二宮
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翌日。
今日はクリスマス前の12月22日。
昨日は途中で飲み会を抜けたから、幸い二日酔いもなく仕事に取り掛かれた。
「…はよ。」
『おはよ。…相当飲んだんだね。』
私とは反対に二日酔い丸出しの二宮。
分かりやすく顔色が悪い。
「…昨日、潤くんとどこ行ったの?」
『え…ああ、別に?二件目いってたの。』
言えるわけないじゃない、あんたのプレゼント買いに行ったなんて。
「ふうん…よかったね。楽しかった?」
『何よその言い方…何キレてんの?』
「別にキレてないじゃん。聞いてるだけ。」
『そういうあんたはどうなの?楽しかった?』
「…はあ、これのどこが。」
あからさまにけだるそうな二宮。
その姿を改めてみると、見覚えのない、二宮に似合わないマフラーをつけていた。
『…なんでそんなブランドものつけてんのよ。』
「ああ、これ…もらった。」
『誰に?』
「…誰でもいいじゃん。」
そんなの、すぐ察しちゃうじゃん。
ちょっとはごまかしてよ。
…にしても、二宮がブランドものか。
変わっちゃうんだ、人って。
『…私の知ってる二宮じゃないね。』
「んだよそれ。」
『とにかく、二日酔いだからって仕事に影響出さないでね。』
「…はいはい。」
大きいため息をついてデスクに戻ると、追い打ちをかけるように嫌な情報が入ってきた。
入ってきた、というより、意図的だけど。
「ねえねえ桜庭さん!二宮君と仲いいよね!」
『はい?…普通ですけど…』
「ちょっとこれ見てよ!怪しいとは思ってたけど、やっぱねって感じ!」
『んん…?』
社員さんに見せられたのは、加藤さんのSNS。
画像欄には自撮りやきらびやかな生活が載せられていた。
そのうちの一番最近、もっというと昨日投稿されていた写真を見せられた。
そこにあったのは、さっき二宮がつけてきていたマフラーと同じものを巻いている加藤さんの写真。
「ね!これさっき二宮君つけてたよね!彼女とおそろいなのかしら。」
『…あ~~~、そうかもしれないですね。』
「にしても、こんな微妙にわかるようなことするのね~」
『はは…ですねえ。』
誰にアピールしてんだか…
ちらっと二宮を見ると、すでに死んでいるかのような目で仕事をしている。
…死にたいのはこっちだってのに。
「でも、ちょっと似合わないわよね~。
加藤さんは綺麗だけど、二宮君とはタイプが違うっていうか…
私は桜庭さんとの組み合わせのほうが好きよ笑」
『ああ…ありがとうございます笑』
…いやありがとうございますって。何受け取ってんのよ。
もう、どうでもいい。
こんなこと目の当たりにして、告白なんてできるわけない。
そんなとき、松本くんに言われた言葉を思い出す。
『…悔いを残して終わらせるのは…嫌。』
私はプレゼントの入ったバックをもって二宮の元へ向かった。
『…二宮。』
「…ん?」
『話があるんだけど。』
「どしたの、今俺と桜庭違う企画じゃん。」
『仕事の事じゃないの。いいから来て。』
「…わかったわかった」
朝はだれも使わない会議室に二宮を呼ぶ。
「…なんすか。」
『…言いたいことがあるんだけど…』
「聞きたくない。」
『…は?』
二宮は私に背を向ける。
『いや、聞いてよ。』
「無理。嫌。」
『なんでよ』
「…嫌いになりたくないから。」
『…??』
「潤くんも、桜庭も…」
『…ごめん、何の話?』
「…え?」
私はぽかんとして、二宮に聞く。
二宮も疑問の顔でこちらに振り向く。
「…いや…二人が付き合ってるっていう…あれでしょ?」
『それ、本気で信じてたの?』
「え、ちげえの?」
『当たり前じゃん。あの時は向こうの人がしつこいから、松本くんと私のその場しのぎの嘘だよ。』
「…なんだ…本当かと思った。」
こわばった顔がいつもの二宮に戻る。
「じゃあ…話って?」
『あ、うん…これ。』
私はバックからラッピングされたゲームソフトを渡した。
「…クリスマス?」
『うん。ちょっと早いけど。』
「ありがと…これ…初回!?」
『うん、人気で手に入らなかったんでしょ?』
「まじ!なんでわかったの!」
『松本くんが教えてくれたの。』
「…潤くんか…」
一気に表情が曇る。
なんか、松本くんの名前出すたびに何かを考えこんでるように見える。
「まあ、ありがと。」
『…それ、嬉しかった?』
「…馬鹿じゃないの。」
『…』
そうだよね、ブランドもののマフラーに比べたら…
「一番嬉しいに決まってんじゃん。」
『…本当?』
「…ほんと。桜庭がくれるものが一番嬉しい。」
『そ…そんなに…』
露骨に照れる自分が恥ずかしくなる。
けど、改めて自分の想いもそれだけ大きくなってることに気づいた。
…誰かと比べてるようじゃ、先に進まない。
私は気持ちを整理して、二宮に思想いを伝えることにした。
今日はクリスマス前の12月22日。
昨日は途中で飲み会を抜けたから、幸い二日酔いもなく仕事に取り掛かれた。
「…はよ。」
『おはよ。…相当飲んだんだね。』
私とは反対に二日酔い丸出しの二宮。
分かりやすく顔色が悪い。
「…昨日、潤くんとどこ行ったの?」
『え…ああ、別に?二件目いってたの。』
言えるわけないじゃない、あんたのプレゼント買いに行ったなんて。
「ふうん…よかったね。楽しかった?」
『何よその言い方…何キレてんの?』
「別にキレてないじゃん。聞いてるだけ。」
『そういうあんたはどうなの?楽しかった?』
「…はあ、これのどこが。」
あからさまにけだるそうな二宮。
その姿を改めてみると、見覚えのない、二宮に似合わないマフラーをつけていた。
『…なんでそんなブランドものつけてんのよ。』
「ああ、これ…もらった。」
『誰に?』
「…誰でもいいじゃん。」
そんなの、すぐ察しちゃうじゃん。
ちょっとはごまかしてよ。
…にしても、二宮がブランドものか。
変わっちゃうんだ、人って。
『…私の知ってる二宮じゃないね。』
「んだよそれ。」
『とにかく、二日酔いだからって仕事に影響出さないでね。』
「…はいはい。」
大きいため息をついてデスクに戻ると、追い打ちをかけるように嫌な情報が入ってきた。
入ってきた、というより、意図的だけど。
「ねえねえ桜庭さん!二宮君と仲いいよね!」
『はい?…普通ですけど…』
「ちょっとこれ見てよ!怪しいとは思ってたけど、やっぱねって感じ!」
『んん…?』
社員さんに見せられたのは、加藤さんのSNS。
画像欄には自撮りやきらびやかな生活が載せられていた。
そのうちの一番最近、もっというと昨日投稿されていた写真を見せられた。
そこにあったのは、さっき二宮がつけてきていたマフラーと同じものを巻いている加藤さんの写真。
「ね!これさっき二宮君つけてたよね!彼女とおそろいなのかしら。」
『…あ~~~、そうかもしれないですね。』
「にしても、こんな微妙にわかるようなことするのね~」
『はは…ですねえ。』
誰にアピールしてんだか…
ちらっと二宮を見ると、すでに死んでいるかのような目で仕事をしている。
…死にたいのはこっちだってのに。
「でも、ちょっと似合わないわよね~。
加藤さんは綺麗だけど、二宮君とはタイプが違うっていうか…
私は桜庭さんとの組み合わせのほうが好きよ笑」
『ああ…ありがとうございます笑』
…いやありがとうございますって。何受け取ってんのよ。
もう、どうでもいい。
こんなこと目の当たりにして、告白なんてできるわけない。
そんなとき、松本くんに言われた言葉を思い出す。
『…悔いを残して終わらせるのは…嫌。』
私はプレゼントの入ったバックをもって二宮の元へ向かった。
『…二宮。』
「…ん?」
『話があるんだけど。』
「どしたの、今俺と桜庭違う企画じゃん。」
『仕事の事じゃないの。いいから来て。』
「…わかったわかった」
朝はだれも使わない会議室に二宮を呼ぶ。
「…なんすか。」
『…言いたいことがあるんだけど…』
「聞きたくない。」
『…は?』
二宮は私に背を向ける。
『いや、聞いてよ。』
「無理。嫌。」
『なんでよ』
「…嫌いになりたくないから。」
『…??』
「潤くんも、桜庭も…」
『…ごめん、何の話?』
「…え?」
私はぽかんとして、二宮に聞く。
二宮も疑問の顔でこちらに振り向く。
「…いや…二人が付き合ってるっていう…あれでしょ?」
『それ、本気で信じてたの?』
「え、ちげえの?」
『当たり前じゃん。あの時は向こうの人がしつこいから、松本くんと私のその場しのぎの嘘だよ。』
「…なんだ…本当かと思った。」
こわばった顔がいつもの二宮に戻る。
「じゃあ…話って?」
『あ、うん…これ。』
私はバックからラッピングされたゲームソフトを渡した。
「…クリスマス?」
『うん。ちょっと早いけど。』
「ありがと…これ…初回!?」
『うん、人気で手に入らなかったんでしょ?』
「まじ!なんでわかったの!」
『松本くんが教えてくれたの。』
「…潤くんか…」
一気に表情が曇る。
なんか、松本くんの名前出すたびに何かを考えこんでるように見える。
「まあ、ありがと。」
『…それ、嬉しかった?』
「…馬鹿じゃないの。」
『…』
そうだよね、ブランドもののマフラーに比べたら…
「一番嬉しいに決まってんじゃん。」
『…本当?』
「…ほんと。桜庭がくれるものが一番嬉しい。」
『そ…そんなに…』
露骨に照れる自分が恥ずかしくなる。
けど、改めて自分の想いもそれだけ大きくなってることに気づいた。
…誰かと比べてるようじゃ、先に進まない。
私は気持ちを整理して、二宮に思想いを伝えることにした。