【N】にのへ。
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「ランカ。」
『…にの?』
「おはよう。」
『おはよう…何してるの…?』
にのは、白いタキシードを着てる…。
あれ、私も…ウエディングドレス?
「俺たちの結婚式に寝てんなよ。」
『けっこん…しき!?』
「俺のプロポーズ、忘れたの?」
プロポーズなんて、されたっけ?
『…あ、夢だね、これ。』
「ばーか、夢じゃねえよ。」
『だって、プロポーズなんてされてないもん。』
「…いずれ、絶対するから。だから今は起きて。」
ほら、やっぱり夢だ。
「ランカ、」
『わかってるってば、起きるよ。』
「ランカ!!」
『…にの…わかってるから…』
「ランカ!!よかった…ほんとに…」
目を開けると、にのや相葉ちゃん、サクラちゃんがいた…。
私は部屋の布団に横たわっている。
そっか…あれから記憶がないけど、にのが運んでくれたのかな…。
『にの…運んでくれてありがとう…。』
「いいから…」
「ランカちゃん!ほんとにほんとにごめんね!私たちが知らないやつに預けちゃったから…」
「俺…俺…自分がバカすぎて、もう…」
3人とも、特に相葉ちゃんとサクラちゃんは、ぼろ泣きで…。
顔がびっちゃびちゃ。
『二人は悪くないんだよ…にのもね。』
「…。」
腰の痛さに、自分がされたことを思い返す。
途端に、恥ずかしくなって、悔しくなって、悲しくなって…
私まで涙があふれ出る。
『私…私が…ちゃんと自分のことすら…守れなかっただけ…』
「…そんなことないよ…!」
サクラちゃんがぎゅっと抱きしめてくれる。
「…俺、耐えらんない!あいつんとこ行ってくる!」
『あ、相葉ちゃ…』
「相葉!…私も行く!」
そういうと二人は、泣き顔から一気に顔を赤くし、部屋を出て行ってしまった。
『…だいじょうぶ、かな…』
「お前は自分のことだけ考えてればいいの…。」
いつもはスンとしてるにのが、力なく返事をする。
にのまでこんな風にしてしまった。
私、本当に周りに迷惑しか掛けないんだから…。
『ねえ、にの…?』
「…なに?」
『さっき、キス、してくれたでしょ?』
「……。」
急に顔が曇るにの。
きっと、無理やり初めてを奪ったクロくんと自分を重ねてるのかもしれない。
けど、違う。
『あのね、ちょっと強引だったけど、私ね、うれしかったよ。』
「……え?」
『だって、私のファーストキスだよ。」
「…っ」
『ふふ、知ってるくせに。』
「知らないよ…そんなん…」
少し、戸惑ったようなにのの顔。
いつもは私がおちょくられてるのに、こういう時に素直に困るにのの顔。
大好き。
『……にの…、私、初めてだったんだ…クロくんに…私…』
「…もう、あいつのことそんな風に呼ぶなよ。」
『……え…?』
「…俺のことだって苗字でにのって呼ぶのに。」
『はは…そうだね…』
あれ、にのってこんなに素直だったっけ…
いや、これは素直って呼ばないのか。笑
でも、なんだか今なら、私も素直に言える気がするよ。
『にの?…私ね、にのがファーストキス貰ってくれて、嬉しかった。だから、だからね…私の初めて…全部にのに…あげたかったよ…』
「……なに、言って…」
なんだか、ふわふわって感じがしてきた。
体が宙に浮くような。
さっきまでの腰の痛みも、どんどん和らいでる気がする。
『全部、ぜんぶ…にのにね、貰ってほしかった…』
涙が出てるのはわかるけど、どのくらい出てるのか分からない。
頬を伝う涙ですら、感覚がない。
どうしたんだろう。
「…ランカ…?」
『………にの。』
「…もう、喋るなって……」
『わ、たし…にのと、あいばちゃん、と…』
「ばか…喋るな………!」
『友達になれて………幸せ…だよ…。』
言葉が、上手く発せない。
頭が、ぽわーっとしてて、雲の上にいるみたい。
そっか。
私、雲の上に行こうとしてるんだ。
「俺も…みんなに会えて幸せだよ…」
にのからこんな言葉聞けるなんて。
これも、ありかな。
「だから、行くなよ…頼むから…」
ごめんね、にの。
もう、口が動かないや。
また、雲の上からお手紙書くね。
読めるかは、わかんないけど。
意識が遠のく中、最後に感じたのは、
暖かく優しく抱きしめるにのの体温と、やわらかい匂い。
そして、私の意識がなくなる直前。
にのの唇の感触。
体力が無く、免疫力も落ちていた私に、あの体験は大打撃を与えていた。
襲われている最中に心臓発作を起こしてたみたいだけど、私の無意識と黒崎くんからの振動でわからなかったみたい。
心臓病を患う私には負荷がかかりすぎたのだ。
まさか、自分の最後が、こんな形になるなんて思ってもみなかった。
みんなで合宿なんて、楽しい行事だったのにな。
また、みんなに嫌な思いさせちゃったな…。
でも、にのに看取られる最後なら…
もう、なんでもいいや。
私は本当に幸せだったな。
ねえ、にの。
最後のキスは、期待してもいいんだよね…?
って、もう、私はいないけど…。
にのがこっちに来たら、プロポーズ、してね。
大好きだよ。
『…にの?』
「おはよう。」
『おはよう…何してるの…?』
にのは、白いタキシードを着てる…。
あれ、私も…ウエディングドレス?
「俺たちの結婚式に寝てんなよ。」
『けっこん…しき!?』
「俺のプロポーズ、忘れたの?」
プロポーズなんて、されたっけ?
『…あ、夢だね、これ。』
「ばーか、夢じゃねえよ。」
『だって、プロポーズなんてされてないもん。』
「…いずれ、絶対するから。だから今は起きて。」
ほら、やっぱり夢だ。
「ランカ、」
『わかってるってば、起きるよ。』
「ランカ!!」
『…にの…わかってるから…』
「ランカ!!よかった…ほんとに…」
目を開けると、にのや相葉ちゃん、サクラちゃんがいた…。
私は部屋の布団に横たわっている。
そっか…あれから記憶がないけど、にのが運んでくれたのかな…。
『にの…運んでくれてありがとう…。』
「いいから…」
「ランカちゃん!ほんとにほんとにごめんね!私たちが知らないやつに預けちゃったから…」
「俺…俺…自分がバカすぎて、もう…」
3人とも、特に相葉ちゃんとサクラちゃんは、ぼろ泣きで…。
顔がびっちゃびちゃ。
『二人は悪くないんだよ…にのもね。』
「…。」
腰の痛さに、自分がされたことを思い返す。
途端に、恥ずかしくなって、悔しくなって、悲しくなって…
私まで涙があふれ出る。
『私…私が…ちゃんと自分のことすら…守れなかっただけ…』
「…そんなことないよ…!」
サクラちゃんがぎゅっと抱きしめてくれる。
「…俺、耐えらんない!あいつんとこ行ってくる!」
『あ、相葉ちゃ…』
「相葉!…私も行く!」
そういうと二人は、泣き顔から一気に顔を赤くし、部屋を出て行ってしまった。
『…だいじょうぶ、かな…』
「お前は自分のことだけ考えてればいいの…。」
いつもはスンとしてるにのが、力なく返事をする。
にのまでこんな風にしてしまった。
私、本当に周りに迷惑しか掛けないんだから…。
『ねえ、にの…?』
「…なに?」
『さっき、キス、してくれたでしょ?』
「……。」
急に顔が曇るにの。
きっと、無理やり初めてを奪ったクロくんと自分を重ねてるのかもしれない。
けど、違う。
『あのね、ちょっと強引だったけど、私ね、うれしかったよ。』
「……え?」
『だって、私のファーストキスだよ。」
「…っ」
『ふふ、知ってるくせに。』
「知らないよ…そんなん…」
少し、戸惑ったようなにのの顔。
いつもは私がおちょくられてるのに、こういう時に素直に困るにのの顔。
大好き。
『……にの…、私、初めてだったんだ…クロくんに…私…』
「…もう、あいつのことそんな風に呼ぶなよ。」
『……え…?』
「…俺のことだって苗字でにのって呼ぶのに。」
『はは…そうだね…』
あれ、にのってこんなに素直だったっけ…
いや、これは素直って呼ばないのか。笑
でも、なんだか今なら、私も素直に言える気がするよ。
『にの?…私ね、にのがファーストキス貰ってくれて、嬉しかった。だから、だからね…私の初めて…全部にのに…あげたかったよ…』
「……なに、言って…」
なんだか、ふわふわって感じがしてきた。
体が宙に浮くような。
さっきまでの腰の痛みも、どんどん和らいでる気がする。
『全部、ぜんぶ…にのにね、貰ってほしかった…』
涙が出てるのはわかるけど、どのくらい出てるのか分からない。
頬を伝う涙ですら、感覚がない。
どうしたんだろう。
「…ランカ…?」
『………にの。』
「…もう、喋るなって……」
『わ、たし…にのと、あいばちゃん、と…』
「ばか…喋るな………!」
『友達になれて………幸せ…だよ…。』
言葉が、上手く発せない。
頭が、ぽわーっとしてて、雲の上にいるみたい。
そっか。
私、雲の上に行こうとしてるんだ。
「俺も…みんなに会えて幸せだよ…」
にのからこんな言葉聞けるなんて。
これも、ありかな。
「だから、行くなよ…頼むから…」
ごめんね、にの。
もう、口が動かないや。
また、雲の上からお手紙書くね。
読めるかは、わかんないけど。
意識が遠のく中、最後に感じたのは、
暖かく優しく抱きしめるにのの体温と、やわらかい匂い。
そして、私の意識がなくなる直前。
にのの唇の感触。
体力が無く、免疫力も落ちていた私に、あの体験は大打撃を与えていた。
襲われている最中に心臓発作を起こしてたみたいだけど、私の無意識と黒崎くんからの振動でわからなかったみたい。
心臓病を患う私には負荷がかかりすぎたのだ。
まさか、自分の最後が、こんな形になるなんて思ってもみなかった。
みんなで合宿なんて、楽しい行事だったのにな。
また、みんなに嫌な思いさせちゃったな…。
でも、にのに看取られる最後なら…
もう、なんでもいいや。
私は本当に幸せだったな。
ねえ、にの。
最後のキスは、期待してもいいんだよね…?
って、もう、私はいないけど…。
にのがこっちに来たら、プロポーズ、してね。
大好きだよ。