二宮
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あのプレゼンから数日が経ち、得意先からの返事があった。
…ちなみに、あのことについてはお互いに触れていないまま。
「桜庭さん!…プレゼン成功です!新規契約です!」
このプレゼンの担当だった子が嬉しそうに報告してきた。
『本当!?よかった~~~!』
「これは会社にとっても儲けでしょ。」
『あんたもうちょっと喜び方あるでしょ!』
「あはは、まあまあ。」
『ねえ松本くん!今日は飲みに行こ!』
「あ~待て待て。」
私と松本くんが肩を組んだ途端、二宮がすぐ引き離す。
『なによ。』
「今日は得意先との飲み会。」
『…なにそれ、聞いてないけど?』
「俺が聞いた。」
『…え?今契約決まったの聞いたばっかじゃない。』
「…先に教えてくれたの、加藤さんが。んで、なんなら飲み会もするかって。」
『…へえ。』
もう連絡先の交換とかしてたんだ。
まあ、手が早いこと。
あれからずっとやり取りしてたってわけね。
…別にいいけど。
「来るでしょ?」
『…向こうの社長も来るんでしょ。行かないって訳にはいかないじゃない。』
「まあそうだわな。」
『あんたは別の目的なのかのかもしんないけど。』
「は?それどういう…」
「桜庭さん!今回のプレゼンの事で相談があるって!」
『…は~い、今行く!』
「…なんだよ。」
イラっとしてる二宮の顔。
なんであんたがそんな顔してんだか。
私は松本くんに言われるほうへ向かった。
「桜庭さん。」
『…おわ。』
松本くんを通り過ぎようとしたら、腕を掴まれた。
「…今日、飲み会途中で抜けません?」
『え?なんかあるの?』
「いや…まあ、はい。」
『…?う、うん。いいよ。どうせ私もあんま乗り気になれないし。』
「すいません、ありがとうございます。」
『うん、じゃあそういうことで。』
松本くんはにこっと笑ってデスクへ戻っていった。
…でも、よかった。
なんだか行きたくないなって思ってたから。
抜け出すきっかけができたのはありがたい。
後輩の相談に乗って私も自分のデスクに戻る。
目の前のデスクが二宮。
『さて、と。次のプレゼンでも考えるかな。』
「…あのさ。」
『なに~』
「桜庭って彼氏とか作んないの?」
『なによいきなり。』
「あなたずっと男っ気ないじゃない。」
『本当に失礼ね、私だって…』
「…ないんじゃん笑」
『てか急に何なのよ。』
自分に彼女ができそうだからってバカにしてんの?
だったらムカつくけど。
「いやさ、あなたに彼氏ができたらさ…」
『できたら?』
「…面白いなって。」
『あったまきた、もう黙ってて。』
「ふふっ、嫌だ。」
『うるさいのよ。』
「うるさくないでしょうよ。」
ムカつくのに、口角が緩む。
二宮にはきつく当たれないように作られてんのかな。
…この口喧嘩は別として。
それより、私は気になることがある。
この際聞いちゃお。
『そういう二宮はさ、彼女いないの?』
「え~俺は作ろうと思えばいつでも作れますよ。」
『うっわ、何その自信。』
「俺はいつでもモテ期なんでね。」
『じゃあ彼女作ればいいじゃん。』
「…そ~だなあ~」
二宮は腕を組んで天井を見た。
「俺の好きな人はきっと俺のこと好きじゃないんだよな~」
『…へえ、好きな人はいるんだ。』
「そらいるよ。」
…えー、なんだろうこの感覚。
すっごいやるせないな。
だってきっとそれは…加藤さん、だよね。
私と加藤さんが合わないからなのか、二宮が加藤さんを好きだからか。
きっと答えは…両方なんだろうけど。
私はあえてその気持ちに気づかないふりをした。
『…わかんないじゃん?告白したわけでもないんでしょ?』
「反応みりゃ分かんのよ。」
『エスパーか。』
「プロエスパー。」
プロエスパーなら私自身が隠したこの感情も
気づいてくれればいいのに。
「お前の気持ちもわかるよ。」
『…えっ?』
「好きな奴いんでしょ?」
『な…なんでよ。』
「プロエスパーだからね。」
それは…今の気持ちを察せられたってこと?
え、本当にエスパーかこいつは。
いやいや、そんなわけ…
て、二宮は本当にそれっぽくて尚更怖い。
『ば…っかじゃないの。ほら二宮も仕事あんでしょ。さっさとやんなよ。』
「え~~~」
二宮は何に気づいたの?
私に好きな人がいること?
それ自身に私が気づきたくないことは?
私が、二宮に惹かれてることは、わかってる?
…ちなみに、あのことについてはお互いに触れていないまま。
「桜庭さん!…プレゼン成功です!新規契約です!」
このプレゼンの担当だった子が嬉しそうに報告してきた。
『本当!?よかった~~~!』
「これは会社にとっても儲けでしょ。」
『あんたもうちょっと喜び方あるでしょ!』
「あはは、まあまあ。」
『ねえ松本くん!今日は飲みに行こ!』
「あ~待て待て。」
私と松本くんが肩を組んだ途端、二宮がすぐ引き離す。
『なによ。』
「今日は得意先との飲み会。」
『…なにそれ、聞いてないけど?』
「俺が聞いた。」
『…え?今契約決まったの聞いたばっかじゃない。』
「…先に教えてくれたの、加藤さんが。んで、なんなら飲み会もするかって。」
『…へえ。』
もう連絡先の交換とかしてたんだ。
まあ、手が早いこと。
あれからずっとやり取りしてたってわけね。
…別にいいけど。
「来るでしょ?」
『…向こうの社長も来るんでしょ。行かないって訳にはいかないじゃない。』
「まあそうだわな。」
『あんたは別の目的なのかのかもしんないけど。』
「は?それどういう…」
「桜庭さん!今回のプレゼンの事で相談があるって!」
『…は~い、今行く!』
「…なんだよ。」
イラっとしてる二宮の顔。
なんであんたがそんな顔してんだか。
私は松本くんに言われるほうへ向かった。
「桜庭さん。」
『…おわ。』
松本くんを通り過ぎようとしたら、腕を掴まれた。
「…今日、飲み会途中で抜けません?」
『え?なんかあるの?』
「いや…まあ、はい。」
『…?う、うん。いいよ。どうせ私もあんま乗り気になれないし。』
「すいません、ありがとうございます。」
『うん、じゃあそういうことで。』
松本くんはにこっと笑ってデスクへ戻っていった。
…でも、よかった。
なんだか行きたくないなって思ってたから。
抜け出すきっかけができたのはありがたい。
後輩の相談に乗って私も自分のデスクに戻る。
目の前のデスクが二宮。
『さて、と。次のプレゼンでも考えるかな。』
「…あのさ。」
『なに~』
「桜庭って彼氏とか作んないの?」
『なによいきなり。』
「あなたずっと男っ気ないじゃない。」
『本当に失礼ね、私だって…』
「…ないんじゃん笑」
『てか急に何なのよ。』
自分に彼女ができそうだからってバカにしてんの?
だったらムカつくけど。
「いやさ、あなたに彼氏ができたらさ…」
『できたら?』
「…面白いなって。」
『あったまきた、もう黙ってて。』
「ふふっ、嫌だ。」
『うるさいのよ。』
「うるさくないでしょうよ。」
ムカつくのに、口角が緩む。
二宮にはきつく当たれないように作られてんのかな。
…この口喧嘩は別として。
それより、私は気になることがある。
この際聞いちゃお。
『そういう二宮はさ、彼女いないの?』
「え~俺は作ろうと思えばいつでも作れますよ。」
『うっわ、何その自信。』
「俺はいつでもモテ期なんでね。」
『じゃあ彼女作ればいいじゃん。』
「…そ~だなあ~」
二宮は腕を組んで天井を見た。
「俺の好きな人はきっと俺のこと好きじゃないんだよな~」
『…へえ、好きな人はいるんだ。』
「そらいるよ。」
…えー、なんだろうこの感覚。
すっごいやるせないな。
だってきっとそれは…加藤さん、だよね。
私と加藤さんが合わないからなのか、二宮が加藤さんを好きだからか。
きっと答えは…両方なんだろうけど。
私はあえてその気持ちに気づかないふりをした。
『…わかんないじゃん?告白したわけでもないんでしょ?』
「反応みりゃ分かんのよ。」
『エスパーか。』
「プロエスパー。」
プロエスパーなら私自身が隠したこの感情も
気づいてくれればいいのに。
「お前の気持ちもわかるよ。」
『…えっ?』
「好きな奴いんでしょ?」
『な…なんでよ。』
「プロエスパーだからね。」
それは…今の気持ちを察せられたってこと?
え、本当にエスパーかこいつは。
いやいや、そんなわけ…
て、二宮は本当にそれっぽくて尚更怖い。
『ば…っかじゃないの。ほら二宮も仕事あんでしょ。さっさとやんなよ。』
「え~~~」
二宮は何に気づいたの?
私に好きな人がいること?
それ自身に私が気づきたくないことは?
私が、二宮に惹かれてることは、わかってる?