櫻井さん
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自分の仕事と櫻井さんの仕事を終え、またあの寂しい帰り道を歩く。
『はあ~~~…』
「ランカちゃん!おっきいため息は幸せ逃げちゃうよ!」
横切った車から聞き覚えのある声がした。
『…相葉くん!?サクラも!!』
「ランカ~~!また残業したんでしょ!本当にあんたは!」
少し先で駐車して二人が降りてくる。
『ちょっ…どうしたの二人して』
「どうしたのじゃないよ~!今日櫻井さんのお母さんに彼女役しに行くんでしょ!?なんで残業なんてしてんのよ!」
『あれは…もういいの、櫻井さんお見合いすることになったから。』
「え~!?翔ちゃんそんなこと言ってなかったけどな~」
相葉くんは櫻井さんと同期で仲がいいらしいけど、相葉くんにまでこのこと話してたんだ…。
『とにかく、私にはもう関係な…』
「とにかく乗って!今なら間に合う~!」
『え、ちょっ』
「あひゃひゃ!翔ちゃんちまでレッツゴー!」
私はこのハイテンションカップルに強引に車に乗せられ、なぜか櫻井さんの実家に連行された。
『うわ…でっか…』
「そりゃそうだよ~翔ちゃんち家族みんなエリートだもん!」
「なんで雅紀が得意げなのよ…」
櫻井さん、秀才感と他に何かあるなとは思ってたけど、まさか櫻井さんもおぼっちゃんだったとはね…
尚更、自分には似合わない人だと思い知る。
『やっぱり帰ろうよ…てか私がいる意味がないんだけど…』
「まあまあ、翔ちゃんには好きな時に上がっていいって言われてるからさ!」
『それきっと今じゃないよ…』
「まあまあまあ、雅紀もこう言ってるし!ね!」
そう促され、櫻井さんの実家の扉を開ける。
迎え入れてくれたのは櫻井さんの妹さんだった。
「どうも、初めまして!妹です!」
『ど、どうも…』
「早く!こっちですよ!」
『ええ…』
ことごとく自分の気持ちとは裏腹に、みんなに櫻井さんへの道を開かれる。
なんだろ…身分を思い知れって言われてるの?ひどくない?
案内されたのは広い応接間のような部屋だった。
お客様用…かな?
そんなお部屋まであるなんて。
妹さんがこっそり扉を小さく開ける。
ちょいちょい、とこまねきをされるがまま、私は隙間から仲を覗いた。
…中には、櫻井さんのお母様らしき人と、鴨川さんと、櫻井さん。
鴨川さんが、自己紹介をしている。
『あの…改めて聞くけど、私はなぜこうしてなきゃいけないんでしょう…』
「いいから黙って聞いてなって!あ、ほら、櫻井さん!」
サクラにそう言われ顔をもう一度部屋のほうへ向ける。
櫻井さんが、口を開いた。
「おふくろ、俺、好きな人がいるって言ったでしょ。
彼女は頑張り屋で、気遣いもできて、みんなに好かれてるような子で…
そんな彼女を見て、俺は好きになったんだ。」
確かに…普通なら女に嫌われるタイプっぽいけど、鴨川さんはだれにでも優しくて礼儀正しい人。
好きになったんだ…かあ。
直接聞くとかなりキツイな。
「でもなかなか告白とかできなくって…ほら、俺度胸ないからさ。
けど、勇気出してちょっと長く話してみたら、それまでは短い会話だけでも惹かれてたのに、もっと彼女のことが好きになって…」
あ、だめかも。なんの拷問だろう。
枯れ果てたと思っていた涙がまたあふれ出す。
『ちょっ…ごめん、なんか目に入った…外で待ってるわ…』
「え、待ってランカ!」
サクラが大きな声で私を呼ぶ。
…と、同時に櫻井さんと目が合う。
「…
桜庭?」
『あ…見つかっちゃった…。』
櫻井さんがこちらに向かってくる。
『あ、えっと、すいません勝手に来ちゃって…せっかく鴨川さんを紹介してるのに…』
「…来て。」
『えっ』
櫻井さんは半泣きの私の腕を優しくつかんで、部屋の中へ連れてきた。
お母様は目を真ん丸にしてる。
「翔…?この方は?」
『あ、あの私は、櫻井さんの部下…』
「俺の、好きな子。…この子。」
『………ん?』
え?何?なんの演技?
私はどうすればいいの?
『いやいや、それはもう必要ないですよ…彼女役はもう…』
「彼女役じゃない。正式に俺の彼女になってほしいの。」
『はっ?!』
櫻井さんは私の手を握りなおして、お母様のほうを向く。
「おふくろ、ごめん。鴨川さんと見合いはできない。
彼女がいるっていうのは…嘘なんだけど…俺には好きな人がいるんだ。
…彼女がその人。」
『櫻井さ…』
「俺、本気で彼女が好きなの。振られるかもしれない。けど、それでも俺の気持ちは変わらないから。」
驚きを隠せず茫然と立つ私に、お母様が言う。
「…翔が熱く語ってたのはあなたのことだったのね。」
『あ、えっと…すみません…』
「あなたの気持ちが聞きたいわ。」
櫻井さんとお母様に見つめられる。
なんて答えるのが正解なの…?
『はあ~~~…』
「ランカちゃん!おっきいため息は幸せ逃げちゃうよ!」
横切った車から聞き覚えのある声がした。
『…相葉くん!?サクラも!!』
「ランカ~~!また残業したんでしょ!本当にあんたは!」
少し先で駐車して二人が降りてくる。
『ちょっ…どうしたの二人して』
「どうしたのじゃないよ~!今日櫻井さんのお母さんに彼女役しに行くんでしょ!?なんで残業なんてしてんのよ!」
『あれは…もういいの、櫻井さんお見合いすることになったから。』
「え~!?翔ちゃんそんなこと言ってなかったけどな~」
相葉くんは櫻井さんと同期で仲がいいらしいけど、相葉くんにまでこのこと話してたんだ…。
『とにかく、私にはもう関係な…』
「とにかく乗って!今なら間に合う~!」
『え、ちょっ』
「あひゃひゃ!翔ちゃんちまでレッツゴー!」
私はこのハイテンションカップルに強引に車に乗せられ、なぜか櫻井さんの実家に連行された。
『うわ…でっか…』
「そりゃそうだよ~翔ちゃんち家族みんなエリートだもん!」
「なんで雅紀が得意げなのよ…」
櫻井さん、秀才感と他に何かあるなとは思ってたけど、まさか櫻井さんもおぼっちゃんだったとはね…
尚更、自分には似合わない人だと思い知る。
『やっぱり帰ろうよ…てか私がいる意味がないんだけど…』
「まあまあ、翔ちゃんには好きな時に上がっていいって言われてるからさ!」
『それきっと今じゃないよ…』
「まあまあまあ、雅紀もこう言ってるし!ね!」
そう促され、櫻井さんの実家の扉を開ける。
迎え入れてくれたのは櫻井さんの妹さんだった。
「どうも、初めまして!妹です!」
『ど、どうも…』
「早く!こっちですよ!」
『ええ…』
ことごとく自分の気持ちとは裏腹に、みんなに櫻井さんへの道を開かれる。
なんだろ…身分を思い知れって言われてるの?ひどくない?
案内されたのは広い応接間のような部屋だった。
お客様用…かな?
そんなお部屋まであるなんて。
妹さんがこっそり扉を小さく開ける。
ちょいちょい、とこまねきをされるがまま、私は隙間から仲を覗いた。
…中には、櫻井さんのお母様らしき人と、鴨川さんと、櫻井さん。
鴨川さんが、自己紹介をしている。
『あの…改めて聞くけど、私はなぜこうしてなきゃいけないんでしょう…』
「いいから黙って聞いてなって!あ、ほら、櫻井さん!」
サクラにそう言われ顔をもう一度部屋のほうへ向ける。
櫻井さんが、口を開いた。
「おふくろ、俺、好きな人がいるって言ったでしょ。
彼女は頑張り屋で、気遣いもできて、みんなに好かれてるような子で…
そんな彼女を見て、俺は好きになったんだ。」
確かに…普通なら女に嫌われるタイプっぽいけど、鴨川さんはだれにでも優しくて礼儀正しい人。
好きになったんだ…かあ。
直接聞くとかなりキツイな。
「でもなかなか告白とかできなくって…ほら、俺度胸ないからさ。
けど、勇気出してちょっと長く話してみたら、それまでは短い会話だけでも惹かれてたのに、もっと彼女のことが好きになって…」
あ、だめかも。なんの拷問だろう。
枯れ果てたと思っていた涙がまたあふれ出す。
『ちょっ…ごめん、なんか目に入った…外で待ってるわ…』
「え、待ってランカ!」
サクラが大きな声で私を呼ぶ。
…と、同時に櫻井さんと目が合う。
「…
桜庭?」
『あ…見つかっちゃった…。』
櫻井さんがこちらに向かってくる。
『あ、えっと、すいません勝手に来ちゃって…せっかく鴨川さんを紹介してるのに…』
「…来て。」
『えっ』
櫻井さんは半泣きの私の腕を優しくつかんで、部屋の中へ連れてきた。
お母様は目を真ん丸にしてる。
「翔…?この方は?」
『あ、あの私は、櫻井さんの部下…』
「俺の、好きな子。…この子。」
『………ん?』
え?何?なんの演技?
私はどうすればいいの?
『いやいや、それはもう必要ないですよ…彼女役はもう…』
「彼女役じゃない。正式に俺の彼女になってほしいの。」
『はっ?!』
櫻井さんは私の手を握りなおして、お母様のほうを向く。
「おふくろ、ごめん。鴨川さんと見合いはできない。
彼女がいるっていうのは…嘘なんだけど…俺には好きな人がいるんだ。
…彼女がその人。」
『櫻井さ…』
「俺、本気で彼女が好きなの。振られるかもしれない。けど、それでも俺の気持ちは変わらないから。」
驚きを隠せず茫然と立つ私に、お母様が言う。
「…翔が熱く語ってたのはあなたのことだったのね。」
『あ、えっと…すみません…』
「あなたの気持ちが聞きたいわ。」
櫻井さんとお母様に見つめられる。
なんて答えるのが正解なの…?