二宮
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「え?2人付き合ってないんすか?」
『違いますよ~。よくできた後輩君です!』
「へえ~、ずっと一緒に飲んでるからカップルかと笑」
「…俺は全然いいんですけどね。」
「おお!?松本さんはそういってますよ?!」
『も~からかわないであげてください!松本くんも飲みすぎた?笑」
「そんなんじゃねえっすけど…」
私たちは飲み会を楽しんでいた。
構図としては、加藤さん親子と二宮。
私と松本くんと得意先の担当の方たち。
完全にふたつのグループに分かれていた。
まあ、だからこそ楽しめたんだと思うけど。
「桜庭さん、松本さんガチっぽいですけどいいんですか?」
担当の男性がひそひそ話で耳打ちしてくる。
ガチっぽいって…お酒の入った席だからみんな浮かれてんだよね。
視界に入る二宮もそう。
『…こんな席でガチも何もないですよ~。』
「そうですか?…じゃあ僕が狙っちゃおうかな笑」
『…はい?』
男性は私の腰に手を回してきた。
まじか。あ~私もモテるんだなあ。
酔いもあってなかなか否定する力が出ない。
『あはは、冗談きついですよ~~。』
「冗談じゃ…」
「おい。」
『…松本くん。』
トイレに席を立っていた松本くんが戻ってきて、男性を私から引き離す。
「俺は本気なんで。あと、俺ら二人で抜けるんで察してください。」
「…なんだ~、やっぱ付き合ってんじゃ~ん。」
『ちょ、ちが…』
「桜庭さん、行きましょ?」
『…も~。』
私は松本くんに腕を引かれ、レジへ向かった。
松本くんが私の分のお会計もしてくれているみたいで、先にお店を出た。
…いくら断っても受け入れてくれなかったとはいえ、先輩失格だなあ。
外で待っていると、またさっきの男性がやってきた。
しつこいな…。
「松本さん今会計してんだよね、今のうちに…」
『あの…さっきの話聞いてました?』
「え?まじで付き合ってるの?その場しのぎじゃなくて?」
『…はあ。』
さっきは松本くんのその場しのぎだったけど、今度は私のその場しのぎ。
『…そうですけど。私と彼、付き合ってます。』
「ふ~ん…。じゃあ尚更燃えるわ。」
『え?ちょっと』
男性は私の肩を抱いて強引に歩こうとする。
…なによ、新手のナンパじゃないんだから。
と、思うものの案の定力が入らない。
…なんだろう、怖い。
男の人って、こんなに怖かったっけ?
『やめてくださ…』
「離れろよ。」
「あ?」
『に…のみや…?』
「酔った女相手に何やってんだよ。その手どけろ。」
「ったく…あんたは社長の娘といちゃいちゃしてろよ。
じゃなきゃうちとの契約破棄されるぞ?」
「…うるせえよ。そいつは別だから。」
「はあ?桜庭さんは松本さんと付き合ってるんだろ、なんだよお前…」
『それは…!』
何で言うかなあ…
よりによって二宮にさぁ…。
「…だからなんだよ。とりあえずその手どけねえとあんたんとこの社長に”うちの社員がセクハラされた”って言うけど。
そしたらあんた、クビとか切られんじゃないの?」
「…っ…わかったよ…」
男性は私から手を放して店へと戻っていく。
すれ違いに松本くんが店から出てきた。
「お待たせしました…あの人まだついてきてたんですか?」
『ん~、そうみたい。二宮が追っ払ってくれたけどね。』
「…俺はなんもしてねえよ。」
「へえ…。」
と、デジャブかと思うほどの声がまた店の中から聞こえてくる。
「かずくーん!なんで外にいるの~?」
加藤さん…あなたは本当に狙ったかのように来ますね。
それに…かずくんって…。
数日で二宮さんから二宮くん。
数時間で二宮くんからかずくんとは…。
どんな性格してたらそんなん出来んのよ。
「ちょっと、外の空気吸おうと思って。」
「言ってくれれば私も一緒に来たのに…。」
「いや…」
「桜庭さん、行きましょ。」
また目の前でいちゃいちゃされるところだった。
松本くんが私に声をかけてくれなかったら。
「あ、おい桜庭」
『…二宮…なに?』
「どこ行くんだよ。」
『松本くんと先に抜けるの。』
「…なんで。」
『なんでって…約束してたからよ。』
「俺聞いてない。一緒に帰んないの?」
『…。』
またそうやって子犬みたいな目して。
すぐ人を見つめて。
「…いい加減にしてくれよ。」
『松本くん…?』
「ニノさ、どうしたいわけ?その言動に責任持てないならもうやめてよ。」
「…潤くんはもうわかってんだね。」
「わかるよ。ニノの事は見てたらわかる。」
「…ごめん。俺もどうしていいかわかんねえからさ。」
「俺だってしんどいけど…ニノが迷ってる分、俺は本気だから。」
『ねえ…何の話してんの…?』
ニノと松本くんが何やら熱い話をしてる。
私と加藤さんはなにがなんだかさっぱりって感じで。
ただ、そんな状況でも自ら行動を起こせるのが加藤さん。
「よくわかんないけど、松本くんと桜庭さんは付き合ってるんでしょ?さっき社員の人が言ってたよ?
かずくん、邪魔しないであげよう?」
「…邪魔、ね。」
『いや、邪魔とか…』
「だね、俺戻るわ。じゃあ…お疲れ。」
二宮は私と松本くんに手を振ると、加藤さんと二人で店に戻っていった。
加藤さんは、少し振り返って私をあざ笑うように微笑んだ。
…なに、計画通り?
『違いますよ~。よくできた後輩君です!』
「へえ~、ずっと一緒に飲んでるからカップルかと笑」
「…俺は全然いいんですけどね。」
「おお!?松本さんはそういってますよ?!」
『も~からかわないであげてください!松本くんも飲みすぎた?笑」
「そんなんじゃねえっすけど…」
私たちは飲み会を楽しんでいた。
構図としては、加藤さん親子と二宮。
私と松本くんと得意先の担当の方たち。
完全にふたつのグループに分かれていた。
まあ、だからこそ楽しめたんだと思うけど。
「桜庭さん、松本さんガチっぽいですけどいいんですか?」
担当の男性がひそひそ話で耳打ちしてくる。
ガチっぽいって…お酒の入った席だからみんな浮かれてんだよね。
視界に入る二宮もそう。
『…こんな席でガチも何もないですよ~。』
「そうですか?…じゃあ僕が狙っちゃおうかな笑」
『…はい?』
男性は私の腰に手を回してきた。
まじか。あ~私もモテるんだなあ。
酔いもあってなかなか否定する力が出ない。
『あはは、冗談きついですよ~~。』
「冗談じゃ…」
「おい。」
『…松本くん。』
トイレに席を立っていた松本くんが戻ってきて、男性を私から引き離す。
「俺は本気なんで。あと、俺ら二人で抜けるんで察してください。」
「…なんだ~、やっぱ付き合ってんじゃ~ん。」
『ちょ、ちが…』
「桜庭さん、行きましょ?」
『…も~。』
私は松本くんに腕を引かれ、レジへ向かった。
松本くんが私の分のお会計もしてくれているみたいで、先にお店を出た。
…いくら断っても受け入れてくれなかったとはいえ、先輩失格だなあ。
外で待っていると、またさっきの男性がやってきた。
しつこいな…。
「松本さん今会計してんだよね、今のうちに…」
『あの…さっきの話聞いてました?』
「え?まじで付き合ってるの?その場しのぎじゃなくて?」
『…はあ。』
さっきは松本くんのその場しのぎだったけど、今度は私のその場しのぎ。
『…そうですけど。私と彼、付き合ってます。』
「ふ~ん…。じゃあ尚更燃えるわ。」
『え?ちょっと』
男性は私の肩を抱いて強引に歩こうとする。
…なによ、新手のナンパじゃないんだから。
と、思うものの案の定力が入らない。
…なんだろう、怖い。
男の人って、こんなに怖かったっけ?
『やめてくださ…』
「離れろよ。」
「あ?」
『に…のみや…?』
「酔った女相手に何やってんだよ。その手どけろ。」
「ったく…あんたは社長の娘といちゃいちゃしてろよ。
じゃなきゃうちとの契約破棄されるぞ?」
「…うるせえよ。そいつは別だから。」
「はあ?桜庭さんは松本さんと付き合ってるんだろ、なんだよお前…」
『それは…!』
何で言うかなあ…
よりによって二宮にさぁ…。
「…だからなんだよ。とりあえずその手どけねえとあんたんとこの社長に”うちの社員がセクハラされた”って言うけど。
そしたらあんた、クビとか切られんじゃないの?」
「…っ…わかったよ…」
男性は私から手を放して店へと戻っていく。
すれ違いに松本くんが店から出てきた。
「お待たせしました…あの人まだついてきてたんですか?」
『ん~、そうみたい。二宮が追っ払ってくれたけどね。』
「…俺はなんもしてねえよ。」
「へえ…。」
と、デジャブかと思うほどの声がまた店の中から聞こえてくる。
「かずくーん!なんで外にいるの~?」
加藤さん…あなたは本当に狙ったかのように来ますね。
それに…かずくんって…。
数日で二宮さんから二宮くん。
数時間で二宮くんからかずくんとは…。
どんな性格してたらそんなん出来んのよ。
「ちょっと、外の空気吸おうと思って。」
「言ってくれれば私も一緒に来たのに…。」
「いや…」
「桜庭さん、行きましょ。」
また目の前でいちゃいちゃされるところだった。
松本くんが私に声をかけてくれなかったら。
「あ、おい桜庭」
『…二宮…なに?』
「どこ行くんだよ。」
『松本くんと先に抜けるの。』
「…なんで。」
『なんでって…約束してたからよ。』
「俺聞いてない。一緒に帰んないの?」
『…。』
またそうやって子犬みたいな目して。
すぐ人を見つめて。
「…いい加減にしてくれよ。」
『松本くん…?』
「ニノさ、どうしたいわけ?その言動に責任持てないならもうやめてよ。」
「…潤くんはもうわかってんだね。」
「わかるよ。ニノの事は見てたらわかる。」
「…ごめん。俺もどうしていいかわかんねえからさ。」
「俺だってしんどいけど…ニノが迷ってる分、俺は本気だから。」
『ねえ…何の話してんの…?』
ニノと松本くんが何やら熱い話をしてる。
私と加藤さんはなにがなんだかさっぱりって感じで。
ただ、そんな状況でも自ら行動を起こせるのが加藤さん。
「よくわかんないけど、松本くんと桜庭さんは付き合ってるんでしょ?さっき社員の人が言ってたよ?
かずくん、邪魔しないであげよう?」
「…邪魔、ね。」
『いや、邪魔とか…』
「だね、俺戻るわ。じゃあ…お疲れ。」
二宮は私と松本くんに手を振ると、加藤さんと二人で店に戻っていった。
加藤さんは、少し振り返って私をあざ笑うように微笑んだ。
…なに、計画通り?