幽霊部員の同級生
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ある時、にのが学校を休んだ。
…にのがいない学校ってこんなにつまんなかったかなあ。
前はにのとそんなに話さなかったけど、それが今となってはこんなに苦痛なんだ。
放課後、一人で翔くんの所へ行く。
「あれ?ニノは?」
『今日ね、休んでるの。体調不良だって。』
「あれま、マジか。後で見舞いでも行く?」
『うん!行く!』
よし!と二人で部活へ行く途中、よからぬ会話が聞こえた。
「ねえ、二宮くんにマジでやったの?笑」
「やったよ。櫻井の知り合いらしいけど関係ねえし。」
それは、あの元先輩マネージャーとあのいじめっこ先輩。
「傘と靴と…あと何捨てたっけな笑」
「ひどーい笑」
昨日は確か結構強い雨が降ってた。
部活終わりいつもは一緒に帰るのに、靴箱で「用事を思い出したから先に帰ってて」と言われたんだ…。
靴がないことに気づいて、私たちに心配かけないために…
「けど、あいつ何の反応もしねえで普通に傘もささず靴も履かずびしょぬれで帰ってくんだよ。」
「無反応じゃん。」
「そ。だからムカついて追い打ちかけてやった。」
「え~、何したのよ笑」
「川にドーンだよ、もう濡れてたし変わんねえだろ笑」
…あったまきた。
前は怖くて動けなかったけど、今はもう関係ない。
『ちょっと!』
「ランカ、やめろ。」
『でもしょうく…』
「ランカはにのんとこ行って。ここは俺がやっとくから。」
『なんで、一緒にいこうよ…』
「ランカがニノを守るんだろ?」
にこっと笑う翔くんに、自分の言ったこと、
そしてにのに言われたことを思い出す。
”お前は俺の事だけ守ってりゃいいのよ”
『うん…』
「だから、行ってこい?ニノも結構やばいと思うし。」
『やばい?』
「ニノね、小さいころいじめられてたことあるんだって。
その時は頼る人もいなかったって言ってたから、必死に耐えてたんだろうな。」
『そんな…』
だから、いじめに対しては行動的だったんだ。
私やあの男の子のことも、すぐ助けてくれた。
けど、今度はまたいじめられる側になってしまった。
私のせいで。
あの時私が自分で解決していたら…
『…今は頼る人、いるのに。』
どうして私たちを…私を頼ってくれないの?
「…頼るヤツが出来たらできたで、迷惑かけたくないって思ったんだろ。
ニノはそんな奴だから。」
『そんなの、私たちには言ってくれても…』
「だから、ランカがニノを守ってやるの。」
翔くんがトンと、私の背中を押す。
「いつまでも俺の引っ付き虫じゃないだろ?」
わざとらしくにやりと笑う翔くん。
『…ふん!引っ付き虫じゃないし!…行ってくる!』
「はは、おう!」
翔くんに手を振って、私はにのの家へ全速力で向かった。
振り返りはしなかったけど、後ろでは翔くんの低い声が響いていた。
…にのがいない学校ってこんなにつまんなかったかなあ。
前はにのとそんなに話さなかったけど、それが今となってはこんなに苦痛なんだ。
放課後、一人で翔くんの所へ行く。
「あれ?ニノは?」
『今日ね、休んでるの。体調不良だって。』
「あれま、マジか。後で見舞いでも行く?」
『うん!行く!』
よし!と二人で部活へ行く途中、よからぬ会話が聞こえた。
「ねえ、二宮くんにマジでやったの?笑」
「やったよ。櫻井の知り合いらしいけど関係ねえし。」
それは、あの元先輩マネージャーとあのいじめっこ先輩。
「傘と靴と…あと何捨てたっけな笑」
「ひどーい笑」
昨日は確か結構強い雨が降ってた。
部活終わりいつもは一緒に帰るのに、靴箱で「用事を思い出したから先に帰ってて」と言われたんだ…。
靴がないことに気づいて、私たちに心配かけないために…
「けど、あいつ何の反応もしねえで普通に傘もささず靴も履かずびしょぬれで帰ってくんだよ。」
「無反応じゃん。」
「そ。だからムカついて追い打ちかけてやった。」
「え~、何したのよ笑」
「川にドーンだよ、もう濡れてたし変わんねえだろ笑」
…あったまきた。
前は怖くて動けなかったけど、今はもう関係ない。
『ちょっと!』
「ランカ、やめろ。」
『でもしょうく…』
「ランカはにのんとこ行って。ここは俺がやっとくから。」
『なんで、一緒にいこうよ…』
「ランカがニノを守るんだろ?」
にこっと笑う翔くんに、自分の言ったこと、
そしてにのに言われたことを思い出す。
”お前は俺の事だけ守ってりゃいいのよ”
『うん…』
「だから、行ってこい?ニノも結構やばいと思うし。」
『やばい?』
「ニノね、小さいころいじめられてたことあるんだって。
その時は頼る人もいなかったって言ってたから、必死に耐えてたんだろうな。」
『そんな…』
だから、いじめに対しては行動的だったんだ。
私やあの男の子のことも、すぐ助けてくれた。
けど、今度はまたいじめられる側になってしまった。
私のせいで。
あの時私が自分で解決していたら…
『…今は頼る人、いるのに。』
どうして私たちを…私を頼ってくれないの?
「…頼るヤツが出来たらできたで、迷惑かけたくないって思ったんだろ。
ニノはそんな奴だから。」
『そんなの、私たちには言ってくれても…』
「だから、ランカがニノを守ってやるの。」
翔くんがトンと、私の背中を押す。
「いつまでも俺の引っ付き虫じゃないだろ?」
わざとらしくにやりと笑う翔くん。
『…ふん!引っ付き虫じゃないし!…行ってくる!』
「はは、おう!」
翔くんに手を振って、私はにのの家へ全速力で向かった。
振り返りはしなかったけど、後ろでは翔くんの低い声が響いていた。