進清十郎夢は同学年同クラスになります。
BRIGHT STAR
空欄の場合は、南ひより になります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
いつからだろう。気が付けばいつも彼を目で追っていた。背はスラリと高くスポーツマン体型、更には甘いマスクとくれば芸能事務所だって放っておかない。眉目秀麗という言葉は彼のためにあるのではないかと思っている。そう、私が長年片思いしているのは桜庭春人君、アメフト部で主将の進君と並んで活躍しているエースプレイヤーだ。
我が王城は、惜しくも関東大会で泥門に負けてしまい、クリスマスボウル出場は叶わなかった。目標のために一致団結して、厳しい練習に耐えてきた彼らの姿が目に浮かぶと自然と涙がこぼれる。特に桜庭君は、血反吐をはく思いで日々の練習をこなしていた。何度倒れても立ち上がるその姿は、彼の勝利への飢えを感じさせた。私は、彼のその姿が今も脳裏に強く焼き付いている。
午後、ホームルームが終わって下校時間になった。桜庭君と話がしたくて彼の座席に目を向けると、進君に声をかけて教室を去ろうとする彼の姿が目に入った。私は彼に一言、お疲れ様と言いたくて小走りで彼の後を追った。
「桜庭君、ちょっと待って!」
「ん?」
前を歩いていた桜庭君は私の声に気づいて、立ち止まり振り返ってくれた。今でも、こんな間近で彼をみると緊張してしまうのは内緒だ。
「南さん、どうしたの?」
「呼び止めてごめんね、桜庭君、泥門戦お疲れ様でした」
「ああ、どうもありがとう。でも負けちゃったけれどね」
そう言った桜庭君の表情は少し曇っていたけれど、すぐにいつもの柔らかい笑顔に変わった。彼のことだもの、きっと無理して笑顔を作ってくれているんだろう。そう思うと私も苦しい。
「次は、来年こそは絶対に勝ってクリスマスボウルに行けるよ。だって、チームの皆は勿論、桜庭君は誰よりも見えないところで努力していたんだもの。次はその努力が報われると思う。それにね、桜庭君、本当に本当にカッコよかった…」
そう、モデルとしての桜庭君も魅力的だけれど、やっぱりアメフト選手の桜庭君はすごく逞しくて輝いて見える。ふと桜庭君に目をやると、彼は照れたような仕草を見せながら私に話しかけた。
「南さん、カッコよかった、って……アメフトやっている俺がカッコ良かったってこと?」
「アメフト選手としては勿論だけれど、いつも本当にカッコいいよ!桜庭君の全てがカッコいい!って、あ…」
お疲れさま、の一言だけ伝える予定が本音まで漏らしてしまった。
桜庭君はどう思ったんだろう、こわくて彼を見ることができない臆病な私。だがその不安はすぐに消し去られ、私の頭には彼の大きくて温かい掌が置かれた。
「俺って幸せ者だな。こんな可愛い南さんにカッコいいって言ってもらえてさ。今日のキツイ練習も頑張れるわ」
気のせいだろうか、桜庭君の頬は少し赤くなっている。それより、私のこと可愛いって言ってくれた?どうしよう、きっと頬は真っ赤になっているはずだ。そんな私に優しい眼差しを向けて桜庭くんが私に問いかけた。
「さて、今週土曜日は練習が午前のみなんだ。南さんさえよければどこか二人で出かけない?」
これは所謂デートのお誘いだろうか。言うまでもなく返事は決まっている。
「出かけたい!桜庭君と二人で!」
あの泥門戦での王城メンバーの雄姿は、いつまでも忘れることはないだろう。一人ひとりが輝いていて、その美しさに涙した人も多いはず。贔屓目にみてしまうけれど、なかでも桜庭君は特に輝いていた。彼の輝きは色あせることなく、この先もずっと私を夢中にさせる。
我が王城は、惜しくも関東大会で泥門に負けてしまい、クリスマスボウル出場は叶わなかった。目標のために一致団結して、厳しい練習に耐えてきた彼らの姿が目に浮かぶと自然と涙がこぼれる。特に桜庭君は、血反吐をはく思いで日々の練習をこなしていた。何度倒れても立ち上がるその姿は、彼の勝利への飢えを感じさせた。私は、彼のその姿が今も脳裏に強く焼き付いている。
午後、ホームルームが終わって下校時間になった。桜庭君と話がしたくて彼の座席に目を向けると、進君に声をかけて教室を去ろうとする彼の姿が目に入った。私は彼に一言、お疲れ様と言いたくて小走りで彼の後を追った。
「桜庭君、ちょっと待って!」
「ん?」
前を歩いていた桜庭君は私の声に気づいて、立ち止まり振り返ってくれた。今でも、こんな間近で彼をみると緊張してしまうのは内緒だ。
「南さん、どうしたの?」
「呼び止めてごめんね、桜庭君、泥門戦お疲れ様でした」
「ああ、どうもありがとう。でも負けちゃったけれどね」
そう言った桜庭君の表情は少し曇っていたけれど、すぐにいつもの柔らかい笑顔に変わった。彼のことだもの、きっと無理して笑顔を作ってくれているんだろう。そう思うと私も苦しい。
「次は、来年こそは絶対に勝ってクリスマスボウルに行けるよ。だって、チームの皆は勿論、桜庭君は誰よりも見えないところで努力していたんだもの。次はその努力が報われると思う。それにね、桜庭君、本当に本当にカッコよかった…」
そう、モデルとしての桜庭君も魅力的だけれど、やっぱりアメフト選手の桜庭君はすごく逞しくて輝いて見える。ふと桜庭君に目をやると、彼は照れたような仕草を見せながら私に話しかけた。
「南さん、カッコよかった、って……アメフトやっている俺がカッコ良かったってこと?」
「アメフト選手としては勿論だけれど、いつも本当にカッコいいよ!桜庭君の全てがカッコいい!って、あ…」
お疲れさま、の一言だけ伝える予定が本音まで漏らしてしまった。
桜庭君はどう思ったんだろう、こわくて彼を見ることができない臆病な私。だがその不安はすぐに消し去られ、私の頭には彼の大きくて温かい掌が置かれた。
「俺って幸せ者だな。こんな可愛い南さんにカッコいいって言ってもらえてさ。今日のキツイ練習も頑張れるわ」
気のせいだろうか、桜庭君の頬は少し赤くなっている。それより、私のこと可愛いって言ってくれた?どうしよう、きっと頬は真っ赤になっているはずだ。そんな私に優しい眼差しを向けて桜庭くんが私に問いかけた。
「さて、今週土曜日は練習が午前のみなんだ。南さんさえよければどこか二人で出かけない?」
これは所謂デートのお誘いだろうか。言うまでもなく返事は決まっている。
「出かけたい!桜庭君と二人で!」
あの泥門戦での王城メンバーの雄姿は、いつまでも忘れることはないだろう。一人ひとりが輝いていて、その美しさに涙した人も多いはず。贔屓目にみてしまうけれど、なかでも桜庭君は特に輝いていた。彼の輝きは色あせることなく、この先もずっと私を夢中にさせる。
1/1ページ