【M】会えない距離じゃないのに
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私たちはその後、それぞれの家に帰った。
私は自分の部屋で翔にメールを打つ。
『…今日は一緒に帰れなくてごめんね。夜、会える?…っと。』
ちゃんと、話を付けなきゃいけなかった。
自分のためにも、翔のためにも。
翔からはすぐに返信が来た。
"俺こそごめん。今からでも会えるよ。”
あの後、翔もすぐに帰ったのかな。
私は翔に自分も今から会えることを伝えると、翔は私の家に来てくれることになった。
数十分後、チャイムが鳴る。
インターホンを見ると、少しもの鬱気な翔がいた。
お互いが気持ちよく別れられるよう、私は少し明るく出迎えた。
『どうぞ入って。』
「お邪魔します…」
部屋に入るなり、あまりしゃべらない翔。
私は近くにあったお菓子を持ってきた。
『クッキー食べる?』
「ううん、いらない。それより、本当に今日はごめんな?」
『…いいのいいの。私も先に帰っちゃってごめんね。』
「いや、俺が待ち合わせた場所から離れちゃってたから…」
あの時の光景がよみがえる。
待ち合わせた校門、駆け寄る松本くんのお姉さん、手を引いていく翔。
今思い出しても、少しだけショックを受けていた私は相当自分勝手な人間だと思う。
『あの時…私、いたんだよ。』
「…え?」
『翔が…松本くんのお姉さんと校舎裏に行くところ見たんだ。』
「みて、たんだ…。」
凄く気まずそうに翔は下を向く。
その時、私だって松本くんと居た。
翔だけを責めるつもりは、毛頭ない。
『私もね、松本くんと一緒にいたの。』
「松本と?…なんで…って、俺が言えねえよな。」
『ふふ、お互い様かもね。』
そういうと、翔は改まって私の方を向く。
「あのさ、ランカ。俺、話さなきゃならないことがあんだけど…」
『お姉さんの事、でしょ?』
別れる決心はついているくせに、翔から直接言われることにはまだ抵抗があった。
自分から、察していたことを話す。
『松本くんと見てたって言ったでしょ?…翔が、お姉さんに好きって言ってるところも聞いてたんだよ。』
「…あの時、松本が俺に話があるって言って、告白されたんだ。』
そっか。
私が翔を見つけたとき、お姉さんが翔に駆け寄っていったのは、告白してたんだ。
「俺、ランカもいるし、OKする気なんてなかったんだけど…ずっと隠してた気持ちが爆発しちゃってさ…」
『翔…』
「本当に、ごめん。ランカを傷つけるつもりなんてないのに、こんな…」
『お互い様って、言ったでしょ。』
「…?」
そう、翔だけにこんな顔させる気は私にもない。
私も、自分の気持ちを話し始めた。
『私もね、翔の事大切なのに、自分の気持ちをありのままにしてみたら、好きになっちゃった人がいるの。』
「…もしかして、」
『そう…。松本くん。私だって、翔と同じだったんだ。だから、翔だけが謝ることじゃないの。』
「まさか…こんなことになるなんてな。」
少し肩の荷が下りたのか、力なく笑う翔に、私も少し微笑む。
よかった、嫌な空気にならなくて。
「それでも、俺って最低かも。やっぱちょっとショックだもん。」
『それもお互い様だよ。でも、松本くんのお姉さんと翔ってお似合いだから…やきもち妬くのも申し訳ないくらい。』
「…ランカも、松本と居るときの顔、すっげえ幸せそうだったよ。」
『なんか…不思議な会話だね。笑』
「一応、まだ付き合ってんのにな。笑」
私たちは、その言葉を皮切りに本題に入った。
『ねえ、翔。ケジメ、付けよっか。』
「だな…って、ヤンキーみたいだぞ。」
『翔に言われたくないもん。』
「まあ…本当に、ランカと付き合えた時間楽しかったし、これからも仲良くできっかな…?」
『ふふ、もちろんだよ。だって、二人して松本姉弟を好きになっちゃったんだよ?』
「確かに、下手したら俺たち、義理の兄妹になるかもな。笑」
2人で本当に楽しかった時間を思い返したり、これからの明るい未来を想像したり、別れ話なんてしてるようには見えなかったと思う。
それだけ、翔とはいい関係でいれていたんだ。
ただ、それゆえにお互いが好きという感情から飛び出して
兄妹のような大切な存在になっていた。
私たちはこれからも、この関係でいたい。
別れても、大切な人には変わらない。
『…じゃあ、ね。』
「おう…。」
「あ、なあ!」
『…ん?』
「明日からさ、4人で昼飯食わねえ?」
『いいの?』
「せっかくじゃん。ランカがよければ、だけど…」
『うん!みんなで食べたい!』
「よし!決まりな!…じゃあ、明日。」
急にすぐ関りがなくなるのは嫌だったし、
すっごく楽しみだった。
けど、その約束が叶うことはなかった。
私は自分の部屋で翔にメールを打つ。
『…今日は一緒に帰れなくてごめんね。夜、会える?…っと。』
ちゃんと、話を付けなきゃいけなかった。
自分のためにも、翔のためにも。
翔からはすぐに返信が来た。
"俺こそごめん。今からでも会えるよ。”
あの後、翔もすぐに帰ったのかな。
私は翔に自分も今から会えることを伝えると、翔は私の家に来てくれることになった。
数十分後、チャイムが鳴る。
インターホンを見ると、少しもの鬱気な翔がいた。
お互いが気持ちよく別れられるよう、私は少し明るく出迎えた。
『どうぞ入って。』
「お邪魔します…」
部屋に入るなり、あまりしゃべらない翔。
私は近くにあったお菓子を持ってきた。
『クッキー食べる?』
「ううん、いらない。それより、本当に今日はごめんな?」
『…いいのいいの。私も先に帰っちゃってごめんね。』
「いや、俺が待ち合わせた場所から離れちゃってたから…」
あの時の光景がよみがえる。
待ち合わせた校門、駆け寄る松本くんのお姉さん、手を引いていく翔。
今思い出しても、少しだけショックを受けていた私は相当自分勝手な人間だと思う。
『あの時…私、いたんだよ。』
「…え?」
『翔が…松本くんのお姉さんと校舎裏に行くところ見たんだ。』
「みて、たんだ…。」
凄く気まずそうに翔は下を向く。
その時、私だって松本くんと居た。
翔だけを責めるつもりは、毛頭ない。
『私もね、松本くんと一緒にいたの。』
「松本と?…なんで…って、俺が言えねえよな。」
『ふふ、お互い様かもね。』
そういうと、翔は改まって私の方を向く。
「あのさ、ランカ。俺、話さなきゃならないことがあんだけど…」
『お姉さんの事、でしょ?』
別れる決心はついているくせに、翔から直接言われることにはまだ抵抗があった。
自分から、察していたことを話す。
『松本くんと見てたって言ったでしょ?…翔が、お姉さんに好きって言ってるところも聞いてたんだよ。』
「…あの時、松本が俺に話があるって言って、告白されたんだ。』
そっか。
私が翔を見つけたとき、お姉さんが翔に駆け寄っていったのは、告白してたんだ。
「俺、ランカもいるし、OKする気なんてなかったんだけど…ずっと隠してた気持ちが爆発しちゃってさ…」
『翔…』
「本当に、ごめん。ランカを傷つけるつもりなんてないのに、こんな…」
『お互い様って、言ったでしょ。』
「…?」
そう、翔だけにこんな顔させる気は私にもない。
私も、自分の気持ちを話し始めた。
『私もね、翔の事大切なのに、自分の気持ちをありのままにしてみたら、好きになっちゃった人がいるの。』
「…もしかして、」
『そう…。松本くん。私だって、翔と同じだったんだ。だから、翔だけが謝ることじゃないの。』
「まさか…こんなことになるなんてな。」
少し肩の荷が下りたのか、力なく笑う翔に、私も少し微笑む。
よかった、嫌な空気にならなくて。
「それでも、俺って最低かも。やっぱちょっとショックだもん。」
『それもお互い様だよ。でも、松本くんのお姉さんと翔ってお似合いだから…やきもち妬くのも申し訳ないくらい。』
「…ランカも、松本と居るときの顔、すっげえ幸せそうだったよ。」
『なんか…不思議な会話だね。笑』
「一応、まだ付き合ってんのにな。笑」
私たちは、その言葉を皮切りに本題に入った。
『ねえ、翔。ケジメ、付けよっか。』
「だな…って、ヤンキーみたいだぞ。」
『翔に言われたくないもん。』
「まあ…本当に、ランカと付き合えた時間楽しかったし、これからも仲良くできっかな…?」
『ふふ、もちろんだよ。だって、二人して松本姉弟を好きになっちゃったんだよ?』
「確かに、下手したら俺たち、義理の兄妹になるかもな。笑」
2人で本当に楽しかった時間を思い返したり、これからの明るい未来を想像したり、別れ話なんてしてるようには見えなかったと思う。
それだけ、翔とはいい関係でいれていたんだ。
ただ、それゆえにお互いが好きという感情から飛び出して
兄妹のような大切な存在になっていた。
私たちはこれからも、この関係でいたい。
別れても、大切な人には変わらない。
『…じゃあ、ね。』
「おう…。」
「あ、なあ!」
『…ん?』
「明日からさ、4人で昼飯食わねえ?」
『いいの?』
「せっかくじゃん。ランカがよければ、だけど…」
『うん!みんなで食べたい!』
「よし!決まりな!…じゃあ、明日。」
急にすぐ関りがなくなるのは嫌だったし、
すっごく楽しみだった。
けど、その約束が叶うことはなかった。