生徒会長の先輩
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櫻井さんと走った先は、生徒会室。
ここにはまだ私たちの荷物が置いてある。
すでに19時を回っている学校は本当に暗い。
運動部の部活が終わったのか、外から声が聞こえる。
「はあ…桜庭、大丈夫?」
『…はい、大丈夫です。久しぶりに走りましたけど笑』
笑いあう中で、一向に手は離れない。
『…えっ…と、櫻井さん』
「離さなきゃ、ダメ?」
少しきゅっと強く握る櫻井さんの手。
「俺、今ぜってえ離したくねえ」
『…』
さっきの先輩たちの話を思い返す。
『櫻井さん…さっきの…』
別に掘り返さなくてもいいのに、櫻井さんをもっと知りたいと思ってしまって、つい聞いてしまう。
「…全部ほんと。俺が一年の時に付き合ってたのがあの先輩…。
当時は優しくて本当に好きだったんだよな…」
『そう…なんですね…』
自分で聞いといて、少し後悔した。
「まあでも、俺の頼りないとこ見せちゃったからかな。
…ああやって、俺のとこから離れてくんだよ。」
力なく笑う櫻井さんをじっと見つめる。
「俺、よく完璧だとか紳士だとか言われるけど、全然ちげえんだよ。
本当は口だって悪いし…怖いもの多いし…」
『…ふふっ』
「…おかしい?」
『ううん。それが、櫻井さんのいいとこじゃないですか?』
「え?どこがだよ笑」
『だって…私は櫻井さんのこと同じように優等生で、完璧な人間だと思ってました。…そんなところが、少し苦手だったんです。
けど…ちょっと人間らしい櫻井さんっていうか…
そんな櫻井さんを見て、誤解が解けたんです。』
意外と男の子なとことか、ちゃんと自分の芯を持ってるとことか。
私はそんな櫻井さんが…
「やっべ。すげえ嬉しい笑」
『…それはよかったです笑』
暗くてよく見えなかったけど、きっと櫻井さんは
あの素敵な笑顔をしてるんだと思う。
「素でいれたり、それを受け入れてくれる人ってなかなかいないじゃん。
…さっきのさ、ずっと一緒にいるってやつ。
どう受けとればいい?」
…思い出した。
勢いで言っちゃったやつ…。
『あ、れは、ちゃんと副会長としてやることはやるっていう意味で…』
「そか、そうだよな」
『えっと、はい…変な意味じゃないんです…!』
私が動揺してどうするの…
そういう意味もあるくせに。
「いや~、そっか、まあそんな、上手くはいかねえよなあ…」
『あの、ほんと、変なこと言ってすみません…
櫻井さん、まだあの人の事…』
「それはねえ。マジでガチでねえ。」
『あ、そう、なんですか…』
ちょっと、うれしい?
きっともう、私は櫻井さんが好き。
あんなに毛嫌いしてた櫻井さんのことが、好き。
けど、今更櫻井さんの本当のことを知れたからって
好きになるなんて。私なんかが。
きっと他の女の子もこんな気持ちだったんだろうな。
「俺はさ、こんな俺を分かってくれて、ずっと一緒にいてくれるって言ってくれて嬉しかったよ。
これからも、会長補佐として手伝ってくれると…」
そんな改まった話…聞きたくない。
私が言ったのはそういう意味だった?
このまま副会長として櫻井さんの手伝いをしたいって意味?
『あの、やっぱり、違います。』
「…ん?」
がんばれ、言え。
『一緒にいたいっていうのは…』
あふれ出る恥ずかしさと、足りない勇気に
涙が浮かぶ。
「…桜庭?
えっ、ちょ、泣いてる?俺なんかまずいこと…」
こんなとき、さっと涙をぬぐうんじゃなくて
ちょっと焦っちゃう櫻井さん。
『いえ、あの』
涙を隠すために下ろしていた顔上げると
そこには、泣いてる私を心配そうな顔でのぞき込む櫻井さんの顔が
すぐ近くにあった。
教室が暗いせいか、外の明かりのみが櫻井さんの瞳を照らす。
キレイな目だな…
「……」
そう思っていると
軽く私の唇に
櫻井さんの唇が触れた。
ここにはまだ私たちの荷物が置いてある。
すでに19時を回っている学校は本当に暗い。
運動部の部活が終わったのか、外から声が聞こえる。
「はあ…桜庭、大丈夫?」
『…はい、大丈夫です。久しぶりに走りましたけど笑』
笑いあう中で、一向に手は離れない。
『…えっ…と、櫻井さん』
「離さなきゃ、ダメ?」
少しきゅっと強く握る櫻井さんの手。
「俺、今ぜってえ離したくねえ」
『…』
さっきの先輩たちの話を思い返す。
『櫻井さん…さっきの…』
別に掘り返さなくてもいいのに、櫻井さんをもっと知りたいと思ってしまって、つい聞いてしまう。
「…全部ほんと。俺が一年の時に付き合ってたのがあの先輩…。
当時は優しくて本当に好きだったんだよな…」
『そう…なんですね…』
自分で聞いといて、少し後悔した。
「まあでも、俺の頼りないとこ見せちゃったからかな。
…ああやって、俺のとこから離れてくんだよ。」
力なく笑う櫻井さんをじっと見つめる。
「俺、よく完璧だとか紳士だとか言われるけど、全然ちげえんだよ。
本当は口だって悪いし…怖いもの多いし…」
『…ふふっ』
「…おかしい?」
『ううん。それが、櫻井さんのいいとこじゃないですか?』
「え?どこがだよ笑」
『だって…私は櫻井さんのこと同じように優等生で、完璧な人間だと思ってました。…そんなところが、少し苦手だったんです。
けど…ちょっと人間らしい櫻井さんっていうか…
そんな櫻井さんを見て、誤解が解けたんです。』
意外と男の子なとことか、ちゃんと自分の芯を持ってるとことか。
私はそんな櫻井さんが…
「やっべ。すげえ嬉しい笑」
『…それはよかったです笑』
暗くてよく見えなかったけど、きっと櫻井さんは
あの素敵な笑顔をしてるんだと思う。
「素でいれたり、それを受け入れてくれる人ってなかなかいないじゃん。
…さっきのさ、ずっと一緒にいるってやつ。
どう受けとればいい?」
…思い出した。
勢いで言っちゃったやつ…。
『あ、れは、ちゃんと副会長としてやることはやるっていう意味で…』
「そか、そうだよな」
『えっと、はい…変な意味じゃないんです…!』
私が動揺してどうするの…
そういう意味もあるくせに。
「いや~、そっか、まあそんな、上手くはいかねえよなあ…」
『あの、ほんと、変なこと言ってすみません…
櫻井さん、まだあの人の事…』
「それはねえ。マジでガチでねえ。」
『あ、そう、なんですか…』
ちょっと、うれしい?
きっともう、私は櫻井さんが好き。
あんなに毛嫌いしてた櫻井さんのことが、好き。
けど、今更櫻井さんの本当のことを知れたからって
好きになるなんて。私なんかが。
きっと他の女の子もこんな気持ちだったんだろうな。
「俺はさ、こんな俺を分かってくれて、ずっと一緒にいてくれるって言ってくれて嬉しかったよ。
これからも、会長補佐として手伝ってくれると…」
そんな改まった話…聞きたくない。
私が言ったのはそういう意味だった?
このまま副会長として櫻井さんの手伝いをしたいって意味?
『あの、やっぱり、違います。』
「…ん?」
がんばれ、言え。
『一緒にいたいっていうのは…』
あふれ出る恥ずかしさと、足りない勇気に
涙が浮かぶ。
「…桜庭?
えっ、ちょ、泣いてる?俺なんかまずいこと…」
こんなとき、さっと涙をぬぐうんじゃなくて
ちょっと焦っちゃう櫻井さん。
『いえ、あの』
涙を隠すために下ろしていた顔上げると
そこには、泣いてる私を心配そうな顔でのぞき込む櫻井さんの顔が
すぐ近くにあった。
教室が暗いせいか、外の明かりのみが櫻井さんの瞳を照らす。
キレイな目だな…
「……」
そう思っていると
軽く私の唇に
櫻井さんの唇が触れた。