幽霊部員の同級生
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その時から数分経って、翔くんが部室へ来た。
「…ランカ!?大丈夫か!?」
『…翔くん…私…』
翔くんは、私の手に少し血の付いたはさみと、切り刻まれた自分とにのの制服を見つけて、絶句する。
「…とりあえずおいで。」
翔くんは優しく私の手を取る。
『違う…私じゃないよ…私じゃ…』
「大丈夫だって、んなのわかってる。」
よしよし、としてくれる翔くんに涙がこぼれる。
「つーか、お前が心配すべきは自分の事じゃねえかも。」
『…?どういう意味?』
「まあ、早く。」
小走りで翔くんに連れていかれたのはグランド。
そこには、腕に包帯を巻いた先輩含むマネージャーと
なんだか怖い、にのがいた。
「ね、ニノのほうが一大事」
『どういう状況…?』
「だから…見たらわかるでしょ!?この傷!」
「ほら、動画も…!」
先輩たちはあの動画をにのに見せる。
『だ、だめ!見ないで…!』
「待って!大丈夫だから!」
翔くんに制止されてその場にとどまる。
にのは無表情のまま。
「…で?」
「で?って…見たでしょ?あの子がはさみで…」
「どこをどう見てもそうは見えないんすけど。」
にのはパッと先輩のスマホを取り、動画を削除した。
「ちょっと…!」
「良かったっすね、あんたたちの証拠動画がなくなって。」
「な、なんのこと…」
「悪いけど、ランカはこんな馬鹿げたことしないんすよね。
あんたらみたいに。」
思えば、この時初めて名前を呼ばれた気がする。
気にするのきっとそんなとこじゃないのに。
「…今度は俺がランカを守る。」
小さくつぶやいたその言葉は、私の耳が確かなら
はっきり聞こえた。
『…にのって、あんなにたくましかったっけ…』
「…あいつはたくましいよ、きっと俺よりずーっとたくましい。」
先輩たちがどこかへ去っていくのを見て
翔くんと急いでにののもとへ走る。
『にの…!』
「…あ、俺らの制服びりびりにした人だ。』
『…ええ!?信じてくれてたんじゃなかったの?!』
「ニノは照れてるんだよなー?」
「はい?照れる要素がねえもん」
『も~、感動を返してよー!』
いつも通りの空気を作ってくれるにのと翔くん。
そんな空間にただひたすらにやにやが止まらない。
「気持ちわる。」
『ふふ…今度はにのが守ってくれるんだよね?』
「…っ」
『…え』
急に耳が真っ赤になるにの。
「…それまで聞いてんのかよ…」
そんなに照れられると、なんかこっちまで恥ずかしい。
それに、照れてるにのが、なんだか可愛くて。
『…赤くなっちゃって~』
ごまかしながら、にのをおちょくる。
「…なんか、いいな。」
そう隣で小さくつぶやく翔くんは、きっともう勘づいてる。
私が少し、にのを気にしはじめた事を。
「…ランカ!?大丈夫か!?」
『…翔くん…私…』
翔くんは、私の手に少し血の付いたはさみと、切り刻まれた自分とにのの制服を見つけて、絶句する。
「…とりあえずおいで。」
翔くんは優しく私の手を取る。
『違う…私じゃないよ…私じゃ…』
「大丈夫だって、んなのわかってる。」
よしよし、としてくれる翔くんに涙がこぼれる。
「つーか、お前が心配すべきは自分の事じゃねえかも。」
『…?どういう意味?』
「まあ、早く。」
小走りで翔くんに連れていかれたのはグランド。
そこには、腕に包帯を巻いた先輩含むマネージャーと
なんだか怖い、にのがいた。
「ね、ニノのほうが一大事」
『どういう状況…?』
「だから…見たらわかるでしょ!?この傷!」
「ほら、動画も…!」
先輩たちはあの動画をにのに見せる。
『だ、だめ!見ないで…!』
「待って!大丈夫だから!」
翔くんに制止されてその場にとどまる。
にのは無表情のまま。
「…で?」
「で?って…見たでしょ?あの子がはさみで…」
「どこをどう見てもそうは見えないんすけど。」
にのはパッと先輩のスマホを取り、動画を削除した。
「ちょっと…!」
「良かったっすね、あんたたちの証拠動画がなくなって。」
「な、なんのこと…」
「悪いけど、ランカはこんな馬鹿げたことしないんすよね。
あんたらみたいに。」
思えば、この時初めて名前を呼ばれた気がする。
気にするのきっとそんなとこじゃないのに。
「…今度は俺がランカを守る。」
小さくつぶやいたその言葉は、私の耳が確かなら
はっきり聞こえた。
『…にのって、あんなにたくましかったっけ…』
「…あいつはたくましいよ、きっと俺よりずーっとたくましい。」
先輩たちがどこかへ去っていくのを見て
翔くんと急いでにののもとへ走る。
『にの…!』
「…あ、俺らの制服びりびりにした人だ。』
『…ええ!?信じてくれてたんじゃなかったの?!』
「ニノは照れてるんだよなー?」
「はい?照れる要素がねえもん」
『も~、感動を返してよー!』
いつも通りの空気を作ってくれるにのと翔くん。
そんな空間にただひたすらにやにやが止まらない。
「気持ちわる。」
『ふふ…今度はにのが守ってくれるんだよね?』
「…っ」
『…え』
急に耳が真っ赤になるにの。
「…それまで聞いてんのかよ…」
そんなに照れられると、なんかこっちまで恥ずかしい。
それに、照れてるにのが、なんだか可愛くて。
『…赤くなっちゃって~』
ごまかしながら、にのをおちょくる。
「…なんか、いいな。」
そう隣で小さくつぶやく翔くんは、きっともう勘づいてる。
私が少し、にのを気にしはじめた事を。