櫻井さん
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『私は…』
2人の視線の外に、もう一つの視線。
鴨川さん…。
彼女は何も悪いことをしていないのに、こんな状況になっている。
私が同じ立場なら、今にも逃げ出したくなっていると思う。
お見合い相手の元へきて、相手の魅力に気づいて、家族に挨拶しようと思ったら好きな人がいますって女の人連れてこられて…
私はきっと、耐えられない。
それでも鴨川さんはずっと私たちを見守っている。
『…櫻井さんにはきっと、鴨川さんのような方がいいと思います。
私は櫻井さんの言うような女性ではないですし…
この場で鴨川さんに失礼なことをしてしまっている中で、私の気持ちなんて…』
「桜庭さん?」
『…はい…』
「ご自身のお気持ちを大事にされてください。
私も、短い期間ですが桜庭さんをお近くで見ていたひとりです。
あなたは、櫻井さんのおっしゃる通りの方ですよ。」
『鴨川さん…』
どこまでもできた人だなあ…。
それに比べて…
「そうね、鴨川さんのほうが自信もあるし、翔には鴨川さんのような子がいいのかもね。」
『…はい。』
「おふくろ!」
「でも、この状況を察して一番に鴨川さんの立場を考えられるのは並大抵のことではないわよね…。翔の言う通り、あなたは素晴らしい人よ。」
『……』
「それで?私はあなたの気持ちを聞いたのよ?」
もう、素直になってもいいのかな。
『…私も…櫻井さんのことが…好きです…。』
「…
桜庭…」
『ずっと、憧れでした。けど、近い存在になるにつれて、櫻井さんのすべてが好きになって…』
「俺なんて…桜庭がうちの部署に来てからずっと好きだよ?」
『え…』
「当時は一番後輩なのに、同期や先輩の仕事まで手伝って、今ではみんなに頼りにされて…だけど、話してみると優しくてかわいくて…」
『あの…もう、大丈夫です…』
今までそんな言われたことなかったのに、急に好きな人からべた褒めされても…供給が多すぎる…
「そんなとこも好き。」
『…もう、わかりました…。』
「だからさ、おふくろ…俺、彼女ができました。」
「ふふ、はいはい。立派な紹介でした。」
櫻井さんが私を見つめる。
私は照れ臭いのと嬉しい感情が重なり、微笑んだ。
「ランカ~~~~!!」
『…うあっサクラ…そうだいたの忘れてた…』
「え、ひどい。」
「翔ちゃ~ん!やっと言えたね!」
「うっせ!…でもありがとな。桜庭連れてきてくれて。」
『…え?どういうこと?』
私以外のみんなが顔を見合わせて、楽しそうに笑う。
…鴨川さんも笑って…る…?
「俺、翔ちゃんに結構前から聞いてたんだよね、ランカちゃんが好きだーって。」
「で、雅紀からその話聞いて、私もランカ
が櫻井さんの事好きなのうすうす勘づいてたからさ!なんかできないかなって!」
「…相葉くんに話すとすぐ広がるんだよな~マジ失敗笑」
そう話すみんなに、櫻井さんの妹さんも入ってくる。
「そんな時にお兄ちゃんにお見合いしろ~ってお母さんが言うから、私がお母さんにばれないように電話代わって”どうにか好きな人を早く彼女にしろ~!”って言ったの。」
「…あの時、電話してるの聞いてたでしょ?そん時にね。」
『そんなことがあったなんて…』
「でもまさか翔ちゃんが”彼女(仮)”になってください!だなんてね~なかなか大胆だよね笑」
「俺にはそれしか思いつかなかったんだよ…」
み~んな知ってたんだ…なんか私だけ恥ずかしい…。
1人で馬鹿みたいに悩んで泣いて。…はは。
「…鴨川さんも、わかってくれたんだ。」
「ふふ…聞かされたのは今日ですけどね。」
『鴨川さん…ご迷惑をおかけして…』
「迷惑だなんてとんでもないです。櫻井さんの魅力はだれが見てもわかりますから…桜庭さんと居る時の櫻井さんは特に。」
『鴨川さん…』
「父に私と行動を共にするように言われていたせいで、お二人の貴重な時間をお邪魔してしまって、私のほうが謝らなくちゃ。」
『そんな…やめてください…』
周りを見渡して、いろんな人に手を差し伸べられてたんだって気づく。
1人で抱え込んでも仕方がないんだ。
櫻井さんといると、本当にそう思える。
「…あのさ?」
『はい?』
「本当に、その、カップルになったんだよな?」
『そう…ですね…』
「じゃあ、ランカって呼んでもいいの?」
『う~ん…翔が呼びたいように呼んでくれれば。』
「っ…不意打ちじゃんかよ…そんなん…」
これからは、この悔しそうに照れるこの顔は
私が大切にしていく人。
「…ランカ。」
『ふふ、なんですか?』
「あ~~~…幸せ。」
これはもう、勘違いなんかじゃない。
ごっこでもない。
私も。
『私も、幸せです。』
END.
2人の視線の外に、もう一つの視線。
鴨川さん…。
彼女は何も悪いことをしていないのに、こんな状況になっている。
私が同じ立場なら、今にも逃げ出したくなっていると思う。
お見合い相手の元へきて、相手の魅力に気づいて、家族に挨拶しようと思ったら好きな人がいますって女の人連れてこられて…
私はきっと、耐えられない。
それでも鴨川さんはずっと私たちを見守っている。
『…櫻井さんにはきっと、鴨川さんのような方がいいと思います。
私は櫻井さんの言うような女性ではないですし…
この場で鴨川さんに失礼なことをしてしまっている中で、私の気持ちなんて…』
「桜庭さん?」
『…はい…』
「ご自身のお気持ちを大事にされてください。
私も、短い期間ですが桜庭さんをお近くで見ていたひとりです。
あなたは、櫻井さんのおっしゃる通りの方ですよ。」
『鴨川さん…』
どこまでもできた人だなあ…。
それに比べて…
「そうね、鴨川さんのほうが自信もあるし、翔には鴨川さんのような子がいいのかもね。」
『…はい。』
「おふくろ!」
「でも、この状況を察して一番に鴨川さんの立場を考えられるのは並大抵のことではないわよね…。翔の言う通り、あなたは素晴らしい人よ。」
『……』
「それで?私はあなたの気持ちを聞いたのよ?」
もう、素直になってもいいのかな。
『…私も…櫻井さんのことが…好きです…。』
「…
桜庭…」
『ずっと、憧れでした。けど、近い存在になるにつれて、櫻井さんのすべてが好きになって…』
「俺なんて…桜庭がうちの部署に来てからずっと好きだよ?」
『え…』
「当時は一番後輩なのに、同期や先輩の仕事まで手伝って、今ではみんなに頼りにされて…だけど、話してみると優しくてかわいくて…」
『あの…もう、大丈夫です…』
今までそんな言われたことなかったのに、急に好きな人からべた褒めされても…供給が多すぎる…
「そんなとこも好き。」
『…もう、わかりました…。』
「だからさ、おふくろ…俺、彼女ができました。」
「ふふ、はいはい。立派な紹介でした。」
櫻井さんが私を見つめる。
私は照れ臭いのと嬉しい感情が重なり、微笑んだ。
「ランカ~~~~!!」
『…うあっサクラ…そうだいたの忘れてた…』
「え、ひどい。」
「翔ちゃ~ん!やっと言えたね!」
「うっせ!…でもありがとな。桜庭連れてきてくれて。」
『…え?どういうこと?』
私以外のみんなが顔を見合わせて、楽しそうに笑う。
…鴨川さんも笑って…る…?
「俺、翔ちゃんに結構前から聞いてたんだよね、ランカちゃんが好きだーって。」
「で、雅紀からその話聞いて、私もランカ
が櫻井さんの事好きなのうすうす勘づいてたからさ!なんかできないかなって!」
「…相葉くんに話すとすぐ広がるんだよな~マジ失敗笑」
そう話すみんなに、櫻井さんの妹さんも入ってくる。
「そんな時にお兄ちゃんにお見合いしろ~ってお母さんが言うから、私がお母さんにばれないように電話代わって”どうにか好きな人を早く彼女にしろ~!”って言ったの。」
「…あの時、電話してるの聞いてたでしょ?そん時にね。」
『そんなことがあったなんて…』
「でもまさか翔ちゃんが”彼女(仮)”になってください!だなんてね~なかなか大胆だよね笑」
「俺にはそれしか思いつかなかったんだよ…」
み~んな知ってたんだ…なんか私だけ恥ずかしい…。
1人で馬鹿みたいに悩んで泣いて。…はは。
「…鴨川さんも、わかってくれたんだ。」
「ふふ…聞かされたのは今日ですけどね。」
『鴨川さん…ご迷惑をおかけして…』
「迷惑だなんてとんでもないです。櫻井さんの魅力はだれが見てもわかりますから…桜庭さんと居る時の櫻井さんは特に。」
『鴨川さん…』
「父に私と行動を共にするように言われていたせいで、お二人の貴重な時間をお邪魔してしまって、私のほうが謝らなくちゃ。」
『そんな…やめてください…』
周りを見渡して、いろんな人に手を差し伸べられてたんだって気づく。
1人で抱え込んでも仕方がないんだ。
櫻井さんといると、本当にそう思える。
「…あのさ?」
『はい?』
「本当に、その、カップルになったんだよな?」
『そう…ですね…』
「じゃあ、ランカって呼んでもいいの?」
『う~ん…翔が呼びたいように呼んでくれれば。』
「っ…不意打ちじゃんかよ…そんなん…」
これからは、この悔しそうに照れるこの顔は
私が大切にしていく人。
「…ランカ。」
『ふふ、なんですか?』
「あ~~~…幸せ。」
これはもう、勘違いなんかじゃない。
ごっこでもない。
私も。
『私も、幸せです。』
END.