バスケ部の同級生
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「大野君…私と付き合ってください!」
「…んん、ああ…」
どうしよう、すごく興味ない。
けど、断り方どうしよう。
「え~とねえ、ん~…」
『ああああああああの!!』
「…あれ、ランカ。」
急に割り込んできたのは、美術部の後輩。
俺の、お気に入り。…こいつの描く絵が好きなんだよね。
『お…大野さんはその…私の彼氏なんです!』
「…え。」
「あ、えっと、大野君、彼女いたんだ…」
「いや…」
『そうなんです!だからその、ごめんなさい!』
なんでお前が謝ってんだ?
「そっか…それなら諦めるね…」
『はい!お願いします!』
そういうと、告白してきた子が帰っていく。
ま…いいか。なんとかなったし。
「…おいらたち付き合ってんの?」
『あああ、いや…だって大野さん困ってたっぽいから!!』
「…俺があの子のこと好きだったらどうすんの?」
『ええ!そうなんですか?!』
「んにゃ、ないけど笑」
『なんなんですか!』
…ランカは、中学の時、こんな風においらのことを助けてくれた。
おいらは来るもの拒まずだから、きっとあの時ランカがあんなこと言わなかったら、変に付き合っちゃってたかも。
きっと、この出来事をランカはもう忘れてる。
おいらが高校に入学して、美術部に入ってから二年。
待ちわびた新一年生のランカも入学してくる。
きっと美術部に入るんだろう、そう思っていたけど
風の噂で、バスケ部に入部したと知った。
な~んだ、ランカの絵、もう見れないのか。
まああいつ、運動神経も良かったしどこにでも行けるもんな。
それから数か月、久しぶりにランカに再会した。
凄く元気で、いい子そうな男の子と一緒に。
その子と居る時のランカ、めちゃくちゃ…
なんていうかな、光ってた。
おいらはちょうど、バスケ部の全国大会用の応援旗を美術部で作成することになっていた。
モデルはすぐに決まった。
あの相葉くんとランカ。
二人が一緒にいると、なんだか周りが元気をもらえるような。
下書きを終えて体育館から帰ろうとしたとき
ランカが男の子と体育館裏に行くのが見えた。
「…今時体育館裏って、んなこともあんだなあ」
好奇心でついていくと、案の定告白されてる。
ランカは挙動不審で、今にも好きじゃない相手にOKを出しそうな雰囲気。
自分の過去と重なって、同じようにランカに助け舟を出す。
『大野さん…ありがとうございました!』
…その声を聴いて後ろを振り返ると
相葉くんのもとへ走っていくランカの後姿。
「…行っちゃうんだなあ。ま、自分の気持ちには素直になんないとってことか。」
少しだけの後悔を握りしめながらも、なんだか気持ちは朗らかだ。
そうして、いろいろあったけど無事二人は結ばれて
全国大会の決勝当日。
「…っし。できた。」
多分、今までの作品で一番描いてて楽しかった。
その応援旗をもって、試合会場へ向かう。
応援部に旗を渡し、試合を見守る。
「…ふは、なかなか大胆なカップルになっちまってんな笑」
女子の後半、ランカがきつそうにしてると
相葉くんがおいらの旗を見つけて、ランカに伝える。
ランカと相葉くん、二人と目が合う。
「決勝まで間に合ったよ~」
そう伝え手を振ると、二人はいっそうキラキラして見えた。
「…うわ、なんだこれ、すっげえ嬉しい。」
自分の作品を見て人の心が動く瞬間、
それに何より、二人の満面の笑顔をが、おいらの心を揺るがす。
試合は見事優勝。
二人のイチャイチャを、おいらも周りと一緒に見守る。
この二人のためなら、おいらは何でもできそうな気がする。
なんてね。
ひとり美術室に戻って、また絵を描く。
相葉くんとランカの、とびきりの笑顔を思い浮かべながら。
「…喜んでくれっかな。」
描く二人の笑顔は、おいらの頬もほころばせる。
END.
「…んん、ああ…」
どうしよう、すごく興味ない。
けど、断り方どうしよう。
「え~とねえ、ん~…」
『ああああああああの!!』
「…あれ、ランカ。」
急に割り込んできたのは、美術部の後輩。
俺の、お気に入り。…こいつの描く絵が好きなんだよね。
『お…大野さんはその…私の彼氏なんです!』
「…え。」
「あ、えっと、大野君、彼女いたんだ…」
「いや…」
『そうなんです!だからその、ごめんなさい!』
なんでお前が謝ってんだ?
「そっか…それなら諦めるね…」
『はい!お願いします!』
そういうと、告白してきた子が帰っていく。
ま…いいか。なんとかなったし。
「…おいらたち付き合ってんの?」
『あああ、いや…だって大野さん困ってたっぽいから!!』
「…俺があの子のこと好きだったらどうすんの?」
『ええ!そうなんですか?!』
「んにゃ、ないけど笑」
『なんなんですか!』
…ランカは、中学の時、こんな風においらのことを助けてくれた。
おいらは来るもの拒まずだから、きっとあの時ランカがあんなこと言わなかったら、変に付き合っちゃってたかも。
きっと、この出来事をランカはもう忘れてる。
おいらが高校に入学して、美術部に入ってから二年。
待ちわびた新一年生のランカも入学してくる。
きっと美術部に入るんだろう、そう思っていたけど
風の噂で、バスケ部に入部したと知った。
な~んだ、ランカの絵、もう見れないのか。
まああいつ、運動神経も良かったしどこにでも行けるもんな。
それから数か月、久しぶりにランカに再会した。
凄く元気で、いい子そうな男の子と一緒に。
その子と居る時のランカ、めちゃくちゃ…
なんていうかな、光ってた。
おいらはちょうど、バスケ部の全国大会用の応援旗を美術部で作成することになっていた。
モデルはすぐに決まった。
あの相葉くんとランカ。
二人が一緒にいると、なんだか周りが元気をもらえるような。
下書きを終えて体育館から帰ろうとしたとき
ランカが男の子と体育館裏に行くのが見えた。
「…今時体育館裏って、んなこともあんだなあ」
好奇心でついていくと、案の定告白されてる。
ランカは挙動不審で、今にも好きじゃない相手にOKを出しそうな雰囲気。
自分の過去と重なって、同じようにランカに助け舟を出す。
『大野さん…ありがとうございました!』
…その声を聴いて後ろを振り返ると
相葉くんのもとへ走っていくランカの後姿。
「…行っちゃうんだなあ。ま、自分の気持ちには素直になんないとってことか。」
少しだけの後悔を握りしめながらも、なんだか気持ちは朗らかだ。
そうして、いろいろあったけど無事二人は結ばれて
全国大会の決勝当日。
「…っし。できた。」
多分、今までの作品で一番描いてて楽しかった。
その応援旗をもって、試合会場へ向かう。
応援部に旗を渡し、試合を見守る。
「…ふは、なかなか大胆なカップルになっちまってんな笑」
女子の後半、ランカがきつそうにしてると
相葉くんがおいらの旗を見つけて、ランカに伝える。
ランカと相葉くん、二人と目が合う。
「決勝まで間に合ったよ~」
そう伝え手を振ると、二人はいっそうキラキラして見えた。
「…うわ、なんだこれ、すっげえ嬉しい。」
自分の作品を見て人の心が動く瞬間、
それに何より、二人の満面の笑顔をが、おいらの心を揺るがす。
試合は見事優勝。
二人のイチャイチャを、おいらも周りと一緒に見守る。
この二人のためなら、おいらは何でもできそうな気がする。
なんてね。
ひとり美術室に戻って、また絵を描く。
相葉くんとランカの、とびきりの笑顔を思い浮かべながら。
「…喜んでくれっかな。」
描く二人の笑顔は、おいらの頬もほころばせる。
END.