二宮
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お昼休憩になって、上司に呼び出された。
『あれ、松本くんも?』
「ども…桜庭さんと俺…ですかね。」
会議室に呼び出されたのは私と松本くんの二人だった。
なんだろうね、って二人で話していると上司が入ってきた。
『お疲れ様です。』
「おつかれ。今日二人を呼び出したのは二つお願いがあるんだ。」
「お願い…ですか?」
「おう、まあ座れ。」
上司に席へ座るように促され、私と松本くんは隣同士の席に座った。
「お願いってのなんだが、ひとつは新プロジェクトだ。
お前ら二人に任せたい。」
『…え!私たちが!?』
「ああ、桜庭はプレゼン能力が高いし、松本は企画の発案の才能がある。お前らに頼みたいんだ。」
「…ありがとうございます!頑張ります!」
『でも…いつも私たちの組み合わせだと二宮もいますよね…?』
私たちは同期であり、二宮の仕事をこなす能力も評価されていたためいつも一緒にプロジェクトに参加していた。
何をするにも一緒だった。
今回は、二人だけ?
「ああ、そのことがふたつめのお願いなんだが…」
上司は少し言いにくそうに口を開いた。
「今日、得意先との契約成立で飲み会するだろ?」
『そう、ですね?』
「その時にな、向こうのお嬢さんと二宮の間を取り持ってほしいんだよ。」
『向こうのお嬢さんって…』
「加藤さん…ですよね。」
「ああ。加藤さんがえらく二宮を気に入ってな。そのおかげで今回も契約の後押しになったんだよ。」
なによそれ…。
あの二人がいちゃいちゃしたことで契約になったっていうの?
松本くんたちがサポートしてくれて、私が必死にプレゼンして…
それの結果じゃないって…?
挙句の果てに、二宮と加藤さんの仲人をしろなんて。
私にどんな嫌がらせしてくれてんのよまったく…。
「それで、二宮さんは加藤さんのとこの専属になるから、俺たちだけが新プロジェクトに…ってことですか。」
『…あんまりおもしろくはないですけどね。』
「まあ、お前らの気持ちもわからんことはないんだ。ここはひとつ目をつぶってくれ。」
『…わかりました。新プロジェクトの担当になっただけで相殺ですね。』
「すまんな、頼んだぞ。」
上司が部屋を出て、松本くんと二人になる。
その途端、大きなため息をつく。
『あ~~~なによこれ。なんか腹立つなあ~~。』
「まあ、なんとなくそんな感じはしてましたけどね。」
『嫌な予感ってこれだったのかな。』
「的中ってかんじですね。」
『今日の飲み会もめんどくさいなあ。』
「適当に隣座らせとけばいんじゃないっすか?」
『はは、そうだね。私たち途中抜けするもんね。』
その後、松本くんと少しだけ二宮の愚痴大会をした。
学生時代の二宮の話も聞いて、なんだか楽しかった。
嫌なことも忘れそうなくらい。
「で、そん時のニノ、全然走れてなくて笑」
『あ~二宮って運動しなさそうだもんね笑』
「筋力小学生並っすから」
『それはやばいって笑』
「…」
『…?松本くん?』
急に松本くんが真剣な表情になる。
「桜庭さん、俺、桜庭さんの笑顔好きですよ。」
『えっ…急に何よ笑』
「急じゃないっす、ずっと思ってました。」
『松本くん…?』
松本くんのこんな真剣な表情…仕事とは違う。
まっすぐ私を見つめてる。
…なんかこっちが照れるな…。
「俺…」
「ねえ、ここ使うんだけど。」
『あ、二宮。』
ガチャっとドアが開いて、入ってきたのは資料を手に持った二宮だった。
「なにしてんすかこんなとこで。」
『べっつに~。ね、松本くん。』
「…そうっすね、なんもないっすよ。」
「ふ~ん。俺の筋力が小学生っての聞こえてきたんだけど?」
『げ。聞いてたんかい。』
「聞こえたの。ったく、二人して俺の悪口言ってんじゃないよ。」
「…ニノが悪いんだよ。」
「え?」
松本くんが少しむすっとしている。
上司はさっきの話、二宮は知らないって言ってた。
ばれるとまずい。
『あ~~~~ほんと二宮が悪い!ね!二人で盛り上がってたのにさ!ね、松本くん!!』
「…ですね。本当。」
「なんだよそれ…仲間外れかよ~」
『それは、さ、二宮には二宮の仕事があんでしょ?』
「はあ?」
『ほら、手伝うから資料貸して!』
私は二宮の手から資料を取った。
『松本くんも手伝って~』
「はーい。」
「…。」
二宮は何とも言えない表情でこちらを見つめている。
…ばれてなきゃいいけど。
『じゃ、私たち急がしいからさ、会議頑張って。』
「失礼します。」
「…は~い。」
二宮を残して会議室を出る。
松本くんと顔を見合わせる。
『ほら、松本くんもそんな怖い顔しないでよ』
「…はい。」
『よし、じゃあ新プロジェクトの企画考えよう?』
「わかりました。」
ちらっと会議室のほうを見ると、
そこには、もの鬱気な顔をしている二宮。
…そんなに仲間外れにされたのが嫌だったのかな。
しょうがないじゃんね。
あんたが先に、私たちを置いていったんだから。
『あれ、松本くんも?』
「ども…桜庭さんと俺…ですかね。」
会議室に呼び出されたのは私と松本くんの二人だった。
なんだろうね、って二人で話していると上司が入ってきた。
『お疲れ様です。』
「おつかれ。今日二人を呼び出したのは二つお願いがあるんだ。」
「お願い…ですか?」
「おう、まあ座れ。」
上司に席へ座るように促され、私と松本くんは隣同士の席に座った。
「お願いってのなんだが、ひとつは新プロジェクトだ。
お前ら二人に任せたい。」
『…え!私たちが!?』
「ああ、桜庭はプレゼン能力が高いし、松本は企画の発案の才能がある。お前らに頼みたいんだ。」
「…ありがとうございます!頑張ります!」
『でも…いつも私たちの組み合わせだと二宮もいますよね…?』
私たちは同期であり、二宮の仕事をこなす能力も評価されていたためいつも一緒にプロジェクトに参加していた。
何をするにも一緒だった。
今回は、二人だけ?
「ああ、そのことがふたつめのお願いなんだが…」
上司は少し言いにくそうに口を開いた。
「今日、得意先との契約成立で飲み会するだろ?」
『そう、ですね?』
「その時にな、向こうのお嬢さんと二宮の間を取り持ってほしいんだよ。」
『向こうのお嬢さんって…』
「加藤さん…ですよね。」
「ああ。加藤さんがえらく二宮を気に入ってな。そのおかげで今回も契約の後押しになったんだよ。」
なによそれ…。
あの二人がいちゃいちゃしたことで契約になったっていうの?
松本くんたちがサポートしてくれて、私が必死にプレゼンして…
それの結果じゃないって…?
挙句の果てに、二宮と加藤さんの仲人をしろなんて。
私にどんな嫌がらせしてくれてんのよまったく…。
「それで、二宮さんは加藤さんのとこの専属になるから、俺たちだけが新プロジェクトに…ってことですか。」
『…あんまりおもしろくはないですけどね。』
「まあ、お前らの気持ちもわからんことはないんだ。ここはひとつ目をつぶってくれ。」
『…わかりました。新プロジェクトの担当になっただけで相殺ですね。』
「すまんな、頼んだぞ。」
上司が部屋を出て、松本くんと二人になる。
その途端、大きなため息をつく。
『あ~~~なによこれ。なんか腹立つなあ~~。』
「まあ、なんとなくそんな感じはしてましたけどね。」
『嫌な予感ってこれだったのかな。』
「的中ってかんじですね。」
『今日の飲み会もめんどくさいなあ。』
「適当に隣座らせとけばいんじゃないっすか?」
『はは、そうだね。私たち途中抜けするもんね。』
その後、松本くんと少しだけ二宮の愚痴大会をした。
学生時代の二宮の話も聞いて、なんだか楽しかった。
嫌なことも忘れそうなくらい。
「で、そん時のニノ、全然走れてなくて笑」
『あ~二宮って運動しなさそうだもんね笑』
「筋力小学生並っすから」
『それはやばいって笑』
「…」
『…?松本くん?』
急に松本くんが真剣な表情になる。
「桜庭さん、俺、桜庭さんの笑顔好きですよ。」
『えっ…急に何よ笑』
「急じゃないっす、ずっと思ってました。」
『松本くん…?』
松本くんのこんな真剣な表情…仕事とは違う。
まっすぐ私を見つめてる。
…なんかこっちが照れるな…。
「俺…」
「ねえ、ここ使うんだけど。」
『あ、二宮。』
ガチャっとドアが開いて、入ってきたのは資料を手に持った二宮だった。
「なにしてんすかこんなとこで。」
『べっつに~。ね、松本くん。』
「…そうっすね、なんもないっすよ。」
「ふ~ん。俺の筋力が小学生っての聞こえてきたんだけど?」
『げ。聞いてたんかい。』
「聞こえたの。ったく、二人して俺の悪口言ってんじゃないよ。」
「…ニノが悪いんだよ。」
「え?」
松本くんが少しむすっとしている。
上司はさっきの話、二宮は知らないって言ってた。
ばれるとまずい。
『あ~~~~ほんと二宮が悪い!ね!二人で盛り上がってたのにさ!ね、松本くん!!』
「…ですね。本当。」
「なんだよそれ…仲間外れかよ~」
『それは、さ、二宮には二宮の仕事があんでしょ?』
「はあ?」
『ほら、手伝うから資料貸して!』
私は二宮の手から資料を取った。
『松本くんも手伝って~』
「はーい。」
「…。」
二宮は何とも言えない表情でこちらを見つめている。
…ばれてなきゃいいけど。
『じゃ、私たち急がしいからさ、会議頑張って。』
「失礼します。」
「…は~い。」
二宮を残して会議室を出る。
松本くんと顔を見合わせる。
『ほら、松本くんもそんな怖い顔しないでよ』
「…はい。」
『よし、じゃあ新プロジェクトの企画考えよう?』
「わかりました。」
ちらっと会議室のほうを見ると、
そこには、もの鬱気な顔をしている二宮。
…そんなに仲間外れにされたのが嫌だったのかな。
しょうがないじゃんね。
あんたが先に、私たちを置いていったんだから。