二宮
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翌日、資料を作成した後輩と二宮と松本くんの4人で、車で得意先へ向かった。
「お前資料確認した?」
「あ、はい。朝確認しました。…桜庭さんすみません、不備がいっぱいあったみたいで…。」
『いいのいいの、私も内容確認できたしむしろよかったよ。』
「あなた本当に甘いわ。」
『あんたがシビアすぎんのよ。自分のことは適当なくせに。』
「はは、確かに笑」
「潤くんに言われるとキツイわ…」
『ほれみなさい。』
ほのぼのとした空間。
これから大事なプレゼンだっていうのに…
でも、この空気感が好き。
仕事上の関係以上にみんなで笑って過ごせるのが。
この空間が、
好きだった。
「つきましたよ~」
『松本くん運転ありがとう。』
「いえいえ。」
「んじゃあ行きますか~。」
『二宮、ネクタイ曲がってるけど。』
「ああ、直して~。」
『あんたねえ…。』
こういうところが、きっと母性本能をくすぐるんだろうな。
…私はくすぐられる気はしないけど。多分。
「ふふ、あざっす。」
『…行くよ。』
忘れかけてたあの事を、また思い出す。
気にしちゃってるじゃない私。
…だめだめ。少なくとも今はだめ。
『失礼いたします。』
「どうぞ~。」
『本日はよろしくお願い致します。』
「ご側路いただきありがとうございます。加藤と申します。よろしくお願い致します。」
「よろしくお願い致します。」
加藤さん、きれいな人…。
私たちより少し年上…かな。
けど、端正な顔立ちの中にも可愛らしい雰囲気。
私とは、正反対な気がする。
そのまま私たちはお得意先の加藤さんたちにプレゼンをする。
『…ですので、こちらを利用されればこのような効果があり…』
「あの、これってどういう…」
「ああ、これはこっちのページにですね…」
視界に、加藤さんが二宮にくっつくように資料を見ている光景が入る。
…なんか、いい気がしないなあ。
こっちは必死にプレゼンしてるってのに、そっちは合コンでもやってんのかって。
『これらの効果は経済効果もありますので、ご利用にはかなりのメリットがあると思います。』
「なるほど…すごいですね二宮さん!」
「ありがとうございます。」
『…。』
なんで二宮にだけ言ってんのよ。
それに二宮もニヤニヤしちゃって。
なんだか…イライラする。
「…桜庭さん、顔。」
『え…ああ、ごめんごめん。』
「締めましょう。」
『うん、ありがとう松本くん。…っと、ではこれでプレゼンを終了いたします。本日はありがとうございました。』
私たちは相手の社長に挨拶をし、得意先の会社を出た。
『…はあ、なんか疲れたわ。』
「すごかったですもんね、加藤さん。」
『松本くんも気づいた?』
「もちろん。あからさまでしたもん。」
『よね。二宮もまんざらでもない顔しちゃってね。』
やっぱり、私が単にきれいな人を妬んでただけじゃなかった。
よかった。
『…で、その二宮はどこ言ってんの?』
「なんか、先に帰っててくれって言ってましたよ。」
『ふうん…怪しすぎでしょ。』
「あいつもこのプレゼンの担当なんでもうちょっと打ち合わせするって言ってました。」
『…そう。じゃあ二人でご飯でも行っちゃう?』
「まじすか?行きましょ。」
『おっけーい、おごったげる。』
私は松本くんとお昼を食べに行くことになった。
車に乗り込むとき、二宮が見えた。
…加藤さんと一緒に。
「…見ました?」
『見えちゃったね~。』
「なんか、嫌な予感するんすよね。」
『…やめてよ、松本くんの勘よく当たるんだから。』
「へへっ、ま、上手い飯でも食いましょ。」
『私のおごりだけどね。』
…嫌な予感、か。
正直私もそんな予感がしていた。
なんだろう、この胸騒ぎ。
「…桜庭さん?」
『んえ?なんか言った?』
「いや、全然食ってないから。」
松本くんと入ったご飯屋さんでも、なぜか気になって仕方なかった。
きっと、ぼーっとしていたんだろう。
『ごめんごめん、考え事してた。おいしいねこれ。何使ってんだろ。』
「…桜庭さんって、ニノんこと好きなんですか?」
『え?いやいや…って、ニノって呼んでるの?』
「ああ、仕事の時はさすがに二宮さんですけど、普段はニノですね。幼馴染みたいなもんなんで。」
『へえ、初耳だなあ。』
「…で、好きなんですか?」
『…急にどうしたのよ、別に好きでも嫌いでもないけど?』
「…そうっすか。」
そう、好きでも嫌いでもない。
あいつはただの同僚。
「お前資料確認した?」
「あ、はい。朝確認しました。…桜庭さんすみません、不備がいっぱいあったみたいで…。」
『いいのいいの、私も内容確認できたしむしろよかったよ。』
「あなた本当に甘いわ。」
『あんたがシビアすぎんのよ。自分のことは適当なくせに。』
「はは、確かに笑」
「潤くんに言われるとキツイわ…」
『ほれみなさい。』
ほのぼのとした空間。
これから大事なプレゼンだっていうのに…
でも、この空気感が好き。
仕事上の関係以上にみんなで笑って過ごせるのが。
この空間が、
好きだった。
「つきましたよ~」
『松本くん運転ありがとう。』
「いえいえ。」
「んじゃあ行きますか~。」
『二宮、ネクタイ曲がってるけど。』
「ああ、直して~。」
『あんたねえ…。』
こういうところが、きっと母性本能をくすぐるんだろうな。
…私はくすぐられる気はしないけど。多分。
「ふふ、あざっす。」
『…行くよ。』
忘れかけてたあの事を、また思い出す。
気にしちゃってるじゃない私。
…だめだめ。少なくとも今はだめ。
『失礼いたします。』
「どうぞ~。」
『本日はよろしくお願い致します。』
「ご側路いただきありがとうございます。加藤と申します。よろしくお願い致します。」
「よろしくお願い致します。」
加藤さん、きれいな人…。
私たちより少し年上…かな。
けど、端正な顔立ちの中にも可愛らしい雰囲気。
私とは、正反対な気がする。
そのまま私たちはお得意先の加藤さんたちにプレゼンをする。
『…ですので、こちらを利用されればこのような効果があり…』
「あの、これってどういう…」
「ああ、これはこっちのページにですね…」
視界に、加藤さんが二宮にくっつくように資料を見ている光景が入る。
…なんか、いい気がしないなあ。
こっちは必死にプレゼンしてるってのに、そっちは合コンでもやってんのかって。
『これらの効果は経済効果もありますので、ご利用にはかなりのメリットがあると思います。』
「なるほど…すごいですね二宮さん!」
「ありがとうございます。」
『…。』
なんで二宮にだけ言ってんのよ。
それに二宮もニヤニヤしちゃって。
なんだか…イライラする。
「…桜庭さん、顔。」
『え…ああ、ごめんごめん。』
「締めましょう。」
『うん、ありがとう松本くん。…っと、ではこれでプレゼンを終了いたします。本日はありがとうございました。』
私たちは相手の社長に挨拶をし、得意先の会社を出た。
『…はあ、なんか疲れたわ。』
「すごかったですもんね、加藤さん。」
『松本くんも気づいた?』
「もちろん。あからさまでしたもん。」
『よね。二宮もまんざらでもない顔しちゃってね。』
やっぱり、私が単にきれいな人を妬んでただけじゃなかった。
よかった。
『…で、その二宮はどこ言ってんの?』
「なんか、先に帰っててくれって言ってましたよ。」
『ふうん…怪しすぎでしょ。』
「あいつもこのプレゼンの担当なんでもうちょっと打ち合わせするって言ってました。」
『…そう。じゃあ二人でご飯でも行っちゃう?』
「まじすか?行きましょ。」
『おっけーい、おごったげる。』
私は松本くんとお昼を食べに行くことになった。
車に乗り込むとき、二宮が見えた。
…加藤さんと一緒に。
「…見ました?」
『見えちゃったね~。』
「なんか、嫌な予感するんすよね。」
『…やめてよ、松本くんの勘よく当たるんだから。』
「へへっ、ま、上手い飯でも食いましょ。」
『私のおごりだけどね。』
…嫌な予感、か。
正直私もそんな予感がしていた。
なんだろう、この胸騒ぎ。
「…桜庭さん?」
『んえ?なんか言った?』
「いや、全然食ってないから。」
松本くんと入ったご飯屋さんでも、なぜか気になって仕方なかった。
きっと、ぼーっとしていたんだろう。
『ごめんごめん、考え事してた。おいしいねこれ。何使ってんだろ。』
「…桜庭さんって、ニノんこと好きなんですか?」
『え?いやいや…って、ニノって呼んでるの?』
「ああ、仕事の時はさすがに二宮さんですけど、普段はニノですね。幼馴染みたいなもんなんで。」
『へえ、初耳だなあ。』
「…で、好きなんですか?」
『…急にどうしたのよ、別に好きでも嫌いでもないけど?』
「…そうっすか。」
そう、好きでも嫌いでもない。
あいつはただの同僚。