生徒会長の先輩
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私が櫻井さんを嫌うようになったのは、その出会い方だけではない。
会長補佐になってすぐ、櫻井さんと二人で校内アンケートを作ることになった。
生徒会室へ向かう途中、櫻井さんと同級生らしき男子が生徒会室前で話をしていた。
盗み聞きするつもりなんてなかったけど、ドアの前で話されたら、どくまで入りづらいし…
「なあ櫻井、あの子どうなんだよ、補佐ちゃん。」
「ああ、桜庭?いい子だよ、ちゃんと手伝ってくれるし」
「じゃなくて、お前あんな子が好みだったんだな~」
その話か…
興味ない。といえばウソになる。
あの櫻井翔が私を選んだことに、1ミリも嬉しさを感じなかったわけじゃない。
”好みの子を選ぶ”
最低な選出方法だけど、選ばれて悪い気がしないのは確かだ。
「…ちげえよ。」
「は?かわいいから選んだんじゃねえの?」
…
「んなわけねえじゃん。ありえねえ。」
……なにそれ。
私は別に、櫻井さんが好きだったわけでもなんでもない。
なんでもないけど、なんでそんなこと言われなきゃなんないの。
急にみじめになって、訳も分からず涙が出る。
恥ずかしい。
「つうかそんなんで…」
ガタン!
「…?」
『あっ』
音を立ててしまった。
「やっべ…ランカちゃんじゃん、俺帰るわ~じゃあな櫻井!」
私の横をサーっと通り過ぎる二年生。
「えっ…と…桜庭?」
『…アンケート、早く作りましょう』
「いや、泣いてる、よね…?」
『あくびです。面白くないんで、早く帰りたいので。』
「…うん。」
櫻井さんに対して嫌悪感を抱き始めたのは、この時から。
なんでそんな優しい対応できるの?
表ではいい顔してるんだ。
優等生の典型的なタイプ。
私の…一番嫌いなタイプの人間だ。
アンケートの作成中、私は必要最低限の会話しかしなかった。
「ねえ…会計の松本って知ってる?同じクラスだよね?」
『……はい。』
「アイツね、小さいころから家が近くて、よく遊んでたんだよ。
俺の事しょうくんしょうくんって可愛かっ…」
『できました。校内アンケートの選択肢一覧です。』
「…あ、うん、ありがと。早いね。」
早く帰りたい。
「あのさ、さっきの話、聞いてた?」
『…。』
聞くんだ、それ。
全然紳士じゃないじゃん。
「あれね、誤解しないでほしいんだけど…」
『いいです、大丈夫です。』
「いや…」
『ありえねえ。』
「…え?」
『…ですよね。こんなの』
櫻井さんは大きな目をもっと真ん丸させる。
『こんな生徒会、よく続いてますよね。』
「前までは、ちょっとあれだったかもしれないけどさ」
『今期も変わらないでしょうね。
櫻井さんの代が一番最低ですねきっと。』
「…………」
…言い過ぎた。仮にも彼は先輩で、校内の人徳者。
後悔と苛立ちで、ササっとアンケート作成を終わらせて、
『…では、私は帰ります。』
「あ、うん…ありがとう…」
こんな時までちゃんとお礼言うんだ…。
ぽつんと残る櫻井さんを後にして、私は生徒会室を出て
そのまま学校を後にした。
会長補佐になってすぐ、櫻井さんと二人で校内アンケートを作ることになった。
生徒会室へ向かう途中、櫻井さんと同級生らしき男子が生徒会室前で話をしていた。
盗み聞きするつもりなんてなかったけど、ドアの前で話されたら、どくまで入りづらいし…
「なあ櫻井、あの子どうなんだよ、補佐ちゃん。」
「ああ、桜庭?いい子だよ、ちゃんと手伝ってくれるし」
「じゃなくて、お前あんな子が好みだったんだな~」
その話か…
興味ない。といえばウソになる。
あの櫻井翔が私を選んだことに、1ミリも嬉しさを感じなかったわけじゃない。
”好みの子を選ぶ”
最低な選出方法だけど、選ばれて悪い気がしないのは確かだ。
「…ちげえよ。」
「は?かわいいから選んだんじゃねえの?」
…
「んなわけねえじゃん。ありえねえ。」
……なにそれ。
私は別に、櫻井さんが好きだったわけでもなんでもない。
なんでもないけど、なんでそんなこと言われなきゃなんないの。
急にみじめになって、訳も分からず涙が出る。
恥ずかしい。
「つうかそんなんで…」
ガタン!
「…?」
『あっ』
音を立ててしまった。
「やっべ…ランカちゃんじゃん、俺帰るわ~じゃあな櫻井!」
私の横をサーっと通り過ぎる二年生。
「えっ…と…桜庭?」
『…アンケート、早く作りましょう』
「いや、泣いてる、よね…?」
『あくびです。面白くないんで、早く帰りたいので。』
「…うん。」
櫻井さんに対して嫌悪感を抱き始めたのは、この時から。
なんでそんな優しい対応できるの?
表ではいい顔してるんだ。
優等生の典型的なタイプ。
私の…一番嫌いなタイプの人間だ。
アンケートの作成中、私は必要最低限の会話しかしなかった。
「ねえ…会計の松本って知ってる?同じクラスだよね?」
『……はい。』
「アイツね、小さいころから家が近くて、よく遊んでたんだよ。
俺の事しょうくんしょうくんって可愛かっ…」
『できました。校内アンケートの選択肢一覧です。』
「…あ、うん、ありがと。早いね。」
早く帰りたい。
「あのさ、さっきの話、聞いてた?」
『…。』
聞くんだ、それ。
全然紳士じゃないじゃん。
「あれね、誤解しないでほしいんだけど…」
『いいです、大丈夫です。』
「いや…」
『ありえねえ。』
「…え?」
『…ですよね。こんなの』
櫻井さんは大きな目をもっと真ん丸させる。
『こんな生徒会、よく続いてますよね。』
「前までは、ちょっとあれだったかもしれないけどさ」
『今期も変わらないでしょうね。
櫻井さんの代が一番最低ですねきっと。』
「…………」
…言い過ぎた。仮にも彼は先輩で、校内の人徳者。
後悔と苛立ちで、ササっとアンケート作成を終わらせて、
『…では、私は帰ります。』
「あ、うん…ありがとう…」
こんな時までちゃんとお礼言うんだ…。
ぽつんと残る櫻井さんを後にして、私は生徒会室を出て
そのまま学校を後にした。