白いハプニング
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シャルナークは皆んなから集めたゴミを袋にまとめると足元へ置いた。
「食った食った」
「久しぶりに食べると美味しいね」
フィンクスはふぅと息を吐きシャルナークは笑った。
高速に乗りしばらくは順調に流れていた車列が徐々に速度を落とし始め前方のブレーキランプが赤く連なっていった。
「お、混んできたね」
「事故渋滞じゃないといいが」
クロロが呟くとシャルナークはスマホを操作し始めた。
「ここ抜けるまで時間かかりそうだな」
フィンクスも赤く灯ったテールランプを座席の隙間から覗いて見た。
「大丈夫。事故情報ないから自然渋滞だと思う。ちょっと待ってね」
シャルナークは続けてスマホを操作した。
「5キロだって。だいたい15〜30分くらいで抜けられるみたい」
「そうか」
クロロは軽く頷くと一定の間隔を保ちながらハンドルを握った。
シャルナークの言う通り20分ほど走ると少しずつ車列が動き出した。
波のように連なっていた赤い光が途切れ高速は再び一定の速度を取り戻した。
途中サービスエリアに立ち寄り短い休憩を挟む。
その後はシャルナークがハンドルを握りクロロは助手席へと移っていた。
気付けば窓の外はすっかり暗くなっていた。
遠くの山影は黒く沈み時折すれ違う車のライトが一瞬だけ車内を照らす。
一定の速度で走る車内は驚くほど静かだった。
クロロは助手席で文庫本を開いている。
流れる街灯の明かりがページをかすめるたびに文字が淡く揺れた。
フィンクスは腕を組んだまま目を閉じマチも窓に頭を預けている。
フェイタンは静かに外を見ていた。
その中でミユはイヤホンを耳に差し込み立てた膝の上のスマホを見つめていた。
暗い車内で液晶の淡い光がミユの顔を静かに浮かび上がらせる。
一定のリズムで動いていたミユの指が止まる。
「……っちに……離れないで、寒いから」
甘く低い声が途切れ途切れに微かに漏れる。
後部座席の奥でフェイタンの視線がわずかに動き淡く光るミユの横顔を見た。
だがその視線はすぐにまた窓の外へと向いた。
「そろそろだね」
目的の出口を知らせる標識を見たシャルナークは左車線へと移った。
高速を降りると一帯の空気が一気に変わった。
外灯の数が減り路肩には小さな白い塊が目立ち始めた。
「雪っていきなり降り始めるんだね」
シャルナークはフロントガラスに当たり静かに積もり始めた小さな粒をワイパーで払い落とした。
そして山道へ入る頃には辺りはすっかりと雪景色になっていた。
白く染まった道を進んでいたが段々とカーブが増していきハンドルを切る回数も増えて行った。
一際急なカーブに差し掛かった所で急に止まった車列が現れた。
「どうしたんだろう?」
「雪道だからな。スリップでもした車があるのかもな」
「立ち往生だったらヤダね」
再び目にした赤いランプの列にシャルナークとクロロは視線を向けた。
すると前の車のブレーキランプが消えた。
「完全に止まってる訳じゃなさそうだな」
「でも抜けるの時間かかりそうだね」
クロロの言葉にすぐに赤く点いたランプを見ながらシャルナークが苦笑いを浮かべた。
「仕方ないさ」
クロロはまた手元の本へと視線を戻した。
