智くん
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「ここ、マジでおすすめだから。」
連れてこられたのは、私が行こうとしてたパン屋さん。
『ここ…私もここでパン買おうとしてたんだよ!』
「うわ、マジ?運命じゃん。」
『う、運命…?』
「あ、ごめ…忘れて笑」
申し訳なさそうに笑う櫻井くんは、やっぱりちょっと王子様気質というか…みんなこの笑顔にやられるのかと納得する。
私も今、ちょっとやばかったもん。
今まであんまり話さなかったけど、話してみると全然違うかも。
「とりあえず入ろうか。」
『うん。』
私と櫻井くんは一緒にパン屋さんに入った。
「いらっしゃいませ~…お?」
「ういっす!」
「翔ちゃんだ!」
『え…?え!?知り合いなの!?』
オーナーさんと櫻井くんは親しげに挨拶を交わしていた。
「ここのオーナー、俺の高校の先輩なんだよ。」
『ええ…そうなの…』
「ふふ、最近いつも来てくれてるよね。」
『あ、えっと、はい…』
いつもはパンを買いに「こんにちは」「いらっしゃませ」「ありがとうございました」だけしか言葉を交わしていなかった。
だから…変にかしこまってしまう。
「にしても、翔ちゃんもその子と知り合いなの?」
「うん、会社の同僚。」
「ま~じか~、こんなことってあんだね笑」
うわ~…普段からこんなに優しい喋り方するんだ…
想像通りだああ…
「二人は仲良しなんだ?」
「え~っと…」
『そう、です、ね?』
「う、うん笑」
私と櫻井くんは今でこそ一緒にパン屋さんに来たけど
まともに話したのは今日が初めてだし…。
2人ともたどたどしくなってしまった。
「へへ、そうなんだ。」
優しく笑うオーナーさん。
そう、彼が私の一目ぼれの相手。
名札には「オーナー 大野」と書かれている。
私は「大野さん」って事しか知らないけど、彼のこの雰囲気と、彼が作るパンがあまりにも美味しくて…
「ねえ智くん、今日のおすすめ何?」
『…さとしくん…』
「あ、俺の名前ね。」
『おおの、さとしさん?』
「そう、大野智です笑」
…櫻井くん、グッジョブすぎる!!!
さとしっていうんだ…
なんてこともない名前も、大野さんの名前だとすっごくカッコよく聞こえる。
『…櫻井くん、智くんって呼んでるんだね?』
「まあ、高校んときお世話になってから仲良くさせてもらってるからね」
なんて羨ましい…
そうなんだ、って話してる時に、大野さんは今日のおすすめと書かれたトレーを持ってきた。
「ほい、今日はダイスチョコのクロワッサン。」
「おお!美味そう!」
『うわあ…いい匂い!』
チョコのほろ苦い香りと、バターの芳醇な香り。
櫻井くんがクロワッサンを取っているときに、大野さんが私の元へくる。
「これ、あげる。」
『え…?』
私のトレーに置かれたのは、私がいつも買うメロンパンだった。
「いつも買ってくれてるでしょ?今日はサービス。」
『えええ…いいんですか…!』
「ふへへ、どうぞどうぞ。」
にこっと笑うその笑顔に、胸がずっきゅんと音を立てまくる。
『ありがとうございます、大野さん…』
…あ、普段大野さんって呼んでるから普通に呼んじゃったけど
私はただのお客さんだ。
普通なら「店長さん」とか「オーナーさん」でしょ…
私ったら~~~…
『あの、ごめんなさい、オーナーさん…』
「なんで謝るの?翔ちゃんと同じでいいよ笑」
『…え?!』
私なんかが急にさとしくん呼びしていいの?!
「それは急すぎでしょ笑」
「そっかあ笑」
トレーいっぱいにパンを持った櫻井くんが笑いながら突っ込んでくる。
櫻井くん…ノーグッジョブ…!
『で、ですよね…でも、メロンパン本当にいいんですか?』
「うん、いいのいいの。」
「え、智くん俺のは?」
「翔ちゃんにはない。」
「なんでだよ!笑」
2人のやり取りが可愛くって、くすっと笑ってしまう。
なんだか兄弟みたい。
「あ、お会計だよね、ごめんごめん。」
『ふふ、お願いします。』
私が選び終わったトレーをレジに持っていくと、大野さんは急ぎ足でレジに来てくれた。
『忙しそうですね…ほかに店員さんとかいないんですか?』
「んん~、俺だけでやってるからねえ。」
『大変ですね…』
でも、なんか、ちょっと安心してる自分もいた。
可愛い店員さんとかいたら、やだなって。
「でも、楽しいよ。大好きなパンに囲まれて仕事するのって。」
『そう、ですか…』
笑顔。
この笑顔だ。私が一目ぼれした笑顔。
いつか、私だけに向けてくれればなあ…
「お~い?」
『あ、すみません!そ…それじゃあ!ありがとうございました!』
「こちらこそ~」
私はボケーっとした顔を見られた恥ずかしさで、
お会計を済ませてそそくさと店を出た。
連れてこられたのは、私が行こうとしてたパン屋さん。
『ここ…私もここでパン買おうとしてたんだよ!』
「うわ、マジ?運命じゃん。」
『う、運命…?』
「あ、ごめ…忘れて笑」
申し訳なさそうに笑う櫻井くんは、やっぱりちょっと王子様気質というか…みんなこの笑顔にやられるのかと納得する。
私も今、ちょっとやばかったもん。
今まであんまり話さなかったけど、話してみると全然違うかも。
「とりあえず入ろうか。」
『うん。』
私と櫻井くんは一緒にパン屋さんに入った。
「いらっしゃいませ~…お?」
「ういっす!」
「翔ちゃんだ!」
『え…?え!?知り合いなの!?』
オーナーさんと櫻井くんは親しげに挨拶を交わしていた。
「ここのオーナー、俺の高校の先輩なんだよ。」
『ええ…そうなの…』
「ふふ、最近いつも来てくれてるよね。」
『あ、えっと、はい…』
いつもはパンを買いに「こんにちは」「いらっしゃませ」「ありがとうございました」だけしか言葉を交わしていなかった。
だから…変にかしこまってしまう。
「にしても、翔ちゃんもその子と知り合いなの?」
「うん、会社の同僚。」
「ま~じか~、こんなことってあんだね笑」
うわ~…普段からこんなに優しい喋り方するんだ…
想像通りだああ…
「二人は仲良しなんだ?」
「え~っと…」
『そう、です、ね?』
「う、うん笑」
私と櫻井くんは今でこそ一緒にパン屋さんに来たけど
まともに話したのは今日が初めてだし…。
2人ともたどたどしくなってしまった。
「へへ、そうなんだ。」
優しく笑うオーナーさん。
そう、彼が私の一目ぼれの相手。
名札には「オーナー 大野」と書かれている。
私は「大野さん」って事しか知らないけど、彼のこの雰囲気と、彼が作るパンがあまりにも美味しくて…
「ねえ智くん、今日のおすすめ何?」
『…さとしくん…』
「あ、俺の名前ね。」
『おおの、さとしさん?』
「そう、大野智です笑」
…櫻井くん、グッジョブすぎる!!!
さとしっていうんだ…
なんてこともない名前も、大野さんの名前だとすっごくカッコよく聞こえる。
『…櫻井くん、智くんって呼んでるんだね?』
「まあ、高校んときお世話になってから仲良くさせてもらってるからね」
なんて羨ましい…
そうなんだ、って話してる時に、大野さんは今日のおすすめと書かれたトレーを持ってきた。
「ほい、今日はダイスチョコのクロワッサン。」
「おお!美味そう!」
『うわあ…いい匂い!』
チョコのほろ苦い香りと、バターの芳醇な香り。
櫻井くんがクロワッサンを取っているときに、大野さんが私の元へくる。
「これ、あげる。」
『え…?』
私のトレーに置かれたのは、私がいつも買うメロンパンだった。
「いつも買ってくれてるでしょ?今日はサービス。」
『えええ…いいんですか…!』
「ふへへ、どうぞどうぞ。」
にこっと笑うその笑顔に、胸がずっきゅんと音を立てまくる。
『ありがとうございます、大野さん…』
…あ、普段大野さんって呼んでるから普通に呼んじゃったけど
私はただのお客さんだ。
普通なら「店長さん」とか「オーナーさん」でしょ…
私ったら~~~…
『あの、ごめんなさい、オーナーさん…』
「なんで謝るの?翔ちゃんと同じでいいよ笑」
『…え?!』
私なんかが急にさとしくん呼びしていいの?!
「それは急すぎでしょ笑」
「そっかあ笑」
トレーいっぱいにパンを持った櫻井くんが笑いながら突っ込んでくる。
櫻井くん…ノーグッジョブ…!
『で、ですよね…でも、メロンパン本当にいいんですか?』
「うん、いいのいいの。」
「え、智くん俺のは?」
「翔ちゃんにはない。」
「なんでだよ!笑」
2人のやり取りが可愛くって、くすっと笑ってしまう。
なんだか兄弟みたい。
「あ、お会計だよね、ごめんごめん。」
『ふふ、お願いします。』
私が選び終わったトレーをレジに持っていくと、大野さんは急ぎ足でレジに来てくれた。
『忙しそうですね…ほかに店員さんとかいないんですか?』
「んん~、俺だけでやってるからねえ。」
『大変ですね…』
でも、なんか、ちょっと安心してる自分もいた。
可愛い店員さんとかいたら、やだなって。
「でも、楽しいよ。大好きなパンに囲まれて仕事するのって。」
『そう、ですか…』
笑顔。
この笑顔だ。私が一目ぼれした笑顔。
いつか、私だけに向けてくれればなあ…
「お~い?」
『あ、すみません!そ…それじゃあ!ありがとうございました!』
「こちらこそ~」
私はボケーっとした顔を見られた恥ずかしさで、
お会計を済ませてそそくさと店を出た。