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番外編

煉獄兄弟と一緒に町から戻ってきたサトシだったが、蝶屋敷の門の所でこの屋敷の主である胡蝶しのぶに出くわした。

「あ!しのぶさん!!お帰りなさい」
「あら、サトシ君も何処かへ出掛けていたのですか?」
「はい!町まで散策に行ってました!!」
「それにしても、珍しい組み合わせですね。煉獄さんも一緒とは」
「町で鉢合わせてな!」
「そうでしたか。ところで、煉獄さんの両手いっぱいのさつまいもをどうされるのですか?」

サトシと話していたしのぶは煉獄の両手いっぱいのさつまいもを見て、なぜここに煉獄がいるのかと問う。

「うむ!サトシ少年と一緒に食べることになったのだが、肝心のサトシ少年が持つお菓子も一緒にどうかという話でな!!」

ハキハキと答える煉獄だが、しのぶとしては聞き逃せない単語を見つけ、にっこりと笑みを浮かべサトシを見る。

「お菓子、ですか?」
「はい!」

元気よく頷くサトシに、しのぶは更に笑みを深くし——

「では、私もご一緒いたしましょう」
「は?胡蝶、君はそんなにお菓子が食べたかったのか?」
「えぇ。サトシ君のお菓子。とても興味がありますので」

有無を言わせぬ迫力のある笑みを浮かべるしのぶは、先日のきのみ等の効果からサトシの世界の食べ物に興味がある。それが、今回煉獄に振る舞われるというではないか。
医療に関わる身として是非とも知っておきたいというのが本音だ。

「ところで、サトシ君の側にピカチュウはいないのですか?」
「今日はお留守番をしてもらってるんです」
「では。君一人ですか?」
「いえ、ゲンガーが一緒ですよ。それに、外に出してないですけど、もう一体連れてます」

煉獄兄弟はサトシの言葉にゲンガーは影に潜んでいるのは知っていたが、もう一体いたと知り軽く目を見開く。

「こいつは体が大きいから外になかなか出してやれないんです」

この世界では、と小さく呟くサトシに気付かない煉獄兄弟としのぶは外に出せないとは、どれだけ大きいのだろうと首を傾げた。
それはともかく、このままここにいても仕方がないと門を潜り館の中に足を踏入れた。

サトシは、自分が借りている部屋に向けて歩き出した所で、善逸の黄色い悲鳴が館中に響き渡った。

☆★☆

声のした場所にサトシ達が着くと善逸がロトム図鑑を捕まえ、炭治朗は顔を真っ赤に染めている。

「この、かわゆぃ天使ちゃんは誰ぇぇぇ!交際を申し込むぅう」

善逸はみっともなくロトム図鑑に縋り付き、ジョーイ姿の少女にハートを撃ち抜かれている。

「これは一体・・・」

煉獄としのぶは戸惑った様子だが、サトシは図鑑に表示された写真を見つけ、声にならない悲鳴を上げた。


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