第1夜~第7夜
一通り説明を終えると、その場はしんと静まり返っていた。だが、しのぶの言っていることに否定する要素がない。
目の前には見知らぬ生き物や食べ物。それからサトシの口から語られた話の内容。そのどれもがこの世界ではまず目にすることがないからだ。
そして、しのぶもまたピカチュウの手にある果物を食い入るように見た。医療に携わっている者として伊之助の声が戻ったこと、腫れや傷が収まったことなどからサトシに許可をもらって果物の成分を調べてみたい。サトシの世界にあるいろんな果物や薬のことなど聞きたいとそわそわしていたからだ。
「あの、サトシ君。もしよければその子が持っている果物を頂くことはできませんか?」
「これを?」
「ええ。彼の喉を治すほどの実であれば、医療を携わる者として是非調べてみたいのです」
「いいですよ」
「それから・・・」
是非ともあなたの世界の果物など、いろんな話を聞かせていただけるとうれしいのですが。とにっこりと笑みを浮かべて言うしのぶに、少女たちは驚くことになる。
今まで見たことのないほどに興味津々だと笑みを浮かべているしのぶに、変化が少ないからこそ分かるこの変化に驚いていた。
ただ、しのぶの発言にサトシは困った表情になる。
「う~ん。オレ・・・説明するのすごい苦手で・・・どうしよう。ピカチュウ」
「ピィカピカ」
ピカチュウがサトシのズボンをクイクイと引っ張りリュックの中にいるだろうロトム図鑑を指差して見せる。
「あ!そっか!!ロトム図鑑に説明してもらえばいいんだ!!」
「何ロト?呼んだロトか?」
サトシの「ロトム図鑑に」という言葉にロトム図鑑はリュックから飛び出しサトシとしのぶへと近づいていく。そして、それを見ていた善逸は――
「――っ!?」
プルプルとロトム図鑑を指差し驚きに叫んだ。それを横目にしのぶは――。
「あの時の機械ですね」
「ええ。調べ物はこいつに聞くのが一番!なんたってポケモン図鑑ですから!!」
「何を知りたいロト?」
「あの、何事もなかったように進めていますが、何ですかこれは」
少女の一人がロトム図鑑を凝視しながら、サトシたちに詰め寄る。
「これはオレの世界にある旅のお供。ポケモン図鑑です。分からないポケモンや木の実なんかの解説をしてくれるんです」
「サトシ君。今晩、この子を借りてもいいですか?」
「ええ。ロトム図鑑頼むな!」
「任せてロト♪」
この日、しのぶはサトシの世界の植物や果物、毒や薬などをロトム図鑑から教えてもらうことになったのだった。
後日、サトシは手持ちのきのみなどをしのぶに分けたりしていた。
目の前には見知らぬ生き物や食べ物。それからサトシの口から語られた話の内容。そのどれもがこの世界ではまず目にすることがないからだ。
そして、しのぶもまたピカチュウの手にある果物を食い入るように見た。医療に携わっている者として伊之助の声が戻ったこと、腫れや傷が収まったことなどからサトシに許可をもらって果物の成分を調べてみたい。サトシの世界にあるいろんな果物や薬のことなど聞きたいとそわそわしていたからだ。
「あの、サトシ君。もしよければその子が持っている果物を頂くことはできませんか?」
「これを?」
「ええ。彼の喉を治すほどの実であれば、医療を携わる者として是非調べてみたいのです」
「いいですよ」
「それから・・・」
是非ともあなたの世界の果物など、いろんな話を聞かせていただけるとうれしいのですが。とにっこりと笑みを浮かべて言うしのぶに、少女たちは驚くことになる。
今まで見たことのないほどに興味津々だと笑みを浮かべているしのぶに、変化が少ないからこそ分かるこの変化に驚いていた。
ただ、しのぶの発言にサトシは困った表情になる。
「う~ん。オレ・・・説明するのすごい苦手で・・・どうしよう。ピカチュウ」
「ピィカピカ」
ピカチュウがサトシのズボンをクイクイと引っ張りリュックの中にいるだろうロトム図鑑を指差して見せる。
「あ!そっか!!ロトム図鑑に説明してもらえばいいんだ!!」
「何ロト?呼んだロトか?」
サトシの「ロトム図鑑に」という言葉にロトム図鑑はリュックから飛び出しサトシとしのぶへと近づいていく。そして、それを見ていた善逸は――
「――っ!?」
プルプルとロトム図鑑を指差し驚きに叫んだ。それを横目にしのぶは――。
「あの時の機械ですね」
「ええ。調べ物はこいつに聞くのが一番!なんたってポケモン図鑑ですから!!」
「何を知りたいロト?」
「あの、何事もなかったように進めていますが、何ですかこれは」
少女の一人がロトム図鑑を凝視しながら、サトシたちに詰め寄る。
「これはオレの世界にある旅のお供。ポケモン図鑑です。分からないポケモンや木の実なんかの解説をしてくれるんです」
「サトシ君。今晩、この子を借りてもいいですか?」
「ええ。ロトム図鑑頼むな!」
「任せてロト♪」
この日、しのぶはサトシの世界の植物や果物、毒や薬などをロトム図鑑から教えてもらうことになったのだった。
後日、サトシは手持ちのきのみなどをしのぶに分けたりしていた。