進清十郎夢は同学年同クラスになります。
Dancin' In the Moonlight
空欄の場合は、南ひより になります。
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澄んだ空を見上げて深呼吸する。いよいよ今日は進くんと参加するスノーボール(ダンスパーティー)だ。緊張してしまいほとんど眠れなかったけれど、眠気よりも進くんに会えることが嬉しいので全く気にならない。パーティー開始は夕刻なのでまだ時間はあるが、身支度に時間がかかるため大忙しだ。
お昼過ぎにインターホンが鳴った。慌てて自室から玄関へ向かいその来客を迎えた。近所に住む年上の従妹である。彼女は美容関係の会社に勤めていることもあってか非常にオシャレだと思う。今回のパーティーのために私のヘアメイクを依頼したのだ。
まだ10代だから薄くお化粧するだけで十分よ、と言いながら私に魔法をかけてくれる。髪の毛はヘアアイロンで巻いてからアップヘアに。鏡に映った私は別人のようで、その私をみている従妹は満足そうにニコニコと微笑んでいる。ピンクのドレスを身に纏うと、従妹から「可愛い可愛い」と絶賛してもらった。進くんは私をみてどんな反応をするのか、と考えながら会場である学校へ向かった。
時は夕刻、いよいよパーティーが始まる。会場に着くと既に多くの生徒が集まっている。綺麗なドレス、タキシードを身に纏った生徒たちはいつもよりも大人っぽく見える。進くんと会場で待ち合わせにしたけれど、彼が見当たらない。キョロキョロしていると誰かが私の肩に手をおいた。
「南!」
「進くん!か、かっこいい……」
進くんのタキシード姿があまりに素敵で、そのまま進くんをじっと見つめてしまう。
「南、あまり見つめないでくれ、嫌ではないのだが、こそばゆいのでな……それより、本当に綺麗だ、ドレスもよく似合っている」
「ほんとう?進くんにそう言って貰えてすごく嬉しい」
桜庭くんと従妹のおかげでこんなにも嬉しい言葉をかけてもらえるなんて私は本当に幸せ者だ。
「さて、何か飲み物でもとりにいこうか」
そう言った進くんは私の手をとりエスコートしてくれた。グラスを手にしようとしたら、桜庭くんと高見さんがこちらへやってきた。
二人とも長身だから本当に目立つなぁ。
「南さん、こんばんは。すごく綺麗だね。こうして改めて見ると二人は本当にお似合いだよ」
「ドレスこれにして正解だったでしょ?本当に可愛いもん。って進!睨まないで!」
高見さんも桜庭くんがべた褒めしてくれるが、隣にいる進くんは気のせいだろうか少し複雑そうな表情だ。その後4人で雑談しながら食事を愉しんでいるとダンスのアナウンスが入った。続々とペアが中央に集まって踊り始める。皆、すごく上手だ…
「南、俺と踊ってくれ」
そう言って進くんは私の手をとり歩きだした。ダンス経験が乏しいことは進くんに伝えてある。彼は、気にしなくていい、と言ってくれたけれど……大丈夫なのかな…
「南、安心しろ、俺に身を任せればいい。そして、俺だけを見ていればいい」
進くんの力強い言葉は私の不安をいとも簡単に払拭してくれる。
「進くん、宜しくお願いします…」
ぎこちないステップかもしれない、進くんに迷惑かけているかもしれない、それでも今この瞬間、進くんの視界に入っているのは私だけ。不思議と周囲が気にならないのは、私は彼の虜だから。
一曲踊った後、進くんに手をひかれバルコニーへ向かった。誰もいない静寂な空間にキラキラと星が光っている。
「夜風にあたって風邪をひくといけない」
そう言って進くんが着ていたジャケットを私にかけてくれた。なんだか進くんに抱きしめてもらっているような気分で恥ずかしくなる。
「進くん、どうもありがとう。進くんってダンスも上手なのね。またダンスフロアで踊ってくれる?」
「む……ここでは駄目か?」
「いいけれど…どうして?」
進くんは黙ってしまった。会場で嫌なことあったのかな?あ、私のダンスが見るに堪えなくて…とか?
「南のドレス姿を誰にも見せたくない。みなみに気がある男が多すぎる。だからあの会場にいると落ち着かない」
進くんからの本音に驚いたのも束の間、気づけば私は彼にギュッと抱きしめられていた。アメフトで鍛えている厚い胸板からは彼の心音が聞こえる。そして、彼の香りが私の鼻腔をくすぐる。
「進くん、私が好きなのは進くんだけだよ?私だって進くんを独り占めしたいっていつも思っているんだから…」
恥ずかしくて進くんの目をみて話せない私を、彼は更に強く抱きしめてくれた。進くんのぬくもりを感じる幸せな一時に酔いしれる。私たちは星屑があふれる夜空に見守られながら抱擁を交わした。
お昼過ぎにインターホンが鳴った。慌てて自室から玄関へ向かいその来客を迎えた。近所に住む年上の従妹である。彼女は美容関係の会社に勤めていることもあってか非常にオシャレだと思う。今回のパーティーのために私のヘアメイクを依頼したのだ。
まだ10代だから薄くお化粧するだけで十分よ、と言いながら私に魔法をかけてくれる。髪の毛はヘアアイロンで巻いてからアップヘアに。鏡に映った私は別人のようで、その私をみている従妹は満足そうにニコニコと微笑んでいる。ピンクのドレスを身に纏うと、従妹から「可愛い可愛い」と絶賛してもらった。進くんは私をみてどんな反応をするのか、と考えながら会場である学校へ向かった。
時は夕刻、いよいよパーティーが始まる。会場に着くと既に多くの生徒が集まっている。綺麗なドレス、タキシードを身に纏った生徒たちはいつもよりも大人っぽく見える。進くんと会場で待ち合わせにしたけれど、彼が見当たらない。キョロキョロしていると誰かが私の肩に手をおいた。
「南!」
「進くん!か、かっこいい……」
進くんのタキシード姿があまりに素敵で、そのまま進くんをじっと見つめてしまう。
「南、あまり見つめないでくれ、嫌ではないのだが、こそばゆいのでな……それより、本当に綺麗だ、ドレスもよく似合っている」
「ほんとう?進くんにそう言って貰えてすごく嬉しい」
桜庭くんと従妹のおかげでこんなにも嬉しい言葉をかけてもらえるなんて私は本当に幸せ者だ。
「さて、何か飲み物でもとりにいこうか」
そう言った進くんは私の手をとりエスコートしてくれた。グラスを手にしようとしたら、桜庭くんと高見さんがこちらへやってきた。
二人とも長身だから本当に目立つなぁ。
「南さん、こんばんは。すごく綺麗だね。こうして改めて見ると二人は本当にお似合いだよ」
「ドレスこれにして正解だったでしょ?本当に可愛いもん。って進!睨まないで!」
高見さんも桜庭くんがべた褒めしてくれるが、隣にいる進くんは気のせいだろうか少し複雑そうな表情だ。その後4人で雑談しながら食事を愉しんでいるとダンスのアナウンスが入った。続々とペアが中央に集まって踊り始める。皆、すごく上手だ…
「南、俺と踊ってくれ」
そう言って進くんは私の手をとり歩きだした。ダンス経験が乏しいことは進くんに伝えてある。彼は、気にしなくていい、と言ってくれたけれど……大丈夫なのかな…
「南、安心しろ、俺に身を任せればいい。そして、俺だけを見ていればいい」
進くんの力強い言葉は私の不安をいとも簡単に払拭してくれる。
「進くん、宜しくお願いします…」
ぎこちないステップかもしれない、進くんに迷惑かけているかもしれない、それでも今この瞬間、進くんの視界に入っているのは私だけ。不思議と周囲が気にならないのは、私は彼の虜だから。
一曲踊った後、進くんに手をひかれバルコニーへ向かった。誰もいない静寂な空間にキラキラと星が光っている。
「夜風にあたって風邪をひくといけない」
そう言って進くんが着ていたジャケットを私にかけてくれた。なんだか進くんに抱きしめてもらっているような気分で恥ずかしくなる。
「進くん、どうもありがとう。進くんってダンスも上手なのね。またダンスフロアで踊ってくれる?」
「む……ここでは駄目か?」
「いいけれど…どうして?」
進くんは黙ってしまった。会場で嫌なことあったのかな?あ、私のダンスが見るに堪えなくて…とか?
「南のドレス姿を誰にも見せたくない。みなみに気がある男が多すぎる。だからあの会場にいると落ち着かない」
進くんからの本音に驚いたのも束の間、気づけば私は彼にギュッと抱きしめられていた。アメフトで鍛えている厚い胸板からは彼の心音が聞こえる。そして、彼の香りが私の鼻腔をくすぐる。
「進くん、私が好きなのは進くんだけだよ?私だって進くんを独り占めしたいっていつも思っているんだから…」
恥ずかしくて進くんの目をみて話せない私を、彼は更に強く抱きしめてくれた。進くんのぬくもりを感じる幸せな一時に酔いしれる。私たちは星屑があふれる夜空に見守られながら抱擁を交わした。
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