相葉くん
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にのくんの顔を見る。
にのくんはいつも、言葉じゃなくても表情で伝えてくれる。
…役者さんになったらいいのにな。
そんなことを思いながら、にのくんの表情を読み取って
言われたことを思い出す。
『…相葉くんの心のひっかかり…』
相葉くんは、彼女さんの事が大好きで、大切だった。
きっと今でも大切に想っているんだと思う。
だけど…彼女さんの過度な束縛で、優しい相葉くんは素直な行動を取れなくなってるんだとしたら?
その優しさで、別れすら告げられないとしたら?
自分の気持ちを素直に吐き出せないなんて、
人間誰しもストレスを抱えて、壊れてしまう。
増してやそれが、だれよりも優しくて、人に迷惑をかけたくないっていう相葉くんなら?
『にのくん、ありがとうね。』
「礼はサンドイッチでいいよ。」
優しく笑うにのくんを見ながら、相葉くんのもとへ近寄る。
『相葉くん。』
「……ん?」
『あのね、自分の気持ちに、素直になるのがいいと思うの。』
「自分の、気持ち?」
「あんた、また雅紀に何吹き込んでんの!?」
『…何も吹き込んでません!』
「ランカちゃん…?」
自分でもびっくりするくらい大きな声が出た。
そのままの勢いで、私も素直になってみる。
『私、私ね、相葉くんの事が好きなの。』
「ちょっと…あんた何言って…」
「気持ちはわかるけど、今黙っててくんない?あんたもう十分喋ったよ」
にのくんが彼女さんを遮ってくれた。
『ずっと、ずーっと好きだったの。企画部の時から今までずっと。』
もう、全部吐き出しちゃおう。
『このカフェを立ち上げる時も、相葉くんと一緒にできると思うとワクワクして、何でも頑張れた。
たまに相葉くんが彼女さんの話を楽しそうにするときは、少し辛かった。
でもね、相葉くんの幸せそうな顔とか、彼女さんとのデートの話とか、私も嬉しかったんだよ。』
相葉くんが幸せオーラを出してるのが、何より好きだったから。
『でも、最近の相葉くんは…心に自分の感情を押し殺してるように見えちゃって…
相葉くんの心のつっかかり、取ってあげたいの。
だから、今、相葉くんが思ってること、全部吐き出してほしいの。』
たとえそれが、私の聞きたくないようなことでも、私はすべて受け入れられる。
相葉くんが何より、大切だから。
「…雅紀?言ってやって?私の事が大切だって。その子なんかより、私が大切だって。」
「…はあ、ほんとに自分の事ばっかなんすね。」
「俺は…俺はね…」
ずっと黙ってた相葉くんは、大きな口を小さいまま動かした。
「大切だよ?」
「雅紀…!」
「でもね、もう、好きっていう感情がいつからか無くなっていって…」
「なに、言ってんの…?」
「大切にしてても、何も信じてもらえなくなって、心配してくれるのは嬉しかったけど、もっと信じてほしかった。
何より、俺の大好きな仕事を応援してほしかった…」
『相葉くん…』
大粒の涙を浮かべる相葉くんを見て、私も涙があふれる。
「だって、そんな女がいるから…」
「そんな女なんて呼ばないでよ。俺の、大切な人なんだから。」
俺の、大切な人。
彼女さんと同じではないけど、仕事仲間の…ってことだよね。
「俺ね、彼女がいるのにこんな気持ちになるなんて、最低だと思う。
けどね、仕事や仲間や、友達…そして俺の事も大切にしてくれるランカちゃんが…
好きなの。」
『…え………?』
「…ちょ、雅紀?正気なの?!私がいるんだよ!何言って…」
『ごめん!本当に…でも、今俺が好きなのはこの子なの…
別れてほしいんだ…。」
「…ありえない。ありえない!」
今までずっと聞きたかった相葉くんからの言葉。
一生聞けないと思っていた相葉くんからの言葉。
なのに。
こんな。
彼女さんはテーブルにあった小さなナイフを持って、
相葉くんに突っ込んでいった。
「…え…」
「雅紀が…雅紀が悪いんだから…」
『…あいば…く…』
「相葉さん…!!!ランカ!!!救急車!!!」
私が茫然としていると、にのくんが相葉さんの元へ駆け寄った。
私も急いで携帯を取り出して震える指で119番を押した。
「雅紀が…雅紀が悪い…」
「うるせえ!!!あんたはここに入ってろ!!!」
にのくんが彼女さんをトイレに押し込んでドアの前にテーブルを動かして閉じ込める。
きっと逃げないようにしてるんだ。
私もふらつく足で相葉くんの元へいった。
『相葉く…相葉くん…っ』
「えっへへ…おかしいなあ…もうちょっとシチュエーション考えればよかった…」
『そんな…』
「ごめんね…ニノの前で…」
『ちが…言ったでしょ…私は相葉くんの事が好きなの…』
「ほんと、だったんだ…」
『嘘なんか言わないよ…』
「じゃ…両想いだったり…?」
『そうだね…夢みたい…』
でも、こんなの…今は悪夢だ。
「…夢…見てるのかな…ランカちゃんの…ドレス姿が…」
『相葉くん…?相葉くん!!!??』
相葉くんが、ゆっくり目を閉じた。
私の手には、赤い相葉くんの…
私の呼んだ救急車と、にのくんが呼んでくれたであろう警察のサイレンが同時に鳴り響く。
だけど、私の耳には、何も入ってこなかった。
にのくんはいつも、言葉じゃなくても表情で伝えてくれる。
…役者さんになったらいいのにな。
そんなことを思いながら、にのくんの表情を読み取って
言われたことを思い出す。
『…相葉くんの心のひっかかり…』
相葉くんは、彼女さんの事が大好きで、大切だった。
きっと今でも大切に想っているんだと思う。
だけど…彼女さんの過度な束縛で、優しい相葉くんは素直な行動を取れなくなってるんだとしたら?
その優しさで、別れすら告げられないとしたら?
自分の気持ちを素直に吐き出せないなんて、
人間誰しもストレスを抱えて、壊れてしまう。
増してやそれが、だれよりも優しくて、人に迷惑をかけたくないっていう相葉くんなら?
『にのくん、ありがとうね。』
「礼はサンドイッチでいいよ。」
優しく笑うにのくんを見ながら、相葉くんのもとへ近寄る。
『相葉くん。』
「……ん?」
『あのね、自分の気持ちに、素直になるのがいいと思うの。』
「自分の、気持ち?」
「あんた、また雅紀に何吹き込んでんの!?」
『…何も吹き込んでません!』
「ランカちゃん…?」
自分でもびっくりするくらい大きな声が出た。
そのままの勢いで、私も素直になってみる。
『私、私ね、相葉くんの事が好きなの。』
「ちょっと…あんた何言って…」
「気持ちはわかるけど、今黙っててくんない?あんたもう十分喋ったよ」
にのくんが彼女さんを遮ってくれた。
『ずっと、ずーっと好きだったの。企画部の時から今までずっと。』
もう、全部吐き出しちゃおう。
『このカフェを立ち上げる時も、相葉くんと一緒にできると思うとワクワクして、何でも頑張れた。
たまに相葉くんが彼女さんの話を楽しそうにするときは、少し辛かった。
でもね、相葉くんの幸せそうな顔とか、彼女さんとのデートの話とか、私も嬉しかったんだよ。』
相葉くんが幸せオーラを出してるのが、何より好きだったから。
『でも、最近の相葉くんは…心に自分の感情を押し殺してるように見えちゃって…
相葉くんの心のつっかかり、取ってあげたいの。
だから、今、相葉くんが思ってること、全部吐き出してほしいの。』
たとえそれが、私の聞きたくないようなことでも、私はすべて受け入れられる。
相葉くんが何より、大切だから。
「…雅紀?言ってやって?私の事が大切だって。その子なんかより、私が大切だって。」
「…はあ、ほんとに自分の事ばっかなんすね。」
「俺は…俺はね…」
ずっと黙ってた相葉くんは、大きな口を小さいまま動かした。
「大切だよ?」
「雅紀…!」
「でもね、もう、好きっていう感情がいつからか無くなっていって…」
「なに、言ってんの…?」
「大切にしてても、何も信じてもらえなくなって、心配してくれるのは嬉しかったけど、もっと信じてほしかった。
何より、俺の大好きな仕事を応援してほしかった…」
『相葉くん…』
大粒の涙を浮かべる相葉くんを見て、私も涙があふれる。
「だって、そんな女がいるから…」
「そんな女なんて呼ばないでよ。俺の、大切な人なんだから。」
俺の、大切な人。
彼女さんと同じではないけど、仕事仲間の…ってことだよね。
「俺ね、彼女がいるのにこんな気持ちになるなんて、最低だと思う。
けどね、仕事や仲間や、友達…そして俺の事も大切にしてくれるランカちゃんが…
好きなの。」
『…え………?』
「…ちょ、雅紀?正気なの?!私がいるんだよ!何言って…」
『ごめん!本当に…でも、今俺が好きなのはこの子なの…
別れてほしいんだ…。」
「…ありえない。ありえない!」
今までずっと聞きたかった相葉くんからの言葉。
一生聞けないと思っていた相葉くんからの言葉。
なのに。
こんな。
彼女さんはテーブルにあった小さなナイフを持って、
相葉くんに突っ込んでいった。
「…え…」
「雅紀が…雅紀が悪いんだから…」
『…あいば…く…』
「相葉さん…!!!ランカ!!!救急車!!!」
私が茫然としていると、にのくんが相葉さんの元へ駆け寄った。
私も急いで携帯を取り出して震える指で119番を押した。
「雅紀が…雅紀が悪い…」
「うるせえ!!!あんたはここに入ってろ!!!」
にのくんが彼女さんをトイレに押し込んでドアの前にテーブルを動かして閉じ込める。
きっと逃げないようにしてるんだ。
私もふらつく足で相葉くんの元へいった。
『相葉く…相葉くん…っ』
「えっへへ…おかしいなあ…もうちょっとシチュエーション考えればよかった…」
『そんな…』
「ごめんね…ニノの前で…」
『ちが…言ったでしょ…私は相葉くんの事が好きなの…』
「ほんと、だったんだ…」
『嘘なんか言わないよ…』
「じゃ…両想いだったり…?」
『そうだね…夢みたい…』
でも、こんなの…今は悪夢だ。
「…夢…見てるのかな…ランカちゃんの…ドレス姿が…」
『相葉くん…?相葉くん!!!??』
相葉くんが、ゆっくり目を閉じた。
私の手には、赤い相葉くんの…
私の呼んだ救急車と、にのくんが呼んでくれたであろう警察のサイレンが同時に鳴り響く。
だけど、私の耳には、何も入ってこなかった。