昼夜と共に
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『美味しかった!ごちそうさま』
フェイタンは笑顔で横に並ぶミユの顔を見た後視線を下ろし綺麗に手入れされた爪へと移動させる。
酔っ払った男達の腕に絡んでいたのを何度か見ている。
『フェイタン、コーヒー飲まない?』
視線を戻すとコーヒーショップの前にいた。
『ブラックで大丈夫?』
「大丈夫ね」
『ちょっと待ってて』
ミユは一人で店の中へ入って行った。
フェイタンは道路の方へ向きポケットに両手を入れると自分の腕を見た。
腕に限らずミユに触れられたことは一度もなかった。
『お待たせ〜はい、アイスコーヒー」
ミユはフェイタンへカップを手渡すと自分のカフェラテに口をつけた。
『このあとどこか行くところある?』
この問いかけにフェイタンはミユの顔を見た。
「特にないね」
『じゃあ、天気もいいし代々木公園行かない?』
「公園で何するか」
『え〜散歩とか?』
何が楽しいのかニコニコと笑うミユに対しフェイタンには反論の言葉は出なかった。
駅前に戻ってきたところでミユの目にスポーツ用品店が目に入った。
『フェイタンあの店入ろう!』
フェイタンは訝しげに眉を顰めたが大人しく着いて行った。
『あるかな〜?』
「何探してるか?」
『んー?あった!』
ミユが手に取ったのはバドミントンのラケットだった。
「そんなもの何するか」
『今からするんだよ公園で』
「は?」
『たくさん食べたし運動だよ』
ラケット2本とシャトルを取るとミユは足取り軽やかにレジへと向かう。
その後ろ姿にため息を吐くとフェイタンも後を追った。
お昼時の公園内はスーツを着たサラリーマンや親子連れやどこかのサークルなのか大学生の集団もいた。
ミユとフェイタンは人が少ない芝生に行くとラケットを出した。
自分から言い出したからにはどれほどの腕前なのかと思ったがミユは素人そのものだった。
打ちやすいところへ返さなければ普通にラリーは終わる。
「バドミントンの経験は?」
『あるよ。小学生の時にクラブで』
「クラブ、ね」
それでも太陽の下で緩いラリーを続けるだけのバドミントンにフェイタンはなんとも言い難い心地良さを感じていた。
気がつけばじんわりと汗が滲んでおりミユは木陰に置いておいたカフェラテに手を伸ばした。
カップの周りには大粒の水滴が全体を覆っていた。
3口ほど飲みミユはもとの場所へ戻ろうと振り向くとそこには小学校高学年くらいの男子4人組が立って見ていた。
『こんにちは』
「こんにちは」
挨拶をすると4人組はみんな挨拶を返してくれた。
『どうしたの?』
「それ、楽しそうだなと思って」
『バドミントン?』
「うん」
ミユは持っていたラケットを話しかけてきた子に渡した。
『する?』
「いいんですか?」
『いいよ』
ミユはシャトルとフェイタンの持っていたラケットも渡した。
『あげちゃうけどいい?』
「お前が買たものね」
「もらってもいいんですか?」
『うん。みんなで遊んでね』
「ありがとうございます!」
微笑むミユに4人は一斉に頭を下げた。
『楽しかったね。男の子たちも礼儀正しかったし』
公園内を歩きながらミユは笑う。
「お前が上手かたらもと楽しかたかもね」
『えーラリー結構続いてたじゃん』
ミユは少し頬を膨らませた。
「今度は試合形式でやるか?」
『お!のぞむところだ!』
ミユはフェイタンに向かってファインディングポーズを取った。
『またラケット買わなきゃね』
ミユは嬉しそうに笑った。
