もしもサトシが鬼滅の世界に行ったら
炭治郎の放った斬撃により、列車に同化した鬼が凄まじい断末魔と揺れを起こし、そのまま横転してしまう。
鬼は消え、炭治郎は負傷した場所を呼吸で止血しようとした時、炎柱の煉獄に集中して行うよう言われ何とか止血したところに、上弦の参が現れた。
そこから、上弦と煉獄の拳と剣撃が始まった――
ところ変わって列車内ではあまりの衝撃からありえない事が起こった。
そう――本来であれば、この場にいないはずの者が時空・時間を超えてやってきたのだ。
「――っ」
列車内の揺れが収まった頃、座席の間で、少年が息を詰めながら何が起こったのかと顔を上げたところで――。
「いってて。あいつら、絶対許さないっ!―――って、あれ?さっきはオーキド博士のとこにいたはずなのに・・・どこだ?ここ」
少年が顔を上げた先に見たものは、ありえない光景。
本来ならば目の前に広がる景色は、風車付きの研究所とどこまでも広くいろんなポケモンが住まうエリアがある庭のはずが、実際目の前に広がっているのは木目調の壁――いや、よく見れば布張りされた座席が並び、負傷した人、血を流している人がたくさんいた。
「っ!大丈夫ですか!」
少年は負傷した人のところまで駆けて行き、傷の具合を見て腰のベルトにある小さなボールを手に取る。
「フシギダネ!ベイリーフ!君に決めたっ」
「ダネッ」
「ベイリー♪」
少年がボールの開閉ボタンを押し、ボールを掌の大きさにするとポケモンの名を呼びボールを投げると、2つの内一つはハートマークを出しながら少年に向かうが間髪入れず指示を出す。
「負傷した人を外に連れて行くんだ!」
「ダネ!!」
「ベイ!!」
「よし!負傷した人は2匹に任せて、リザードン次はおまえだ!出入り口に火炎放射」
「グォァ!」
フシギダネとベイリーフが少年から離れたところに、もう一つボールを出し負傷した人を運びやすいようにリザードンを呼び出す。
リザードンがボールから飛び出すと、大きな口から炎を吐き出し壁を焼き壊す。もちろん、リザードンは少年の意思に従い、人がいない場所を選んで、ではあるが――。
一方、少年とは別の車両にいた善逸と禰豆子はというと――
「なになに!?今の破壊音と変な機械音!!まさか、まだ鬼がいるのぉ!?」
禰豆子に関しては、先ほどの戦闘による疲労で箱の中に入り、休憩という名の眠りに入っている。そして、善逸に関してはまたもや、別の鬼が来たのかとビビっていた。
とそこへ、バタバタっと自分の車両へ近づいている足音がして、泣ぎだす一歩手前の善逸。
そして――
「バンッ」
扉をこじ開けた一人の少年と、見知らぬ獣が4匹――。
「大丈夫ですかっ!」
「だれーー!?」
「よかった!無事な人がいたんですね。俺はサトシ。よろしく」
「あ・・・おれは善逸、我妻善逸です。――って、なにそれ!?」
無事な人がいてほっと安堵した様子の少年――サトシと呆然とした様子で名乗る善逸。だが、サトシの傍らにいる獣に叫ぶ。
そんな善逸に、サトシは肩に乗った黄色い電気ネズミから紹介する。
「こいつは俺の相棒のピカチュウ。それからフシギダネとベイリーフ、リザードン!俺の大切な仲間だ!!」
「ピッカ!」
「ダーネ」
「ベイリー」
「・・・グォ」
サトシの紹介に、ピカチュウは片手をあげてよろしくと鳴き、フシギダネとベイリーフはぺこりとお辞儀し、リザードンについてはふんっとそっぽを向く。
「じゃあ、善逸。ここにいる人たち運ぶの手伝ってくれよ」
「あ、あぁ」
サトシの二カッと太陽のような笑顔に毒気が抜ける善逸。だかここで、ハッと我に返りバッと外を見る。
何か良くない音が聞こえたためだ――。
それと同時に地響きのような衝撃が襲う。
サトシと善逸は外に駆け出し、森に目を向ける。
「鬼・・・鬼がいる。さっきより強いの・・・」
「鬼?ってなんだ?」
「へ!?知らないのか!?鬼だぞ」
「?悪い奴・・・なのか?」
善逸の呟きに首を傾げ問いかけるサトシ。その発言に信じられないという顔を向けるがキョトンとした様子で悪い奴かと問いかけるサトシに、何と答えるべきか悩むが――
「悪い奴だよ。人間を襲う【人食い鬼】だ」
「人食い?」
「鬼は――日、陽光が苦手なんだけどな」
「日?」
善逸の呟きに、サトシはリザードンを見、ポケットに手を入れ――ある物を取り出した。
「――絶対ではないけど―――…」
「?」
「できるかもしれない」
「へ?」
「俺と、リザードンなら!!」
サトシはリザードンを力強く見つめる。リザードンもサトシを静かに見つめ、ニッと笑い雄叫びをあげた。
「無理言うなよ!!そんな神がかりな事!!」
「無茶じゃない!できるさ!!なっ!リザードン!!」
サトシはリザードンに向けて拳を上げ、リザードンもサトシの拳にコツンと当てた。
その姿は闇夜でも眩しいもののように感じた。
そして、サトシとリザードンは外に歩き出した。
遠く離れた、炭治郎や煉獄、上弦の鬼は遠目ながら、少年と見知らぬ獣が車両から出てきた様子を訝し気に見つめた。
サトシはふうっと大きく深呼吸をすると、大声で叫ぶ。
「俺たちの絆は何にも負けない!!いくぜ!リザードン!!メガシンカ!!」
サトシの手に嵌めている石とリザードンの手首にある石が共鳴するように光り輝き、互いの絆が目に見えるように線が伸びていき、リザードンの姿を変えていく。
光が収まると、体躯が更に大きく、姿形が変わった「メガリザードンY」が現れた。そして、特性が「もうか」から「ひでり」に変わった。
それが、どういうことになるのか――
闇夜だったはずが、夜明けまで優に3時間以上あったはずなのに。
メガリザードンYが現れた途端、空が明るくなり――
煉獄と対峙していたはずの上弦の鬼が逃げるように慌てて森の中に入っていった。
それを呆然としている煉獄と炭治郎、サトシに無理だと言っていた善逸は信じられない様子でサトシとメガリザードンYを見た。
それから3人による、質問の嵐がサトシに向けられるまであと少し――。
END
鬼は消え、炭治郎は負傷した場所を呼吸で止血しようとした時、炎柱の煉獄に集中して行うよう言われ何とか止血したところに、上弦の参が現れた。
そこから、上弦と煉獄の拳と剣撃が始まった――
ところ変わって列車内ではあまりの衝撃からありえない事が起こった。
そう――本来であれば、この場にいないはずの者が時空・時間を超えてやってきたのだ。
「――っ」
列車内の揺れが収まった頃、座席の間で、少年が息を詰めながら何が起こったのかと顔を上げたところで――。
「いってて。あいつら、絶対許さないっ!―――って、あれ?さっきはオーキド博士のとこにいたはずなのに・・・どこだ?ここ」
少年が顔を上げた先に見たものは、ありえない光景。
本来ならば目の前に広がる景色は、風車付きの研究所とどこまでも広くいろんなポケモンが住まうエリアがある庭のはずが、実際目の前に広がっているのは木目調の壁――いや、よく見れば布張りされた座席が並び、負傷した人、血を流している人がたくさんいた。
「っ!大丈夫ですか!」
少年は負傷した人のところまで駆けて行き、傷の具合を見て腰のベルトにある小さなボールを手に取る。
「フシギダネ!ベイリーフ!君に決めたっ」
「ダネッ」
「ベイリー♪」
少年がボールの開閉ボタンを押し、ボールを掌の大きさにするとポケモンの名を呼びボールを投げると、2つの内一つはハートマークを出しながら少年に向かうが間髪入れず指示を出す。
「負傷した人を外に連れて行くんだ!」
「ダネ!!」
「ベイ!!」
「よし!負傷した人は2匹に任せて、リザードン次はおまえだ!出入り口に火炎放射」
「グォァ!」
フシギダネとベイリーフが少年から離れたところに、もう一つボールを出し負傷した人を運びやすいようにリザードンを呼び出す。
リザードンがボールから飛び出すと、大きな口から炎を吐き出し壁を焼き壊す。もちろん、リザードンは少年の意思に従い、人がいない場所を選んで、ではあるが――。
一方、少年とは別の車両にいた善逸と禰豆子はというと――
「なになに!?今の破壊音と変な機械音!!まさか、まだ鬼がいるのぉ!?」
禰豆子に関しては、先ほどの戦闘による疲労で箱の中に入り、休憩という名の眠りに入っている。そして、善逸に関してはまたもや、別の鬼が来たのかとビビっていた。
とそこへ、バタバタっと自分の車両へ近づいている足音がして、泣ぎだす一歩手前の善逸。
そして――
「バンッ」
扉をこじ開けた一人の少年と、見知らぬ獣が4匹――。
「大丈夫ですかっ!」
「だれーー!?」
「よかった!無事な人がいたんですね。俺はサトシ。よろしく」
「あ・・・おれは善逸、我妻善逸です。――って、なにそれ!?」
無事な人がいてほっと安堵した様子の少年――サトシと呆然とした様子で名乗る善逸。だが、サトシの傍らにいる獣に叫ぶ。
そんな善逸に、サトシは肩に乗った黄色い電気ネズミから紹介する。
「こいつは俺の相棒のピカチュウ。それからフシギダネとベイリーフ、リザードン!俺の大切な仲間だ!!」
「ピッカ!」
「ダーネ」
「ベイリー」
「・・・グォ」
サトシの紹介に、ピカチュウは片手をあげてよろしくと鳴き、フシギダネとベイリーフはぺこりとお辞儀し、リザードンについてはふんっとそっぽを向く。
「じゃあ、善逸。ここにいる人たち運ぶの手伝ってくれよ」
「あ、あぁ」
サトシの二カッと太陽のような笑顔に毒気が抜ける善逸。だかここで、ハッと我に返りバッと外を見る。
何か良くない音が聞こえたためだ――。
それと同時に地響きのような衝撃が襲う。
サトシと善逸は外に駆け出し、森に目を向ける。
「鬼・・・鬼がいる。さっきより強いの・・・」
「鬼?ってなんだ?」
「へ!?知らないのか!?鬼だぞ」
「?悪い奴・・・なのか?」
善逸の呟きに首を傾げ問いかけるサトシ。その発言に信じられないという顔を向けるがキョトンとした様子で悪い奴かと問いかけるサトシに、何と答えるべきか悩むが――
「悪い奴だよ。人間を襲う【人食い鬼】だ」
「人食い?」
「鬼は――日、陽光が苦手なんだけどな」
「日?」
善逸の呟きに、サトシはリザードンを見、ポケットに手を入れ――ある物を取り出した。
「――絶対ではないけど―――…」
「?」
「できるかもしれない」
「へ?」
「俺と、リザードンなら!!」
サトシはリザードンを力強く見つめる。リザードンもサトシを静かに見つめ、ニッと笑い雄叫びをあげた。
「無理言うなよ!!そんな神がかりな事!!」
「無茶じゃない!できるさ!!なっ!リザードン!!」
サトシはリザードンに向けて拳を上げ、リザードンもサトシの拳にコツンと当てた。
その姿は闇夜でも眩しいもののように感じた。
そして、サトシとリザードンは外に歩き出した。
遠く離れた、炭治郎や煉獄、上弦の鬼は遠目ながら、少年と見知らぬ獣が車両から出てきた様子を訝し気に見つめた。
サトシはふうっと大きく深呼吸をすると、大声で叫ぶ。
「俺たちの絆は何にも負けない!!いくぜ!リザードン!!メガシンカ!!」
サトシの手に嵌めている石とリザードンの手首にある石が共鳴するように光り輝き、互いの絆が目に見えるように線が伸びていき、リザードンの姿を変えていく。
光が収まると、体躯が更に大きく、姿形が変わった「メガリザードンY」が現れた。そして、特性が「もうか」から「ひでり」に変わった。
それが、どういうことになるのか――
闇夜だったはずが、夜明けまで優に3時間以上あったはずなのに。
メガリザードンYが現れた途端、空が明るくなり――
煉獄と対峙していたはずの上弦の鬼が逃げるように慌てて森の中に入っていった。
それを呆然としている煉獄と炭治郎、サトシに無理だと言っていた善逸は信じられない様子でサトシとメガリザードンYを見た。
それから3人による、質問の嵐がサトシに向けられるまであと少し――。
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