櫻井さん
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「あ、これうめえ!」
『櫻井さんよく噛んでます?』
「噛んでりゅろ」
『言えてないですし笑』
二人でお弁当を食べる。
男の人とお昼なんてこんな空間、久しぶりだなあ…
「あ~…なんか幸せだわ。」
『そんなに美味しかったんですか?笑』
「ちげえよ!笑
桜庭と飯食ってんのがってこと!」
『…なりきってますね櫻井さん。』
「うるせえ。」
…なに、今の。
ちょっと平常心保ったけど…
あんなの言われちゃ誰だって勘違いしちゃうじゃない。
今だけの幸せ、かな。
『そういえば、いつお母様に会うんですか?』
「あ~、一応来週になってるけど…用事とか大丈夫?」
『私はいつでも大丈夫ですよ?』
「そっか…一週間で足りる?」
『…十分じゃないですか?一日しかたってないのに、今櫻井さんとこんなに話せてますし…』
「…俺は足らないんだけどね。まだこうやってたい気もする。」
『…えっ…と~…』
まただ。
急にそんなこと言っちゃうんだもん。
無意識なのか、それともこれも櫻井さんの計算なのか。
計算だとしても…私にそれ言うもんかな。
「ああ、ごめんごめん。困らせるつもりはなかったんだけど…」
『…いえいえ、とんでもないです。櫻井さんって結構天然で女たらしなんですね笑』
「なんだよそれ…喧嘩売ってる?」
『違います違います。こう、自然に女の人を落とせそうっていうか笑』
「なーんか、嬉しくねえそれ。」
『そんな怒んないでくださいよ笑』
そうだ。
調子に乗るな私。調子に乗ったってあとで痛い思いするだけ。
一週間。この期間を楽しむことに専念しよう。
二度とない、こんな機会。
けど、そんな思いも上手く叶うはずもなく。
「あ、電話…おふくろだ…」
『お母様?どうぞ出て下さい。』
「うん、ちょっとごめん。」
足早に離れた場所へ行き、携帯片手に困り顔をする櫻井さん。
少しして、なんだか浮かない表情で戻ってくる。
『…大丈夫、ですか?』
「うん…いや、大丈夫ではねえかな…」
『どうかしたんですか?』
「うん…」
再度私の隣に静かに座る。
「俺のさ、見合いの話したじゃん。…その相手が、この会社に転職してくるって…。」
『…ほう?』
「おふくろが彼女がいるって事聞いて見合い断ってくれたんだけど、向こうの父親が納得いかなかったみたいで。」
『…なんだか、大変なことになっちゃいましたね。』
「マジ勘弁だよ…とにかく、もう明日来るってなってるらしいから、俺部長と話していろいろ準備してくるわ。」
そういうと櫻井さんは残りのお弁当を急いで食べ終え、荷物をまとめて立ち上がった。
「ごめん、じゃ!」
『あ、はい、いってらっしゃい!』
「…へへっ」
なぜか櫻井さんは少し嬉しそうに笑って社内へ戻っていった。
残った私は、同じく残ったお弁当を食べる。
そうかあ、お見合い相手、この会社に来るんだ…。
にしても、すごい相手だなあ。
よっぽど櫻井さんを手放したくなかったのかな。
そりゃそうなるか…。
あの容姿に加えて、出身大学は慶應。
会社での成績も優秀。
後は性格…これも、会ってしまえばだれもが認める優しさがある。
『…けど、仲良くならなきゃわからない可愛さもあるんだもん。』
…なんで私が、なんの対抗心を燃やしてるんだか。
もしかして私、櫻井さんのこと気になってる…?
…だとしても、なんの得も生まないこの感情は表に出すのものではない。
そう言い聞かせてお昼を済ませ、社内に戻った。
その日はもう櫻井さんに遭遇することはなかった。
忙しかったのかな。
そのまま就業時間を迎え、私は家路についた。
『櫻井さんよく噛んでます?』
「噛んでりゅろ」
『言えてないですし笑』
二人でお弁当を食べる。
男の人とお昼なんてこんな空間、久しぶりだなあ…
「あ~…なんか幸せだわ。」
『そんなに美味しかったんですか?笑』
「ちげえよ!笑
桜庭と飯食ってんのがってこと!」
『…なりきってますね櫻井さん。』
「うるせえ。」
…なに、今の。
ちょっと平常心保ったけど…
あんなの言われちゃ誰だって勘違いしちゃうじゃない。
今だけの幸せ、かな。
『そういえば、いつお母様に会うんですか?』
「あ~、一応来週になってるけど…用事とか大丈夫?」
『私はいつでも大丈夫ですよ?』
「そっか…一週間で足りる?」
『…十分じゃないですか?一日しかたってないのに、今櫻井さんとこんなに話せてますし…』
「…俺は足らないんだけどね。まだこうやってたい気もする。」
『…えっ…と~…』
まただ。
急にそんなこと言っちゃうんだもん。
無意識なのか、それともこれも櫻井さんの計算なのか。
計算だとしても…私にそれ言うもんかな。
「ああ、ごめんごめん。困らせるつもりはなかったんだけど…」
『…いえいえ、とんでもないです。櫻井さんって結構天然で女たらしなんですね笑』
「なんだよそれ…喧嘩売ってる?」
『違います違います。こう、自然に女の人を落とせそうっていうか笑』
「なーんか、嬉しくねえそれ。」
『そんな怒んないでくださいよ笑』
そうだ。
調子に乗るな私。調子に乗ったってあとで痛い思いするだけ。
一週間。この期間を楽しむことに専念しよう。
二度とない、こんな機会。
けど、そんな思いも上手く叶うはずもなく。
「あ、電話…おふくろだ…」
『お母様?どうぞ出て下さい。』
「うん、ちょっとごめん。」
足早に離れた場所へ行き、携帯片手に困り顔をする櫻井さん。
少しして、なんだか浮かない表情で戻ってくる。
『…大丈夫、ですか?』
「うん…いや、大丈夫ではねえかな…」
『どうかしたんですか?』
「うん…」
再度私の隣に静かに座る。
「俺のさ、見合いの話したじゃん。…その相手が、この会社に転職してくるって…。」
『…ほう?』
「おふくろが彼女がいるって事聞いて見合い断ってくれたんだけど、向こうの父親が納得いかなかったみたいで。」
『…なんだか、大変なことになっちゃいましたね。』
「マジ勘弁だよ…とにかく、もう明日来るってなってるらしいから、俺部長と話していろいろ準備してくるわ。」
そういうと櫻井さんは残りのお弁当を急いで食べ終え、荷物をまとめて立ち上がった。
「ごめん、じゃ!」
『あ、はい、いってらっしゃい!』
「…へへっ」
なぜか櫻井さんは少し嬉しそうに笑って社内へ戻っていった。
残った私は、同じく残ったお弁当を食べる。
そうかあ、お見合い相手、この会社に来るんだ…。
にしても、すごい相手だなあ。
よっぽど櫻井さんを手放したくなかったのかな。
そりゃそうなるか…。
あの容姿に加えて、出身大学は慶應。
会社での成績も優秀。
後は性格…これも、会ってしまえばだれもが認める優しさがある。
『…けど、仲良くならなきゃわからない可愛さもあるんだもん。』
…なんで私が、なんの対抗心を燃やしてるんだか。
もしかして私、櫻井さんのこと気になってる…?
…だとしても、なんの得も生まないこの感情は表に出すのものではない。
そう言い聞かせてお昼を済ませ、社内に戻った。
その日はもう櫻井さんに遭遇することはなかった。
忙しかったのかな。
そのまま就業時間を迎え、私は家路についた。