智くん
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『うわあ…話しちゃった…』
買ったパンを抱えて会社へ戻る。
「ちょっと!一人で帰んなよ!」
『…あ、櫻井くん。忘れてた。』
完全に大野さんとのコミュニケーションに浮かれていて、
櫻井くんの存在が消えていた。
櫻井くんは両手いっぱいにパンを抱えて猛ダッシュ。
「も~…俺と来た事忘れんなよ~…」
『ごめんごめん、なんにも考えてなかった笑』
「ったくさあ…」
櫻井くんは私の隣を歩く。
同僚の分を違う袋に入れて、櫻井くんが自分のために買ったのであろうボリュームたっぷりの惣菜パンを食べている。
「ん!やっぱうめえ!」
『美味しそうに食べるね櫻井くん。』
「そりゃ智くんが作ったパンだもん。」
…もしかして、一番のライバルは櫻井くんか…?
「ってか、桜庭って常連だったんだね。」
『うん、最近からだけどね。』
そういうと、櫻井くんは惣菜パンを食べるのとやめて、まじまじとこちらを見つめてくる。
か、かっこいいな…
「もしかして桜庭も智くんに惚れちゃった?」
『……えッ?!なに急に!!』
「その反応どっちだ~?笑」
急な話に動揺してしまった。
急っていうか…図星だからかな。
っていうか、なんでそんなこと聞くんだろう。
まさか、本当に櫻井くんも大野さんを…
「いやさ、オープンしたのも少し前なんだけど、口コミで”オーナーがイケメン”みたいなこと書かれてて、そっから智くん目当てのお客さん増えたらしいんだよ。」
『へえ…そうなんだ…。』
やっぱり、みんなかっこいいと思うよね。
私は優しい雰囲気が好きだけど。
でもなんか、なんか違うんだよね。
一目ぼれには間違いないけど、そういうんじゃないっていうか…
『う~ん…大野さん目当てってわけではない…けど…』
「…そっか。」
私が少し考えながら答えたからか、櫻井くんは深く聞かずにいてくれた。
惚れたわけじゃない、とは言ってないけど。
にしても、ライバルはたくさんいるってわけだ。
仕事の時でサクラとランチしない時ぐらいしか行けないからなあ。
でも、そんなに毎日通って、大野さん目当てだと思われたくないしなあ。
『………。』
「桜庭~会社着いたぞ~」
『…あ、ごめんごめん、私ずっと黙ってて感じ悪かったよね。』
大野さんの事を考えていたら、いつのまにか会社に戻っていた。
よく人やモノにぶつからずに帰れたなあって思ったけど、多分櫻井くんが何気なくエスコートしてくれてたのかな。
「大丈夫大丈夫。つーか無言で一緒にいられる方がすげえじゃん。」
『へへ、ありがとう。』
お礼に、と両手いっぱいにパンを持つ櫻井くんのカバンを持ってあげた。
「いいのに」と言いつつ人の善意を無下にしない櫻井さんは、さすが営業の鏡だ。
会社内で櫻井くんのカバンを持つ私。
やっぱり、社内人気トップを誇る櫻井くんなだけに女性社員の視線が刺さる。
「…ん、ありがと。」
『あ、はい。』
部署について櫻井くんのカバンを返す。
「ほんじゃ、また。」
『うん、頑張ってね。』
営業デスクと事務デスクに戻るだけなのに、新婚みたいな会話。
…櫻井くんが旦那さんだったらキラキラな毎日だろうなあ。
「ちょっとランカ!」
『なあに~~~も~~』
デスクに戻った瞬間、サクラが飛びつくように話しかけてくる。
どうせ、櫻井くんのことでしょ~。
「なになに、櫻井くんとそういう仲なの!!?」
『やっぱり。』
「え?ねえどうなの!?」
『…たまたま同じパン屋さんに行っただけだよ。帰りに一緒になっただけ。』
めんどくさいから、ちょっとだけ嘘をついた。
「え~~そんなに仲良くなかったのにカバンまで持ってあげてたじゃん!」
『それは…なんか持ちにくそうだったから。』
ちらっと営業デスクを見ると、櫻井くんが楽しそうに営業の人たちにパンを配っている。
「これまじでうめえから!」と、大野さんのパンをおすすめしまくりながら。
「ふうん???」
『なによ~。』
「ま、ランカはパン屋さんに惚れてんだもんね~?」
『パン屋さんって言うな~大野さんです、大野智さん。』
「え!名前判明したんだ!」
『うん、櫻井くんの知り合いだったみたい。』
「え~!これは運命だよ!」
『ふふ、運命ねえ…』
そういえば、さっき櫻井くんも運命がどうとか言ってたなあ。
どういう意味だったんだろ。
『でもほんと、櫻井くんには感謝しなきゃ。』
「…保険でもかけてるつもり?」
買ったパンを抱えて会社へ戻る。
「ちょっと!一人で帰んなよ!」
『…あ、櫻井くん。忘れてた。』
完全に大野さんとのコミュニケーションに浮かれていて、
櫻井くんの存在が消えていた。
櫻井くんは両手いっぱいにパンを抱えて猛ダッシュ。
「も~…俺と来た事忘れんなよ~…」
『ごめんごめん、なんにも考えてなかった笑』
「ったくさあ…」
櫻井くんは私の隣を歩く。
同僚の分を違う袋に入れて、櫻井くんが自分のために買ったのであろうボリュームたっぷりの惣菜パンを食べている。
「ん!やっぱうめえ!」
『美味しそうに食べるね櫻井くん。』
「そりゃ智くんが作ったパンだもん。」
…もしかして、一番のライバルは櫻井くんか…?
「ってか、桜庭って常連だったんだね。」
『うん、最近からだけどね。』
そういうと、櫻井くんは惣菜パンを食べるのとやめて、まじまじとこちらを見つめてくる。
か、かっこいいな…
「もしかして桜庭も智くんに惚れちゃった?」
『……えッ?!なに急に!!』
「その反応どっちだ~?笑」
急な話に動揺してしまった。
急っていうか…図星だからかな。
っていうか、なんでそんなこと聞くんだろう。
まさか、本当に櫻井くんも大野さんを…
「いやさ、オープンしたのも少し前なんだけど、口コミで”オーナーがイケメン”みたいなこと書かれてて、そっから智くん目当てのお客さん増えたらしいんだよ。」
『へえ…そうなんだ…。』
やっぱり、みんなかっこいいと思うよね。
私は優しい雰囲気が好きだけど。
でもなんか、なんか違うんだよね。
一目ぼれには間違いないけど、そういうんじゃないっていうか…
『う~ん…大野さん目当てってわけではない…けど…』
「…そっか。」
私が少し考えながら答えたからか、櫻井くんは深く聞かずにいてくれた。
惚れたわけじゃない、とは言ってないけど。
にしても、ライバルはたくさんいるってわけだ。
仕事の時でサクラとランチしない時ぐらいしか行けないからなあ。
でも、そんなに毎日通って、大野さん目当てだと思われたくないしなあ。
『………。』
「桜庭~会社着いたぞ~」
『…あ、ごめんごめん、私ずっと黙ってて感じ悪かったよね。』
大野さんの事を考えていたら、いつのまにか会社に戻っていた。
よく人やモノにぶつからずに帰れたなあって思ったけど、多分櫻井くんが何気なくエスコートしてくれてたのかな。
「大丈夫大丈夫。つーか無言で一緒にいられる方がすげえじゃん。」
『へへ、ありがとう。』
お礼に、と両手いっぱいにパンを持つ櫻井くんのカバンを持ってあげた。
「いいのに」と言いつつ人の善意を無下にしない櫻井さんは、さすが営業の鏡だ。
会社内で櫻井くんのカバンを持つ私。
やっぱり、社内人気トップを誇る櫻井くんなだけに女性社員の視線が刺さる。
「…ん、ありがと。」
『あ、はい。』
部署について櫻井くんのカバンを返す。
「ほんじゃ、また。」
『うん、頑張ってね。』
営業デスクと事務デスクに戻るだけなのに、新婚みたいな会話。
…櫻井くんが旦那さんだったらキラキラな毎日だろうなあ。
「ちょっとランカ!」
『なあに~~~も~~』
デスクに戻った瞬間、サクラが飛びつくように話しかけてくる。
どうせ、櫻井くんのことでしょ~。
「なになに、櫻井くんとそういう仲なの!!?」
『やっぱり。』
「え?ねえどうなの!?」
『…たまたま同じパン屋さんに行っただけだよ。帰りに一緒になっただけ。』
めんどくさいから、ちょっとだけ嘘をついた。
「え~~そんなに仲良くなかったのにカバンまで持ってあげてたじゃん!」
『それは…なんか持ちにくそうだったから。』
ちらっと営業デスクを見ると、櫻井くんが楽しそうに営業の人たちにパンを配っている。
「これまじでうめえから!」と、大野さんのパンをおすすめしまくりながら。
「ふうん???」
『なによ~。』
「ま、ランカはパン屋さんに惚れてんだもんね~?」
『パン屋さんって言うな~大野さんです、大野智さん。』
「え!名前判明したんだ!」
『うん、櫻井くんの知り合いだったみたい。』
「え~!これは運命だよ!」
『ふふ、運命ねえ…』
そういえば、さっき櫻井くんも運命がどうとか言ってたなあ。
どういう意味だったんだろ。
『でもほんと、櫻井くんには感謝しなきゃ。』
「…保険でもかけてるつもり?」