して恐怖心を薄めようとし、心底怯えているのに弱さを見せまいと俺を必死で睨んでいる。
間違って紛れ込んだ玩具にしては、暇つぶしに悪くはない。
――女
しかもガキはこの船にいらない。
それがシリウスの誰もが出した答えになるはずだった。
なのに船長がコイツのそんな態度を何故か気に入って一員にすると言い出した。
正気か?
こんなガキが何の役に立つんだ。
俺の邪魔をするなら、たとえ女だろうとガキだろうと容赦するつもりはない。
「船においてやるのはいいが部屋が足りねえな…。こいつらと相部屋になるが、おい女。誰の部屋を選ぶ?」
船長が俺たちを見回して言うが、絶対俺を選ぶなと●●を睨んでやる。
案の定アイツは縮こまっていた。
「そうか、シンがいいか。わかった。シン、案内してやれ」
…なんだと?!
船長の言葉にアイツは何故か否定をしない。
俺がこれだけ睨んでいるのにわからないのか?!
俺からは船長の命令を拒否できない。
早く否定しろ。
「シンも今日はもう部屋に戻って休め」
船長がニヤニヤと意味ありげな表情になる。
まさか俺がこのガキを抱くとでも思ってるのか。
ありえねー。
俺は決して女に関して雑食ではない。
というより女以前のクソガキだが…
こんな面倒な荷物を押し付けられて大迷惑だ。
コイツは俺の様子をチラチラ伺いながら否定もせずに黙っている。
あれだけ虐めた後で俺の部屋を選ぶなんて、どれだけ頭のおかしい女なんだ。
望みを抱いて船長を一瞥するが、
「がっはっは!船長命令だからな!拒否権はねえ」
チッ…ったく…
「ついて来い」
明日にはトワにでも押し付けるか。
今晩だけの辛抱だ。
二人で過ごすには手狭な船室に今夜は鬱陶しい荷物が一つ。
「もう寝ろ」
「あの…まだあまり眠くないんですが…」
いちいち俺に逆らう気か。
「他に何かすることがあるっていうのか」
「そういう訳じゃないんですけど…いきなり寝ろと言われましても」
子守唄を謳え、絵本を読めとでもいうのか。
俺はガキの面倒を見るのは、だいっ嫌いだ。
「いいからさっさとベッドに入れ」
「べ、べっど?!」
「何を驚いてる?」
●●をみるとゴクンと唾を呑みこんでいる。
その様子にイラッとした俺は頭をはたいた。
「あいた!」
「なにツバを呑み込んでんだ。お前みたいなガキを襲う程女に困ってねーよ」
「何も叩かなくても…」
「俺をイラつかせるな。部屋の所有者は俺だ。俺が寝ろと言えば寝ろ」
「でも…」
「とっとと寝ないと、撃つ」
めんどくさいから、脅してみる。
「ひぃっ!す、すみません!寝ます!!」
いい返事だ。最初からそう言え。
「あの…」
ビクつきながら、こいつはベッドをちらりと見る。
毛布を手にとって床に寝転ぶ。
「え?そっちで寝るんですか?」
ベッドを譲るのは癪だが、明日にはトワかハヤテあたりに押し付けるつもりの荷物だ。
一晩くらい我慢してやる。
「あの、床は寝にくくないですか?」
まだ寝ないっていうのか、コイツ。
「つまんねーこと言ってないでさっさと寝ろ。心配しなくても明日からたっぷりしごいてやる。これ以上うるせーと穴をあけて今すぐ海にほおり投げるぞ」
銃を取り出すと、謝りながら毛布を被る。
素直に言うことを聞いていればいいものを、
こういうしつこく絡んでくるやつは苦手だ。
しばらくして
ギリギリギリ。。。。
な、何だ?
コイツ…歯軋りするのか…!!
うるさい…眠れん。
「う~ん。もう食べれないよ~。」
寝言もつくのか。
なんて呑気なヤツだ。
海賊船に乗って、しかも見知らぬ男と一つの部屋で寝てるんだぞ?!
俺は襲う気なんて、頼まれてもないが。
無防備すぎるだろ?!
もしココが何でもアリの女好きの船長の部屋だったら、今頃ただじゃ済んでないぞ。
どすーん!!
そしてすごい勢いで、俺の上に落ちてきやがった。
「…ッ!ったく!!何なんだ。この女!」
どうしようもないヤツを押し付けられた。
やはり早急に追い出す手立てを考えねーと、眠れない夜が続くのはごめんだ。
「むにゃむにゃ…美味しいよ~~~」
「食べる夢か。本当にどうしようもないガキだな」
ふと見ると、顔がすぐ傍にあった。
息がかかるくらい、近くに。
幸せそうな顔をしやがって…。
よく見ると、可愛らしい顔をしているんだな。
あと数年すればいい女になりそうだ…って…
俺は何をを考えている…疲れているのか。
そうに決まってる。
「…シン…さん。おいし…」
小さな唇から、俺の名前がこぼれる。
何だ。なぜ俺の名前なんだ。
美味しいって何だ。答えろ!!!
俺の詰問が聞こえたのか、今度は涙がこぼれる。
「けど、ごめ…さい。た、食べれません…」
笑ったり泣いたり忙しいヤツだ。
俺が何かムリに食わせる夢だって言うのか?
「うう…シンさ…」
だから何だ!?
寝言が気になって眠れもしない。
「…ね、ねずみ…は…むり…」
…ねずみ?
プッ。
思わず笑みがこぼれた。
俺…今、笑ったのか。
こんなガキの寝言に。
俺の上で図々しくも寝そべる女を、抱き上げて、ベッドに横たえる。
夢が終わったのか、コイツはまた、幸せそうな顔をして寝ている。
「バカか。ねずみなんて食わせねーよ」
あまりに無防備に眠るのが腹立たしいから。
軽く唇にキスをしてやった。
フン。
どうせ処女だろ。
お前の初めてのキスは、ねずみを食べさせてる夢を、お前に見せる男だ。
会ったばかりだと言うのに、強烈な恐怖心からそんな夢を見たのかもしれない。
ざまあみろ。
満足した俺は、また床に寝転ぶ。
もう少し、コイツを苛めるのも悪くない。
歯軋りには当分慣れそうもないが。
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