智くん
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『あ~~~、やっとお昼だ~~~。』
「今日は契約多くて大変だったね~~…」
『肩ガチガチだ~…』
「ランカお昼どうする?」
『今日もパン食べるよ~。』
「また!?好きだねえあんた。」
私は大手の不動産会社の事務員をしている。
同僚のサクラとはお昼を一緒に食べるのが日課。
…だったんだけど。
『だってあそこのパン屋さん美味しいんだもん。』
「それもだけど、絶対あの人目当てでしょ。」
『え~~?ばれてる?』
最近は会社の近くにあるパン屋さんでパンを買うのが日課になっている。
小さなパン屋さんだけど、いろんなパンの種類があってめちゃくちゃ美味しい。
口コミでも☆4.5の隠れた名店。
でもあるんだけど、私は他にも理由がある。
「一目ぼれだっけ?」
『ん~、雰囲気が抜群に素敵なんだもん。』
「ふうん…」
そこのパン屋さんのオーナーさん。
パンの香りと相まって、優しくてふわふわしてて、穏やかで。
透き通るような声。
『あんな人、見ことないもん。』
「ベタぼれだね。彼女とかいるんじゃないの?」
『それは…聞けてないんだよね。』
「あーらら、絶対いるじゃん。」
『…いいの!夢だけでも見させてよ!』
あわよくば、お付き合いとかできたらいいんだけど…
そんなに恋愛とかにも興味なさそうだし。
今はこのお昼時間があればいい。
「お前らパンいる?」
「あ~俺今から営業で出なきゃいけねえから欲しいかも。」
「おっけ。うんまいの買っていくわ。」
営業のデスクから聞こえてくる会話。
そんなに話したことないけど、確か歳は一緒くらいだったかな。
「んじゃ買ってくるわ。」
「櫻井よろしく~」
櫻井翔。
めちゃくちゃ営業成績良くて、いつも契約担当で彼の名前を見る。
入社の時期は彼のほうが少し早かった。
あんまり話したことはないけど、会社内では1.2位を争う人気者。
確かに、かっこいい。
『…じゃあ、お昼買ってくるね。』
「は~い。ファイト~。」
『何がファイトだ。』
茶化してくるサクラをコツンと小突き、バックを持って事務所を出る。
一階へ降りるためにエレベーターホールに行くと、先に出ていた櫻井くんと鉢合わせる。
「あ、お疲れっす。」
『お疲れ様で~す。』
「『…。』」
あんまり話す機会もないため、こういう時の沈黙に困る。
「あ、さくらいせんぱ~い!」
「お~お疲れ。」
「櫻井もお昼?」
「そうっす。」
後輩のゆるふわパーマちゃんと先輩のサバサバ系お姉さん。
ゆるふわのほうは事務の後輩で、サバサバのほうは櫻井くんの営業の先輩。
ゆるふわに関しては私が見えてねえんかい。
「え~一緒に食べません?」
「ごめん、俺今からあいつらにパン買わなくちゃいけなくて。」
「櫻井がパシられてんの?ったくあいつら…」
「いえ、俺が買ってやりたくて。」
ふうん。
やっぱかっこいいんだなあ櫻井くんって。
私ももうちょっと仲良く話せてたら惚れちゃうかも。
チーン、とエレベーターが私たちの階に止まる。
私は目の前にいたから頭を下げながら一番奥に乗った。
櫻井くんを囲むようにゆるふわとサバサバ(心の中ではそう呼ぶ)が乗る。
アピールタイムの会話が流れる中、私はなんだか居心地が悪かった。
違うこと考えよう…
今日はなんのパンを食べようかなあ…
またおすすめにしようかな…
「……?」
『………。』
「桜庭?」
『……え?』
「桜庭は?昼なに食べるの?」
パンのことを考えてたら、櫻井くんに話しかけられていた。
『あ、えっと、私はパン食べようかなって…。』
「あ、俺と一緒じゃん。いいとこ知ってるから一緒行こう?」
『いや、でも…』
ゆるふわとサバサバの目が痛い…
それと同時に、櫻井くんの丸い目が「お願い」と言っているように見えた。
『…うん、じゃあ、一緒に…』
「おっけ、あ、ついたね。行こ。」
エレベーターが一階につくと同時に櫻井くんに手招きをされる。
「え~じゃあ次は一緒にランチしましょうね~?」
ゆるふわが櫻井くんに話しかける。
私はサバサバのほうに頭だけ下げて、櫻井くんと一緒にエレベーターを降りた。
会社から出たとき、櫻井くんはぱっと振り返った。
「ごめん!ありがと。」
『あ、やっぱりそういうことだった?』
「うん、マジ助かった!笑」
きっと、櫻井くんもあんなふうにたかられるのが好きじゃないんだろう。
『じゃあ、私こっちだから…』
「え、待って。俺もこっちのパン屋だから一緒行こう?おごる!」
『そんな、悪いし。』
「いいのいいの、さっきのお礼!」
櫻井くんにそう言われ、私は櫻井くんについていった。
「今日は契約多くて大変だったね~~…」
『肩ガチガチだ~…』
「ランカお昼どうする?」
『今日もパン食べるよ~。』
「また!?好きだねえあんた。」
私は大手の不動産会社の事務員をしている。
同僚のサクラとはお昼を一緒に食べるのが日課。
…だったんだけど。
『だってあそこのパン屋さん美味しいんだもん。』
「それもだけど、絶対あの人目当てでしょ。」
『え~~?ばれてる?』
最近は会社の近くにあるパン屋さんでパンを買うのが日課になっている。
小さなパン屋さんだけど、いろんなパンの種類があってめちゃくちゃ美味しい。
口コミでも☆4.5の隠れた名店。
でもあるんだけど、私は他にも理由がある。
「一目ぼれだっけ?」
『ん~、雰囲気が抜群に素敵なんだもん。』
「ふうん…」
そこのパン屋さんのオーナーさん。
パンの香りと相まって、優しくてふわふわしてて、穏やかで。
透き通るような声。
『あんな人、見ことないもん。』
「ベタぼれだね。彼女とかいるんじゃないの?」
『それは…聞けてないんだよね。』
「あーらら、絶対いるじゃん。」
『…いいの!夢だけでも見させてよ!』
あわよくば、お付き合いとかできたらいいんだけど…
そんなに恋愛とかにも興味なさそうだし。
今はこのお昼時間があればいい。
「お前らパンいる?」
「あ~俺今から営業で出なきゃいけねえから欲しいかも。」
「おっけ。うんまいの買っていくわ。」
営業のデスクから聞こえてくる会話。
そんなに話したことないけど、確か歳は一緒くらいだったかな。
「んじゃ買ってくるわ。」
「櫻井よろしく~」
櫻井翔。
めちゃくちゃ営業成績良くて、いつも契約担当で彼の名前を見る。
入社の時期は彼のほうが少し早かった。
あんまり話したことはないけど、会社内では1.2位を争う人気者。
確かに、かっこいい。
『…じゃあ、お昼買ってくるね。』
「は~い。ファイト~。」
『何がファイトだ。』
茶化してくるサクラをコツンと小突き、バックを持って事務所を出る。
一階へ降りるためにエレベーターホールに行くと、先に出ていた櫻井くんと鉢合わせる。
「あ、お疲れっす。」
『お疲れ様で~す。』
「『…。』」
あんまり話す機会もないため、こういう時の沈黙に困る。
「あ、さくらいせんぱ~い!」
「お~お疲れ。」
「櫻井もお昼?」
「そうっす。」
後輩のゆるふわパーマちゃんと先輩のサバサバ系お姉さん。
ゆるふわのほうは事務の後輩で、サバサバのほうは櫻井くんの営業の先輩。
ゆるふわに関しては私が見えてねえんかい。
「え~一緒に食べません?」
「ごめん、俺今からあいつらにパン買わなくちゃいけなくて。」
「櫻井がパシられてんの?ったくあいつら…」
「いえ、俺が買ってやりたくて。」
ふうん。
やっぱかっこいいんだなあ櫻井くんって。
私ももうちょっと仲良く話せてたら惚れちゃうかも。
チーン、とエレベーターが私たちの階に止まる。
私は目の前にいたから頭を下げながら一番奥に乗った。
櫻井くんを囲むようにゆるふわとサバサバ(心の中ではそう呼ぶ)が乗る。
アピールタイムの会話が流れる中、私はなんだか居心地が悪かった。
違うこと考えよう…
今日はなんのパンを食べようかなあ…
またおすすめにしようかな…
「……?」
『………。』
「桜庭?」
『……え?』
「桜庭は?昼なに食べるの?」
パンのことを考えてたら、櫻井くんに話しかけられていた。
『あ、えっと、私はパン食べようかなって…。』
「あ、俺と一緒じゃん。いいとこ知ってるから一緒行こう?」
『いや、でも…』
ゆるふわとサバサバの目が痛い…
それと同時に、櫻井くんの丸い目が「お願い」と言っているように見えた。
『…うん、じゃあ、一緒に…』
「おっけ、あ、ついたね。行こ。」
エレベーターが一階につくと同時に櫻井くんに手招きをされる。
「え~じゃあ次は一緒にランチしましょうね~?」
ゆるふわが櫻井くんに話しかける。
私はサバサバのほうに頭だけ下げて、櫻井くんと一緒にエレベーターを降りた。
会社から出たとき、櫻井くんはぱっと振り返った。
「ごめん!ありがと。」
『あ、やっぱりそういうことだった?』
「うん、マジ助かった!笑」
きっと、櫻井くんもあんなふうにたかられるのが好きじゃないんだろう。
『じゃあ、私こっちだから…』
「え、待って。俺もこっちのパン屋だから一緒行こう?おごる!」
『そんな、悪いし。』
「いいのいいの、さっきのお礼!」
櫻井くんにそう言われ、私は櫻井くんについていった。