松本潤さん
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『あ、そういえばこんな時間ですよね。すみません残ってもらっちゃって。
私、準備して帰りますんで先に…』
チェックが終わってから二時間も待ってもらっちゃってたな。
責任者だからスタッフ1人残して帰れなかったんだろう。
申し訳ない…。
「お前が心配で残ったって言ったんだけど?」
『いえその、ご心配なく…もう大丈夫なので…。』
「こんな遅くに女の子1人で帰らせると思うの?」
お、女の子…。
もうそんな歳じゃないけど…。
それに、こんな性格だからあんまり女の子扱いされることもないし、
なんだか、こっぱずかしい。
『ほんとに、だいじょうぶ…です。』
恥ずかしくて、顔が熱くなるのが分かる。
赤くなってなければいいんだけど。
「…無理。ほら、帰るよ。準備して。」
『…はい…。』
松本さんの圧に押されて、負けた。
なんか謎の圧だけど、嫌じゃ、ない。
あと…
『松本さん…』
「ん?」
『き、着替えたいので…その…』
「あ、ごめ…」
松本さんは焦ったように医務室を出た。
『そこはスマートじゃないんだ…笑』
ちょっと男の子みたいなとこにくすっとなる。
男の子、なんだけどね。
スマートで生真面目な感じのイメージが、だんだん和らいでいく。
私は着替えをすまして、医務室の外で待つ松本さんを呼ぶ。
『お待たせしました。』
「ううん、体調大丈夫そう?」
『はい、ばっちりです。』
「そっか、じゃあ行こ。」
『ふふ、なんかデートみたいですね。』
「…。」
『…あれ?』
無視され、た?
調子乗っちゃったかな。
最近ちょっと話すようになったからって。
責任者であって、仕事に厳しい人であって。
こんなに気軽に話しかけていい存在じゃないよね。
『ごめんなさい。今のは調子乗ってました。以後気を付けます。』
「いや、違くて…ごめん、ちょっと嬉しくて。」
『え?』
それって、
「スタッフとこんな風に話すこともないし、さ。」
『ああ、そういう事ですか…』
「え?」
『あ、いえ、』
そうだよね。
「桜庭と大野さんくらいかな、こんな風に話すの。」
『それは…私も嬉しいです。』
いつの間にかこんな風に話せるようになったのは、素直に嬉しい。
のに。
『でも…好きな人は、こんな風に話さないんですか?』
「…そんなこと、ないけど。」
『じゃあ、私と大野さんだけじゃないですね。』
「かもね。」
…なんか、イライラしてる。
松本さんのほうがうわ手、っていうか実際に上なんだけど、
手の上で転がされてるっていうか。
『松本さんくらいの人ならもう告白しちゃえばいいじゃないですか。』
「なんだそれ、俺くらいってなによ笑」
『そのまんまですよ。』
地位も権力も、容姿も。
否定することは何もない。
「俺、怖がられてるから。その子に。」
『あらら。』
「まあ、仕事ん時あんな風だったら、そうなるよね。」
『…あそこだけ見てたら、ですね。』
私もその一人だったしね。
けど、
『話してみるとこんなに優しい人なんだって、思いますよ。』
「はは、そう?」
『はい。思いやりもあって、人の事を考えられる優しい人だなって。』
「…じゃあ桜庭は俺の事、怖くないの?」
『今はもう、そんなこと思ってないですよ。』
恐れ多い。
そんな風に思ってたこと自体、分からなくなるくらい。
人はやっぱり、話してみないと分からない。
『その子とも…話してみたらいいじゃないですか。きっとわかってくれますよ?』
「そう、だね。その子、本当にいい子だから。」
なんでだろ、なんか嫌な感じ。
なんかこう、もやっと?
心の片隅が、ぐにゃぐにゃって感じ。
『むかつく…?』
「…俺なんか気に障ること言っちゃった?」
『いえいえ…そんな…』
仲のいい友人にも心の声が漏れちゃったときは、慣れからか何事もなかったかのように会話を続けている。
今、松本さんともそんな状態。
『でも、なんかですね、すっごく嫌な感情です、今。』
「…妬いてんの?笑」
『そんなはずないです。』
「断言すんなよな笑」
…自分に言い聞かせるようだった。
だって、まさか。
松本さんだって、冗談で言ってて、また私をおちょくってるんだ。
そんな話をしているうちに、私が乗る駅についた。
『すみません、なんだかんだ付き添って貰っちゃって。』
「いいよ。それより、もう無理すんなよ?」
『はい。気を付けます。』
「ん。」
ちょうど電車が来て、私は松本さんを残して電車に乗った。
「あ、そうだ。」
『?』
ドアが閉まります。と、車掌さんの声が聞こえたと同時に
松本さんは少し小さい声で
「俺の事、潤って呼べって言ったよね?」
『え…』
「明日から本当に呼ばないと…知らないからね?」
『ちょ、そんな…』
動揺してる間にドアが閉まる。
小さな窓に映るのは、にやっと微笑んで手を振る松本さん。
無視するわけにもいかず、私も小さく手を振る。
『なんで…』
変な胸の高まりが、抑えきれなかった。
私、準備して帰りますんで先に…』
チェックが終わってから二時間も待ってもらっちゃってたな。
責任者だからスタッフ1人残して帰れなかったんだろう。
申し訳ない…。
「お前が心配で残ったって言ったんだけど?」
『いえその、ご心配なく…もう大丈夫なので…。』
「こんな遅くに女の子1人で帰らせると思うの?」
お、女の子…。
もうそんな歳じゃないけど…。
それに、こんな性格だからあんまり女の子扱いされることもないし、
なんだか、こっぱずかしい。
『ほんとに、だいじょうぶ…です。』
恥ずかしくて、顔が熱くなるのが分かる。
赤くなってなければいいんだけど。
「…無理。ほら、帰るよ。準備して。」
『…はい…。』
松本さんの圧に押されて、負けた。
なんか謎の圧だけど、嫌じゃ、ない。
あと…
『松本さん…』
「ん?」
『き、着替えたいので…その…』
「あ、ごめ…」
松本さんは焦ったように医務室を出た。
『そこはスマートじゃないんだ…笑』
ちょっと男の子みたいなとこにくすっとなる。
男の子、なんだけどね。
スマートで生真面目な感じのイメージが、だんだん和らいでいく。
私は着替えをすまして、医務室の外で待つ松本さんを呼ぶ。
『お待たせしました。』
「ううん、体調大丈夫そう?」
『はい、ばっちりです。』
「そっか、じゃあ行こ。」
『ふふ、なんかデートみたいですね。』
「…。」
『…あれ?』
無視され、た?
調子乗っちゃったかな。
最近ちょっと話すようになったからって。
責任者であって、仕事に厳しい人であって。
こんなに気軽に話しかけていい存在じゃないよね。
『ごめんなさい。今のは調子乗ってました。以後気を付けます。』
「いや、違くて…ごめん、ちょっと嬉しくて。」
『え?』
それって、
「スタッフとこんな風に話すこともないし、さ。」
『ああ、そういう事ですか…』
「え?」
『あ、いえ、』
そうだよね。
「桜庭と大野さんくらいかな、こんな風に話すの。」
『それは…私も嬉しいです。』
いつの間にかこんな風に話せるようになったのは、素直に嬉しい。
のに。
『でも…好きな人は、こんな風に話さないんですか?』
「…そんなこと、ないけど。」
『じゃあ、私と大野さんだけじゃないですね。』
「かもね。」
…なんか、イライラしてる。
松本さんのほうがうわ手、っていうか実際に上なんだけど、
手の上で転がされてるっていうか。
『松本さんくらいの人ならもう告白しちゃえばいいじゃないですか。』
「なんだそれ、俺くらいってなによ笑」
『そのまんまですよ。』
地位も権力も、容姿も。
否定することは何もない。
「俺、怖がられてるから。その子に。」
『あらら。』
「まあ、仕事ん時あんな風だったら、そうなるよね。」
『…あそこだけ見てたら、ですね。』
私もその一人だったしね。
けど、
『話してみるとこんなに優しい人なんだって、思いますよ。』
「はは、そう?」
『はい。思いやりもあって、人の事を考えられる優しい人だなって。』
「…じゃあ桜庭は俺の事、怖くないの?」
『今はもう、そんなこと思ってないですよ。』
恐れ多い。
そんな風に思ってたこと自体、分からなくなるくらい。
人はやっぱり、話してみないと分からない。
『その子とも…話してみたらいいじゃないですか。きっとわかってくれますよ?』
「そう、だね。その子、本当にいい子だから。」
なんでだろ、なんか嫌な感じ。
なんかこう、もやっと?
心の片隅が、ぐにゃぐにゃって感じ。
『むかつく…?』
「…俺なんか気に障ること言っちゃった?」
『いえいえ…そんな…』
仲のいい友人にも心の声が漏れちゃったときは、慣れからか何事もなかったかのように会話を続けている。
今、松本さんともそんな状態。
『でも、なんかですね、すっごく嫌な感情です、今。』
「…妬いてんの?笑」
『そんなはずないです。』
「断言すんなよな笑」
…自分に言い聞かせるようだった。
だって、まさか。
松本さんだって、冗談で言ってて、また私をおちょくってるんだ。
そんな話をしているうちに、私が乗る駅についた。
『すみません、なんだかんだ付き添って貰っちゃって。』
「いいよ。それより、もう無理すんなよ?」
『はい。気を付けます。』
「ん。」
ちょうど電車が来て、私は松本さんを残して電車に乗った。
「あ、そうだ。」
『?』
ドアが閉まります。と、車掌さんの声が聞こえたと同時に
松本さんは少し小さい声で
「俺の事、潤って呼べって言ったよね?」
『え…』
「明日から本当に呼ばないと…知らないからね?」
『ちょ、そんな…』
動揺してる間にドアが閉まる。
小さな窓に映るのは、にやっと微笑んで手を振る松本さん。
無視するわけにもいかず、私も小さく手を振る。
『なんで…』
変な胸の高まりが、抑えきれなかった。