番外編
今回の話は、本編とは全く関係ありません。
物語上ありえない事ですが、昔の旅仲間の一人、ユリーカが鬼滅の世界にやってきた時、こんなことがあるだろうなぁという思いつき、
と、
ユリーカに「例のあれ」をやってほしいなという思いつきからです。
あくまでも、本編とは関係ありません。
それでもいいよという方はどうぞ
↓ ↓ ↓
番外編【黒歴史を暴露されて②】
「ここはどこ~」
真っ暗な森の中、一人の少女が心細そうに歩いている。
「おーにぃちゃん~~」
何か月前までは兄と頼もしい仲間と一緒に旅をしていた少女は、現在は一人。しかも、見知らぬ森の中にいる今の現状に、みるみるうちに目に涙が溜まっていく。
「うぅ~~」
とうとう我慢できず、泣き出してしまう少女。そして、少女のポシェットから小さな生き物が出てきて、少女の身体をよじ登り、肩まで来たところで慰めるようにほっぺをすりすりと頬擦りした。
「デェネェ」
「うぅ。デデンネありがと。一緒にいてくれて」
デデンネと呼ばれた生き物に自分を励ましてくれるその仕草から、少女はくすんくすんっとしゃくりながら笑みを浮かべた。
「こんな森の中にいると、みんなと旅してた頃を思い出すよぉ」
「デェネ」
「頼りないとこばっかりだけど、いざとなればやっぱり頼りになるおにいちゃんと」
「デェ」
「料理上手なセレナと」
「ネェ」
「ポケモンのためなら無茶ばっかりするサトシ」
「デェネ」
「みんなと旅してる頃は、毎日が楽しくてぇ」
少女の頭の中には毎日が輝いている旅の思い出の数々が浮かぶ。そして、そんな輝かしい思い出を思い出してしまった少女はせっかく止まった涙が零れ落ちる。
そんな中、近くの草木の揺れる音が響き、少女とデデンネはビクリと肩を跳ねさせ音がした方へ視線を向けると――・・・
ピョコッと何かが飛び出した。
「むぅ?」
「え?」
口に竹を加えたピンク色の着物を着た少女が現れ、デデンネと少女は呆然とした。
「むぅ~?」
見知らぬ生き物を肩に乗せた少女の目に涙が溜まっているのを見た少女は首を傾げ、少女にゆっくり近づきよしよしと頭を撫でてやる。
目に涙を溜めていた少女は自分の頭をよしよしと撫でる少女を見ていると――先ほど揺れていた草木のところがガサガサと揺れ動いた。
「禰豆子~」
「むぅ」
草木をかき分け現れた顔に痣のある少年が禰豆子と呼びかけると、涙を浮かべる少女の頭を撫でていた禰豆子と呼ばれた少女がパッと手をどかし、少年に向かっていく。
「禰豆子、こんなところにいたのか」
「むぅ」
「ん?」
少年の着物の袖をくいくいと引っ張り、呆然とこちらを見る少女と生き物を指差した。
「君は――・・・」
禰豆子から少女に視線を向けた少年はニコッと笑顔を浮かべ、少女に近づいていく。
「こんばんは。俺は鬼殺隊の竈門炭治郎だ。そして、妹の禰豆子だ」
「わ、私はユリーカ。こっちはデデンネ」
「ユリーカというのか。だが、こんなところでどうしたんだ?」
「・・・うぅ」
炭治郎の言葉に止まっていた涙が溢れそうになるユリーカはデデンネを抱き寄せた。それに慌てたのは炭治郎だ。
小さな少女の涙に、今は亡き弟妹達を思い出してしまい、わたわたとしてしまう炭治郎とゆっくりとユリーカに近づきぎゅっと抱き締めた禰豆子。
ぎゅっと抱き締められ、幾分落ち着いた様子のユリーカは恥ずかしそうに俯いてしまう。
そんな穏やかな時間を過ごしていると、突如として禰豆子がいそいそと動き出し、炭治郎の背に背負っている木箱に戻っていく。箱の中に収まった頃に、辺りは明るくなり始める。
「おねぇちゃん、どうしたの?」
「デェネデネ」
「うん。禰豆子は訳あって、夜の間しか活動できないんだ」
「そうなの?」
炭治郎の言葉に疑いもしない純粋な心のユリーカ。だが、初対面の幼いユリーカに鬼の事までは言わず伏せる炭治郎は、このままここにいるのもよくないと判断し、比較的近い蝶屋敷に向かうことにした。
そこで、ユリーカは信じられない光景を目撃することになる。
物語上ありえない事ですが、昔の旅仲間の一人、ユリーカが鬼滅の世界にやってきた時、こんなことがあるだろうなぁという思いつき、
と、
ユリーカに「例のあれ」をやってほしいなという思いつきからです。
あくまでも、本編とは関係ありません。
それでもいいよという方はどうぞ
↓ ↓ ↓
番外編【黒歴史を暴露されて②】
「ここはどこ~」
真っ暗な森の中、一人の少女が心細そうに歩いている。
「おーにぃちゃん~~」
何か月前までは兄と頼もしい仲間と一緒に旅をしていた少女は、現在は一人。しかも、見知らぬ森の中にいる今の現状に、みるみるうちに目に涙が溜まっていく。
「うぅ~~」
とうとう我慢できず、泣き出してしまう少女。そして、少女のポシェットから小さな生き物が出てきて、少女の身体をよじ登り、肩まで来たところで慰めるようにほっぺをすりすりと頬擦りした。
「デェネェ」
「うぅ。デデンネありがと。一緒にいてくれて」
デデンネと呼ばれた生き物に自分を励ましてくれるその仕草から、少女はくすんくすんっとしゃくりながら笑みを浮かべた。
「こんな森の中にいると、みんなと旅してた頃を思い出すよぉ」
「デェネ」
「頼りないとこばっかりだけど、いざとなればやっぱり頼りになるおにいちゃんと」
「デェ」
「料理上手なセレナと」
「ネェ」
「ポケモンのためなら無茶ばっかりするサトシ」
「デェネ」
「みんなと旅してる頃は、毎日が楽しくてぇ」
少女の頭の中には毎日が輝いている旅の思い出の数々が浮かぶ。そして、そんな輝かしい思い出を思い出してしまった少女はせっかく止まった涙が零れ落ちる。
そんな中、近くの草木の揺れる音が響き、少女とデデンネはビクリと肩を跳ねさせ音がした方へ視線を向けると――・・・
ピョコッと何かが飛び出した。
「むぅ?」
「え?」
口に竹を加えたピンク色の着物を着た少女が現れ、デデンネと少女は呆然とした。
「むぅ~?」
見知らぬ生き物を肩に乗せた少女の目に涙が溜まっているのを見た少女は首を傾げ、少女にゆっくり近づきよしよしと頭を撫でてやる。
目に涙を溜めていた少女は自分の頭をよしよしと撫でる少女を見ていると――先ほど揺れていた草木のところがガサガサと揺れ動いた。
「禰豆子~」
「むぅ」
草木をかき分け現れた顔に痣のある少年が禰豆子と呼びかけると、涙を浮かべる少女の頭を撫でていた禰豆子と呼ばれた少女がパッと手をどかし、少年に向かっていく。
「禰豆子、こんなところにいたのか」
「むぅ」
「ん?」
少年の着物の袖をくいくいと引っ張り、呆然とこちらを見る少女と生き物を指差した。
「君は――・・・」
禰豆子から少女に視線を向けた少年はニコッと笑顔を浮かべ、少女に近づいていく。
「こんばんは。俺は鬼殺隊の竈門炭治郎だ。そして、妹の禰豆子だ」
「わ、私はユリーカ。こっちはデデンネ」
「ユリーカというのか。だが、こんなところでどうしたんだ?」
「・・・うぅ」
炭治郎の言葉に止まっていた涙が溢れそうになるユリーカはデデンネを抱き寄せた。それに慌てたのは炭治郎だ。
小さな少女の涙に、今は亡き弟妹達を思い出してしまい、わたわたとしてしまう炭治郎とゆっくりとユリーカに近づきぎゅっと抱き締めた禰豆子。
ぎゅっと抱き締められ、幾分落ち着いた様子のユリーカは恥ずかしそうに俯いてしまう。
そんな穏やかな時間を過ごしていると、突如として禰豆子がいそいそと動き出し、炭治郎の背に背負っている木箱に戻っていく。箱の中に収まった頃に、辺りは明るくなり始める。
「おねぇちゃん、どうしたの?」
「デェネデネ」
「うん。禰豆子は訳あって、夜の間しか活動できないんだ」
「そうなの?」
炭治郎の言葉に疑いもしない純粋な心のユリーカ。だが、初対面の幼いユリーカに鬼の事までは言わず伏せる炭治郎は、このままここにいるのもよくないと判断し、比較的近い蝶屋敷に向かうことにした。
そこで、ユリーカは信じられない光景を目撃することになる。