バトミントン部の先輩
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それは、いつもの日常での出来事。
「大野さ~ん」
「んおおニノ~」
俺は放課後、二個上の大野さんとちょこっと駄弁って帰るのが日課だ。
つっても、大野さんは部活をさぼってやってることだから
声を大にして言えることじゃないんだけど。
「あ、あの大野せんぱい…」
「…ん?」
今日3人目の大野さんに声をかけてくる女の子。
「えっと、その、ずっと好きでした…付き合ってください!」
「ああ、ごめんね。」
大野さんはその一言だけ女の子に伝えて、
「ニノ~いこ」
「…ほい」
その場を去った。
「さすがにひどいっすね~俺でももう一声かけますよ」
「だって別にどう言おうが断るんだから」
「まあ、ねえ」
「それに、おいらあの子と話したことないし、ずっと好きだったなんて言われてもわかんねえ」
「その通りっすけど」
この人は校内で知らない人なんていない有名人。
変わり者だからね。
「っていうか大野さん他人とそんな話さないじゃないすか。」
「…んふふ。だね。そりゃ無理難題だ。」
多分、大野さんを好きになる子は相当の努力が必要だ。
…それか、大野さん並の変わり者なら…
「そういえば、もうすぐ試合っすよね。」
バトミントン部のユニフォームを着た生徒が走って体育館に向かっていく姿を見て思い出した。
「あ~、そういやなんか言ってたな」
「いや、部員でしょあなた」
「ふふ、幽霊だけど」
「大野さん、部活行かなくていいんすか?」
少しバト部の子がいたたまれなくなって聞いた。
「んえ?…行かない。」
まあ、今更か。
そんな時、靴箱のほうから視線を感じた。
「あれ、[#da=1#]ちゃん。」
同じクラスのランカちゃん。
あんま話したことないけど、どことなく雰囲気が大野さんと似てる子。
大野さんのことを今初めて知ったらしい。
『あの…練習に来てほしいって…』
そう言い残して帰っていくランカちゃん。
「…あの子、なんか不思議だったな。」
「そうっすか?」
「うん。なんだろ。」
「一目ぼれっすか~?」
「ふへ、そうかもね」
そういうと、大野さんはおもむろに。
「ん~、部活、行ってこよっかな」
ふうん。珍しいこともあるもんだ。
大野さんはきっと、同じ雰囲気のランカちゃんに
少し興味が湧いたんだろう。
いや、興味というか…
ふふ。
それから、二人と行動を共にすることが多々あった。
二人とも似てるだけあるな。
相手の気持ちを思いやることはできるのに、肝心の好意を
感じることに乏しい。
だからこそ誰にでも優しく接することができて
だからこそ鈍感。
一歩前に進みさえすれば
一気に壁なんて超えるのに。
そんなもどかしさを抱えつつ
俺にも応援したいという好奇心が芽生えた。
俺の尊敬する人のことが好きな
俺の尊敬する人に似てる女の子。
さてさて
俺のできることを
精一杯この二人に。
きっとこの人たちは
世界一いいカップルになる。
THE END.
「大野さ~ん」
「んおおニノ~」
俺は放課後、二個上の大野さんとちょこっと駄弁って帰るのが日課だ。
つっても、大野さんは部活をさぼってやってることだから
声を大にして言えることじゃないんだけど。
「あ、あの大野せんぱい…」
「…ん?」
今日3人目の大野さんに声をかけてくる女の子。
「えっと、その、ずっと好きでした…付き合ってください!」
「ああ、ごめんね。」
大野さんはその一言だけ女の子に伝えて、
「ニノ~いこ」
「…ほい」
その場を去った。
「さすがにひどいっすね~俺でももう一声かけますよ」
「だって別にどう言おうが断るんだから」
「まあ、ねえ」
「それに、おいらあの子と話したことないし、ずっと好きだったなんて言われてもわかんねえ」
「その通りっすけど」
この人は校内で知らない人なんていない有名人。
変わり者だからね。
「っていうか大野さん他人とそんな話さないじゃないすか。」
「…んふふ。だね。そりゃ無理難題だ。」
多分、大野さんを好きになる子は相当の努力が必要だ。
…それか、大野さん並の変わり者なら…
「そういえば、もうすぐ試合っすよね。」
バトミントン部のユニフォームを着た生徒が走って体育館に向かっていく姿を見て思い出した。
「あ~、そういやなんか言ってたな」
「いや、部員でしょあなた」
「ふふ、幽霊だけど」
「大野さん、部活行かなくていいんすか?」
少しバト部の子がいたたまれなくなって聞いた。
「んえ?…行かない。」
まあ、今更か。
そんな時、靴箱のほうから視線を感じた。
「あれ、[#da=1#]ちゃん。」
同じクラスのランカちゃん。
あんま話したことないけど、どことなく雰囲気が大野さんと似てる子。
大野さんのことを今初めて知ったらしい。
『あの…練習に来てほしいって…』
そう言い残して帰っていくランカちゃん。
「…あの子、なんか不思議だったな。」
「そうっすか?」
「うん。なんだろ。」
「一目ぼれっすか~?」
「ふへ、そうかもね」
そういうと、大野さんはおもむろに。
「ん~、部活、行ってこよっかな」
ふうん。珍しいこともあるもんだ。
大野さんはきっと、同じ雰囲気のランカちゃんに
少し興味が湧いたんだろう。
いや、興味というか…
ふふ。
それから、二人と行動を共にすることが多々あった。
二人とも似てるだけあるな。
相手の気持ちを思いやることはできるのに、肝心の好意を
感じることに乏しい。
だからこそ誰にでも優しく接することができて
だからこそ鈍感。
一歩前に進みさえすれば
一気に壁なんて超えるのに。
そんなもどかしさを抱えつつ
俺にも応援したいという好奇心が芽生えた。
俺の尊敬する人のことが好きな
俺の尊敬する人に似てる女の子。
さてさて
俺のできることを
精一杯この二人に。
きっとこの人たちは
世界一いいカップルになる。
THE END.