櫻井さん
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…眠れなかった…。
目はずっと閉じてたけど、浮かぶのはイタリアンばかり…。
お腹は空くし、何より考えすぎでしょ、イタリアン…。
あ、いや櫻井さんたちの事。
必死に化粧でクマを隠す。
こういうとき、もっとちゃんと化粧の練習しておけばよかったと思う。
職場に向かう途中、また櫻井さんの車で鴨川さんと出勤している光景を見る。
なんだかな、もう慣れてしまいそうな自分がいる。
慣れないなんて、おこがましいんだけどね。
けど、心のどこかが悲鳴をあげてしまっている。
職場について仕事を始める。
チラチラと櫻井さんと鴨川さんのツーショットがいちいち目に入る。
そういうデスクの配置にないっているから仕方ないのはわかるんだけど…
席替えしたいなぁ…。
「おやおや、また櫻井さんを眺めてるの?笑」
『…見てません~。この位置だとサクラも目に入るでしょ。』
「え~私は鴨川さんと並ぶ櫻井さんはまぶしすぎて見れない~」
『まぶしすぎて…ねえ…』
たしかに、どこの美男美女カップルだって感じだなあ。
『は~あ、ちょっと眠気覚ましにコーヒー買ってくる』
「今日なんか死にかけだもんね笑」
『うっさい』
財布をもって休憩所の自販機へ向かう。
150円入れて、少し大きめのコーヒーを買った。
『…高すぎでしょ。150円はさ。』
1人でつぶやいてしょぼしょぼする目をこすりながらコーヒーを飲む。
ちらっと休憩所から見える廊下に目をやると、櫻井さんと鴨川さんが歩いていた。
…ことごとく私の目に入ってくるのね。
「櫻井さんってちょっと可愛らしい面もあるんですね笑」
「え?ないない、ないですよ笑」
…ま~結構打ち解けたんですね。
ここんとこ一緒に通勤してますもんね、当たり前か。
「そんなこといって、甘いものとかも好きですよね?はい、これおやつにでも食べて下さい!」
「え…いいんですか?」
「朝早く起きて作ってみました!…お口に合えばいいですけど…」
「ありがとう!いただきます。…んま!めっちゃうまい!」
「ふふ…ほら、可愛い笑」
「だから、可愛くねえって笑」
…そんな少年っぽい櫻井さん、もう見せちゃうんだ。
その櫻井さんは、私だけが見ていたかったのに。
きっともう、鴨川さんに見せる櫻井さんになってしまったんだ。
昨日の事も重なって、私はもう暗い感情に押しつぶされていた。
休憩所を出て二人に顔を合わせる。
『廊下ってイチャイチャスペースじゃないですよ~。』
「あ、桜庭さん、お疲れ様です!」
「桜庭…別にイチャイチャなんてしてねえよ。」
『へえ、口にクッキー付けてにやけ顔で言われてもって感じですけど』
「…見てたのかよ。」
『公の場で見せびらかしてたのはそっちですよ。』
「…桜庭さん?なんか…怒ってますか…?」
櫻井さんにこんな態度をとってしまっている隣で、鴨川さんが心配そうにこちらを見る。
『あ…いや別に…』
「なあ桜庭、あとで…」
『すいませんでした。』
「おいって…」
口についたクッキーをさっと払って私を止めようとする櫻井さん。
…
『そんな顔、私にだけしか見せないでくださいよ…!』
「…え…っと…」
『代役でも…感情はありますから…』
「…桜庭…?」
おっと…
何を言ってるの私は。勘違いにもほどがある。
『…って、演技を…ドラマでしていたのでマネしたくなりまして』
「ドラ、マ?」
『知りませんか?今やってる…』
「月9ですか!?私も見てます!」
『あ~っと…そうですそうです。』
「わ~、上手いですね!」
…なんとか、逃れたかな…?
まさかそんなドラマがあったなんて、助かった…。
『あ、じゃあ、お邪魔してすみません。』
「桜庭、話が…」
『では、失礼いたします。』
櫻井さんに何か言われかけたけど、聞こえないふりをした。
なんだかな、最近櫻井さんと話しずらい。
あんなに気兼ねなく話せるようになったのもたった数日。
前のように戻ってしまった。
…
いいじゃない。前のように戻れるなら。
今はもう、それすらできない私になってしまった。
こんなことなら、あんなこと引き受けなければよかった。
目はずっと閉じてたけど、浮かぶのはイタリアンばかり…。
お腹は空くし、何より考えすぎでしょ、イタリアン…。
あ、いや櫻井さんたちの事。
必死に化粧でクマを隠す。
こういうとき、もっとちゃんと化粧の練習しておけばよかったと思う。
職場に向かう途中、また櫻井さんの車で鴨川さんと出勤している光景を見る。
なんだかな、もう慣れてしまいそうな自分がいる。
慣れないなんて、おこがましいんだけどね。
けど、心のどこかが悲鳴をあげてしまっている。
職場について仕事を始める。
チラチラと櫻井さんと鴨川さんのツーショットがいちいち目に入る。
そういうデスクの配置にないっているから仕方ないのはわかるんだけど…
席替えしたいなぁ…。
「おやおや、また櫻井さんを眺めてるの?笑」
『…見てません~。この位置だとサクラも目に入るでしょ。』
「え~私は鴨川さんと並ぶ櫻井さんはまぶしすぎて見れない~」
『まぶしすぎて…ねえ…』
たしかに、どこの美男美女カップルだって感じだなあ。
『は~あ、ちょっと眠気覚ましにコーヒー買ってくる』
「今日なんか死にかけだもんね笑」
『うっさい』
財布をもって休憩所の自販機へ向かう。
150円入れて、少し大きめのコーヒーを買った。
『…高すぎでしょ。150円はさ。』
1人でつぶやいてしょぼしょぼする目をこすりながらコーヒーを飲む。
ちらっと休憩所から見える廊下に目をやると、櫻井さんと鴨川さんが歩いていた。
…ことごとく私の目に入ってくるのね。
「櫻井さんってちょっと可愛らしい面もあるんですね笑」
「え?ないない、ないですよ笑」
…ま~結構打ち解けたんですね。
ここんとこ一緒に通勤してますもんね、当たり前か。
「そんなこといって、甘いものとかも好きですよね?はい、これおやつにでも食べて下さい!」
「え…いいんですか?」
「朝早く起きて作ってみました!…お口に合えばいいですけど…」
「ありがとう!いただきます。…んま!めっちゃうまい!」
「ふふ…ほら、可愛い笑」
「だから、可愛くねえって笑」
…そんな少年っぽい櫻井さん、もう見せちゃうんだ。
その櫻井さんは、私だけが見ていたかったのに。
きっともう、鴨川さんに見せる櫻井さんになってしまったんだ。
昨日の事も重なって、私はもう暗い感情に押しつぶされていた。
休憩所を出て二人に顔を合わせる。
『廊下ってイチャイチャスペースじゃないですよ~。』
「あ、桜庭さん、お疲れ様です!」
「桜庭…別にイチャイチャなんてしてねえよ。」
『へえ、口にクッキー付けてにやけ顔で言われてもって感じですけど』
「…見てたのかよ。」
『公の場で見せびらかしてたのはそっちですよ。』
「…桜庭さん?なんか…怒ってますか…?」
櫻井さんにこんな態度をとってしまっている隣で、鴨川さんが心配そうにこちらを見る。
『あ…いや別に…』
「なあ桜庭、あとで…」
『すいませんでした。』
「おいって…」
口についたクッキーをさっと払って私を止めようとする櫻井さん。
…
『そんな顔、私にだけしか見せないでくださいよ…!』
「…え…っと…」
『代役でも…感情はありますから…』
「…桜庭…?」
おっと…
何を言ってるの私は。勘違いにもほどがある。
『…って、演技を…ドラマでしていたのでマネしたくなりまして』
「ドラ、マ?」
『知りませんか?今やってる…』
「月9ですか!?私も見てます!」
『あ~っと…そうですそうです。』
「わ~、上手いですね!」
…なんとか、逃れたかな…?
まさかそんなドラマがあったなんて、助かった…。
『あ、じゃあ、お邪魔してすみません。』
「桜庭、話が…」
『では、失礼いたします。』
櫻井さんに何か言われかけたけど、聞こえないふりをした。
なんだかな、最近櫻井さんと話しずらい。
あんなに気兼ねなく話せるようになったのもたった数日。
前のように戻ってしまった。
…
いいじゃない。前のように戻れるなら。
今はもう、それすらできない私になってしまった。
こんなことなら、あんなこと引き受けなければよかった。