生徒会長の先輩
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全クラス回るのにかなり時間がかかってしまった。
外はもう暗くなりつつある。
『よしっ…あとは三年生のひとクラス分だけですね』
「おう…やっとだな~」
すっかり和解した私たちは、軽い足取りで残った教室へ向かった。
『失礼しま~す…』
暗い教室はちょっと怖いな…。
「机に一枚ずつ配るには暗すぎんなこれ…スイッチスイッチ…」
櫻井さんが明かりのスイッチを手探りで探す。
カチ。
パっと教室が明るくなる。
『…うわっ』
明るくなった視界には、三年生のカップルがいちゃついていた。
「ちょっと、一年生?なによ~」
「まあまあ、怒るなって笑」
『あ、えと、すいません…』
後ずさりする私を三年生の男のほうが呼び止める。
「あれ、もしかして補佐ちゃん?その校章」
「あ、ほんとだ~私がつけてたやつと一緒笑」
『えっと…』
どうやら、この女の三年生は以前副会長だったらしい。
「俺ね、前年度の生徒会長~笑」
この男の先輩は、そうらしい。
「…桜庭、早く終わらせて帰ろうか。」
『櫻井さん…』
「え?翔?…翔じゃん!生徒会長になったんだ笑」
女の先輩が櫻井さんに声をかける。
知り合い…なのかな。
「…。」
櫻井さんは黙って用紙を机に配っている。
「ねえちょっと、聞いてる?久しぶりじゃん!」
「なに?お前の知り合い?」
「ふふ、妬かないでよ~?元カレ笑」
『…え?』
「まじ?!じゃあアイツが俺に負けたやつ??笑」
「やめたげてよ~笑」
『負け…?』
「桜庭、早くやんぞ。」
『あ、でもあの、櫻井さ』
櫻井さんは、先輩たちの話に聞く耳を持たない素振り。
「あ、補佐ちゃん一年生か、なら知らねえよな~教えてやろうか?」
『??』
「やめろよ。」
「まあまあ、翔も次の子見つけたんならいいでしょ笑」
「は?」
”元”生徒会長のほうが私の腕を引っ張る。
『うわっ』
「俺が生徒会長になった時、コイツが副会長に立候補したんだよ。
この…櫻井?ってヤツが彼氏だったのに笑」
ニヤリと笑う先輩の顔が近い。
「どういう事かわかる?俺に乗り換えたんだよ。
まあ、コイツも年下の彼氏より生徒会長の同級生を選んだってわけだな」
「おい!桜庭から離れろよ!」
「翔も可愛いとこあんじゃん~、私が生徒会長と付き合っちゃったから、あんたも生徒会長になろうと思ったんでしょ?」
櫻井さんは、女の先輩に腕を組まれてなかなか動けなそうにしている。
「ま~でも、そいつも俺と同じ歩んでんもんな~笑
あ、でも俺はさすがに年下には手出さないわ~笑」
私も、この先輩に腕をつかまれたまま、頭を撫でられる。
「君も彼氏から櫻井に乗り換えたの?笑」
違う。
「翔もさ~選ぶなら私に似た子にしなよ~なんでこの子なの笑」
櫻井さんは。
「いい加減にしろよ…ランカはお前みたいなヤツじゃ」
『櫻井さんはそんな人じゃない!!!』
腹の虫が収まらず、先輩を突き放してついに大声を出してしまった。
「…あ?」
「桜庭…?」
『櫻井さんはそんなクソみたいな人じゃないの!
好みの女だから?…そんな理由で決める人じゃない!
…私だって、あんたみたいな女じゃない!
生徒会長だからって彼氏を乗り換えたり、
大事な人を簡単に裏切って、そんな風に馬鹿にしたりしない!』
「………」
「いや、何コイツ…うざ」
「まあ面白いじゃねえかよ、本当の事だし笑」
「…は?あたしがクソ女って言いたいわけ?」
「事実だろ?笑」
「意味わかんないんですけど」
まあまあ、と先輩は彼女をなだめつつ、私に歩み寄る。
「一年生のわりに度胸あんじゃんかよ、気に入ったわ俺。
どう?櫻井なんかより俺のほうが…」
『話、聞いてましたか?
私は、大事な人を簡単に裏切ったりしません。
ずっと…
ずっと櫻井さんと一緒にいます。』
…途中で何を言っているか自分でもわからなくなって
思わず赤面し、うつむいた。
「桜庭。」
『…櫻井さん…』
櫻井さんが私の手を取る。
「…いこ」
私の手を握ったまま、櫻井さんは走り出した。
ふっと教室を見渡すと、雑ながらもちゃんと用紙は配り終わってた。
『さすが…』
ガッチリ握られているその手を見つめながら
口角が上がるのを抑えきれずにいた。
私、この人と一緒にいたい。
外はもう暗くなりつつある。
『よしっ…あとは三年生のひとクラス分だけですね』
「おう…やっとだな~」
すっかり和解した私たちは、軽い足取りで残った教室へ向かった。
『失礼しま~す…』
暗い教室はちょっと怖いな…。
「机に一枚ずつ配るには暗すぎんなこれ…スイッチスイッチ…」
櫻井さんが明かりのスイッチを手探りで探す。
カチ。
パっと教室が明るくなる。
『…うわっ』
明るくなった視界には、三年生のカップルがいちゃついていた。
「ちょっと、一年生?なによ~」
「まあまあ、怒るなって笑」
『あ、えと、すいません…』
後ずさりする私を三年生の男のほうが呼び止める。
「あれ、もしかして補佐ちゃん?その校章」
「あ、ほんとだ~私がつけてたやつと一緒笑」
『えっと…』
どうやら、この女の三年生は以前副会長だったらしい。
「俺ね、前年度の生徒会長~笑」
この男の先輩は、そうらしい。
「…桜庭、早く終わらせて帰ろうか。」
『櫻井さん…』
「え?翔?…翔じゃん!生徒会長になったんだ笑」
女の先輩が櫻井さんに声をかける。
知り合い…なのかな。
「…。」
櫻井さんは黙って用紙を机に配っている。
「ねえちょっと、聞いてる?久しぶりじゃん!」
「なに?お前の知り合い?」
「ふふ、妬かないでよ~?元カレ笑」
『…え?』
「まじ?!じゃあアイツが俺に負けたやつ??笑」
「やめたげてよ~笑」
『負け…?』
「桜庭、早くやんぞ。」
『あ、でもあの、櫻井さ』
櫻井さんは、先輩たちの話に聞く耳を持たない素振り。
「あ、補佐ちゃん一年生か、なら知らねえよな~教えてやろうか?」
『??』
「やめろよ。」
「まあまあ、翔も次の子見つけたんならいいでしょ笑」
「は?」
”元”生徒会長のほうが私の腕を引っ張る。
『うわっ』
「俺が生徒会長になった時、コイツが副会長に立候補したんだよ。
この…櫻井?ってヤツが彼氏だったのに笑」
ニヤリと笑う先輩の顔が近い。
「どういう事かわかる?俺に乗り換えたんだよ。
まあ、コイツも年下の彼氏より生徒会長の同級生を選んだってわけだな」
「おい!桜庭から離れろよ!」
「翔も可愛いとこあんじゃん~、私が生徒会長と付き合っちゃったから、あんたも生徒会長になろうと思ったんでしょ?」
櫻井さんは、女の先輩に腕を組まれてなかなか動けなそうにしている。
「ま~でも、そいつも俺と同じ歩んでんもんな~笑
あ、でも俺はさすがに年下には手出さないわ~笑」
私も、この先輩に腕をつかまれたまま、頭を撫でられる。
「君も彼氏から櫻井に乗り換えたの?笑」
違う。
「翔もさ~選ぶなら私に似た子にしなよ~なんでこの子なの笑」
櫻井さんは。
「いい加減にしろよ…ランカはお前みたいなヤツじゃ」
『櫻井さんはそんな人じゃない!!!』
腹の虫が収まらず、先輩を突き放してついに大声を出してしまった。
「…あ?」
「桜庭…?」
『櫻井さんはそんなクソみたいな人じゃないの!
好みの女だから?…そんな理由で決める人じゃない!
…私だって、あんたみたいな女じゃない!
生徒会長だからって彼氏を乗り換えたり、
大事な人を簡単に裏切って、そんな風に馬鹿にしたりしない!』
「………」
「いや、何コイツ…うざ」
「まあ面白いじゃねえかよ、本当の事だし笑」
「…は?あたしがクソ女って言いたいわけ?」
「事実だろ?笑」
「意味わかんないんですけど」
まあまあ、と先輩は彼女をなだめつつ、私に歩み寄る。
「一年生のわりに度胸あんじゃんかよ、気に入ったわ俺。
どう?櫻井なんかより俺のほうが…」
『話、聞いてましたか?
私は、大事な人を簡単に裏切ったりしません。
ずっと…
ずっと櫻井さんと一緒にいます。』
…途中で何を言っているか自分でもわからなくなって
思わず赤面し、うつむいた。
「桜庭。」
『…櫻井さん…』
櫻井さんが私の手を取る。
「…いこ」
私の手を握ったまま、櫻井さんは走り出した。
ふっと教室を見渡すと、雑ながらもちゃんと用紙は配り終わってた。
『さすが…』
ガッチリ握られているその手を見つめながら
口角が上がるのを抑えきれずにいた。
私、この人と一緒にいたい。