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僕の大事なトレーナー【ピカチュウ】

どうして、僕の事を忘れちゃったの?
どうして、僕だけの事を――思い出せないの?
誰よりも君の傍にいたのに―・・・
誰よりも強い絆で繋がっていたのに―・・・

どうして君は僕の事を忘れてしまったの?



【僕の大事なトレーナー】



君の事を好きな気持ちが溢れ出す。
その想いを胸の内に秘め、大好きな主人の腕の中で黄色い小さな生き物が甘えるような鳴き声を上げて頬擦りをした。

「ピィカ」
「どうしたんだ?ピカチュウ」
「ピィカチュウ~(サトシ、大好き!)」
「ハハハ、オレもピカチュウの事が大好きだぞ!」

ピカチュウの鳴き声に含む言葉をサトシは理解しているかのように満面の笑みをピカチュウに向ける。
サトシの言葉が嬉しくて、ピカチュウも笑みを浮かべてサトシを真っ直ぐに見た。



幸せな一時、ピカチュウとサトシだけの世界。
ずっと、長く続くと思っていた永遠(とき)。
それが、ゆっくりと壊れる歯車が動き出す。

そして、異変は突然起こる――・・・
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