智くん
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『ふふふ、やっぱり美味しい…』
会社に戻って休憩室で智くんのパンを食べる。
香ばしい香りが袋から香って食欲も増す。
最後にとっておいた大好きなメロンパン。
『…ん?』
そのメロンパンの包み紙に、前とは違うメッセージカードがついていた。
なんだろう…
カードを開くと、女の子の文字。
…てっきり智くんからだと思ったのにな。
カードの中身は…
『…これが最後のパンです…もう来ないでください…』
なに、これ…
きっとあの女の子が書いたんだと思うけど…
そういえばあの子、智くんがレジを打ってる時ささっと手伝いに来てたなあ…。
気の利く子なんだって感心したのに。
それより…
あの子が純粋に智くんのパン屋さんで働きたいって思ったんじゃないんだって、分かった。
それが一番悔しい。
『なん、なの…?』
「…ねえ。」
『…あ、桐谷さん…。』
そのカードを握りしめていると、サバサバ(桐谷)が話しかけてきた。
「なあに、それ。」
『いや、なんでも…』
「あのパン屋さんの?」
『…え?』
なんでカードだけでパン屋さんのだってわかるんだろう…。
もしかして…?
『あの、桐谷さ…』
「先輩、行きましょ…って、桜庭…?」
『櫻井くん…』
きっと、今から午後の外回りを二人で行くんだろう。
サバサバを追いかけて櫻井くんがやってきた。
「櫻井、行こっか。」
「いや、あの、先に行っててもらっていいですか?」
「え、でもその子のことはこの前言った…」
『…?』
「いいですから。」
「…わかったわよ。下で待ってるわ。」
渋々、サバサバはエレベーターに乗って下へ降りた。
それを見計らった櫻井くんが私の元へ来る。
なんか…別に櫻井くんが変なこと言ったっていう確証なんてないのに、気まずい。
私はとっさに、カードをポケットにしまった。
『お疲れ様!今から営業?』
「うん、まあ…」
『そっかそっか、桐谷さん待ってるでしょ?急いだほうが…』
「ちょっとさ、いいかな。それ。」
『…え?』
櫻井くんは私のポケットを指さした。
…ばれてたかあ。あんまりこういうのには巻き込みたくないんだけどな…。
私はしまったばかりのカードを櫻井くんに渡す。
「なんだよ、これ…」
『新しいバイトの子から、貰っちゃった。』
「貰っちゃったって…脅迫みたいなもんじゃん。」
『何かしちゃったのかなあ。初対面だったんだけどな…』
きっと、智くんに近づきたくてバイトとして入ったんだとしたら、名前で呼ぶ私が気に入らなかったのかな。
それにしても…だよね。
「あのさ、聞いてもいい?」
『…うん?なに?』
「桜庭って、さ…彼氏とかいんの?」
『な、なによ櫻井くんまで…』
「まで…ってことは、智くんからも聞かれた?」
『うん…え?』
なんでそんなことわかるんだろう…
でも、櫻井くんがそれを聞くってことは、変な話を持ち込んだのは櫻井くんじゃないってことだ。
「で、どうなの?」
『いないよ…。』
「…だよな。」
『だよなって酷くない?』
「ごめんごめん。」
『でも、智くんにしろ櫻井くんにしろどうしてそんなこと聞くの?』
誰かが私に彼氏がいるなんてことを二人に吹き込んで、何がしたいんだろう。
何のメリットがあるんだろう。
「うん…。」
櫻井くんは居心地が悪そうにしている。
智くんと一緒だ。
あんまり言いたがってない。
…一体、二人して誰をかばってるの?
なんか…嫌な感じだ。
私が嘘話を流されてるのに、二人がかばうのはその嘘話を流した人。
…嫌われてるのかなあ。
『…そっか。うん。ごめん、嘘ついちゃった。』
「え??」
『私ね…彼氏いるよ。彼氏がいるのに…あ。』
そっか。そういうことか。
私が櫻井くんと、智くんと仲良くしてて気に食わない人なんていっぱいいる。
どっちにも気を振りまく最低な女…っていう事にしたいんだ。
しかも、彼氏がいるってことにすれば、浮気性なもっと最低な女。
まんまと私のイメージ像が出来上がる。
でも、それを二人は信じた?
いないって言って納得してくれたように見えたけど、頑なに情報源のその人をかばうのは、私の方が信用がないから?
『なるほど…』
「ちょ…桜庭?」
『…なんでもない。そうだよ、私彼氏がいるのにいろんな人に媚び売ってるの。最低でしょ?』
「…。」
『…っ…。』
自分で言っててなんだけど、否定されないのも悲しいな…なんて。
だんだん、惨めになってくる。
『だから、だからね、私…』
「桜庭、俺桜庭の事が好き。」
『…………ん?????』
「だから、桜庭が好き。俺と付き合ってほしい…んだけど。」
『な、なにかの冗談…』
「本気だよ。ずっと可愛いなって思ってたし。」
嘘…ついてるようには見えない。
けど、なんで私?なんで今?
彼氏がいるのに最低な女って設定作ったばっかだよ?
「…返事、今くれる?」
『や、えっと、あの…ごめんなさい!』
「…ほかに好きな奴いんの?」
『……うん。気持ちは伝えてないけど…』
「…つーことはやっぱ彼氏なんていねえんじゃん。」
『うん…ん?』
これって…もしかして…
図られた?
会社に戻って休憩室で智くんのパンを食べる。
香ばしい香りが袋から香って食欲も増す。
最後にとっておいた大好きなメロンパン。
『…ん?』
そのメロンパンの包み紙に、前とは違うメッセージカードがついていた。
なんだろう…
カードを開くと、女の子の文字。
…てっきり智くんからだと思ったのにな。
カードの中身は…
『…これが最後のパンです…もう来ないでください…』
なに、これ…
きっとあの女の子が書いたんだと思うけど…
そういえばあの子、智くんがレジを打ってる時ささっと手伝いに来てたなあ…。
気の利く子なんだって感心したのに。
それより…
あの子が純粋に智くんのパン屋さんで働きたいって思ったんじゃないんだって、分かった。
それが一番悔しい。
『なん、なの…?』
「…ねえ。」
『…あ、桐谷さん…。』
そのカードを握りしめていると、サバサバ(桐谷)が話しかけてきた。
「なあに、それ。」
『いや、なんでも…』
「あのパン屋さんの?」
『…え?』
なんでカードだけでパン屋さんのだってわかるんだろう…。
もしかして…?
『あの、桐谷さ…』
「先輩、行きましょ…って、桜庭…?」
『櫻井くん…』
きっと、今から午後の外回りを二人で行くんだろう。
サバサバを追いかけて櫻井くんがやってきた。
「櫻井、行こっか。」
「いや、あの、先に行っててもらっていいですか?」
「え、でもその子のことはこの前言った…」
『…?』
「いいですから。」
「…わかったわよ。下で待ってるわ。」
渋々、サバサバはエレベーターに乗って下へ降りた。
それを見計らった櫻井くんが私の元へ来る。
なんか…別に櫻井くんが変なこと言ったっていう確証なんてないのに、気まずい。
私はとっさに、カードをポケットにしまった。
『お疲れ様!今から営業?』
「うん、まあ…」
『そっかそっか、桐谷さん待ってるでしょ?急いだほうが…』
「ちょっとさ、いいかな。それ。」
『…え?』
櫻井くんは私のポケットを指さした。
…ばれてたかあ。あんまりこういうのには巻き込みたくないんだけどな…。
私はしまったばかりのカードを櫻井くんに渡す。
「なんだよ、これ…」
『新しいバイトの子から、貰っちゃった。』
「貰っちゃったって…脅迫みたいなもんじゃん。」
『何かしちゃったのかなあ。初対面だったんだけどな…』
きっと、智くんに近づきたくてバイトとして入ったんだとしたら、名前で呼ぶ私が気に入らなかったのかな。
それにしても…だよね。
「あのさ、聞いてもいい?」
『…うん?なに?』
「桜庭って、さ…彼氏とかいんの?」
『な、なによ櫻井くんまで…』
「まで…ってことは、智くんからも聞かれた?」
『うん…え?』
なんでそんなことわかるんだろう…
でも、櫻井くんがそれを聞くってことは、変な話を持ち込んだのは櫻井くんじゃないってことだ。
「で、どうなの?」
『いないよ…。』
「…だよな。」
『だよなって酷くない?』
「ごめんごめん。」
『でも、智くんにしろ櫻井くんにしろどうしてそんなこと聞くの?』
誰かが私に彼氏がいるなんてことを二人に吹き込んで、何がしたいんだろう。
何のメリットがあるんだろう。
「うん…。」
櫻井くんは居心地が悪そうにしている。
智くんと一緒だ。
あんまり言いたがってない。
…一体、二人して誰をかばってるの?
なんか…嫌な感じだ。
私が嘘話を流されてるのに、二人がかばうのはその嘘話を流した人。
…嫌われてるのかなあ。
『…そっか。うん。ごめん、嘘ついちゃった。』
「え??」
『私ね…彼氏いるよ。彼氏がいるのに…あ。』
そっか。そういうことか。
私が櫻井くんと、智くんと仲良くしてて気に食わない人なんていっぱいいる。
どっちにも気を振りまく最低な女…っていう事にしたいんだ。
しかも、彼氏がいるってことにすれば、浮気性なもっと最低な女。
まんまと私のイメージ像が出来上がる。
でも、それを二人は信じた?
いないって言って納得してくれたように見えたけど、頑なに情報源のその人をかばうのは、私の方が信用がないから?
『なるほど…』
「ちょ…桜庭?」
『…なんでもない。そうだよ、私彼氏がいるのにいろんな人に媚び売ってるの。最低でしょ?』
「…。」
『…っ…。』
自分で言っててなんだけど、否定されないのも悲しいな…なんて。
だんだん、惨めになってくる。
『だから、だからね、私…』
「桜庭、俺桜庭の事が好き。」
『…………ん?????』
「だから、桜庭が好き。俺と付き合ってほしい…んだけど。」
『な、なにかの冗談…』
「本気だよ。ずっと可愛いなって思ってたし。」
嘘…ついてるようには見えない。
けど、なんで私?なんで今?
彼氏がいるのに最低な女って設定作ったばっかだよ?
「…返事、今くれる?」
『や、えっと、あの…ごめんなさい!』
「…ほかに好きな奴いんの?」
『……うん。気持ちは伝えてないけど…』
「…つーことはやっぱ彼氏なんていねえんじゃん。」
『うん…ん?』
これって…もしかして…
図られた?