炎天下に水を打て
主人公のお名前を変えたい方
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「待ってよ柊子!」
放課後のことだった。朝話していたテニス部の人達の顔が一致しないとか言ってた話が柊子は納得行かないようで放課後の練習を一緒に見に行くことになった。いつもは水泳部の練習に行っていたのでこうしてどこかの部の練習を見に行くだなんて初めてだった。
「ほらほら!! あそこ! 奥のコートで打ち合ってる」
「……どっちだ…? 」
あっち、とばしばし叩かれながら見たその先にはなんというか王子感ある人が。他の人より少し長めの髪がラリーをしているときにさらっと靡くのが少しかっこいいなって思った。
「覚えた?」
「うん」
あの髪がさらーってしてる人が不二さん。あっちで顧問の先生と話しているのが手塚さん。それでそこにいる桃ちゃんと……
「海堂くんどこにいるんだろう?」
「俺がどうかしたのか」
思わずひょわっとか間抜けな声が出てしまった。どうやら走りに行ってたみたい。海堂くんの隣には眼鏡を掛けた同じレギュラーの人。たぶん3年生の人だと思う。物凄く背が高かった。
「いまテニス部の人達の名前覚えようとしてるの。いま4人くらい覚えたんだ」
「……そうなのか」
そんなに興味なさそうだった。というより練習中にこうして邪魔しちゃ駄目だよね。そう思ったのでそれ以上話を膨らませないようにした。
「まさか海堂にも女子の友達がいたとはな」
「乾先輩まで…なんで皆揃いに揃ってそういうこと言うんすか」
眼鏡の先輩は乾先輩というらしい。桃ちゃんと同じことを言うものだから可笑しくってつい笑ってしまった。海堂くんは納得がいかなそうに眉間に皺を寄せる。あ、こうしてみると結構可愛いかもしれない。
「何笑ってんだコラ……」
「ごめんごめん、ちょっと可愛いなって思って」
「……。というかまだお前の名前知らねぇんだが」
あれ……名前まだ言ってなかったっけ。と思ったけど確かに言ってない気がする。完全に教えた気になってた。
「鳴坂唯です!ごめんね言ってなかった」
「鳴坂…ああ、水泳部の」
「知ってるんですか?」
「クラスの水泳部の友達から聞いたことがあってね、期待の2年生ってね」
「あ、あは……」
こうも怪我をしていると反応に困ってしまう。早く復帰したいものだけど…。するとフェンスの向こうから手塚さんがこっちに向かってくる。
「乾。海堂。何話している。見学者も部員の練習の妨げにならないようという決まりのはずだが」
「ご、ごめんなさい!! 」
立ち話しすぎたようだ。申し訳なくぺこぺこ頭を下げる。乾さんは気にしないでってアイコンタクトしてくれた。小さく会釈すると乾さんと海堂くんはコートに戻って行った。
「唯、先輩に知られてたとかすごいじゃん」
「んー…そうかなぁ……」
放課後のことだった。朝話していたテニス部の人達の顔が一致しないとか言ってた話が柊子は納得行かないようで放課後の練習を一緒に見に行くことになった。いつもは水泳部の練習に行っていたのでこうしてどこかの部の練習を見に行くだなんて初めてだった。
「ほらほら!! あそこ! 奥のコートで打ち合ってる」
「……どっちだ…? 」
あっち、とばしばし叩かれながら見たその先にはなんというか王子感ある人が。他の人より少し長めの髪がラリーをしているときにさらっと靡くのが少しかっこいいなって思った。
「覚えた?」
「うん」
あの髪がさらーってしてる人が不二さん。あっちで顧問の先生と話しているのが手塚さん。それでそこにいる桃ちゃんと……
「海堂くんどこにいるんだろう?」
「俺がどうかしたのか」
思わずひょわっとか間抜けな声が出てしまった。どうやら走りに行ってたみたい。海堂くんの隣には眼鏡を掛けた同じレギュラーの人。たぶん3年生の人だと思う。物凄く背が高かった。
「いまテニス部の人達の名前覚えようとしてるの。いま4人くらい覚えたんだ」
「……そうなのか」
そんなに興味なさそうだった。というより練習中にこうして邪魔しちゃ駄目だよね。そう思ったのでそれ以上話を膨らませないようにした。
「まさか海堂にも女子の友達がいたとはな」
「乾先輩まで…なんで皆揃いに揃ってそういうこと言うんすか」
眼鏡の先輩は乾先輩というらしい。桃ちゃんと同じことを言うものだから可笑しくってつい笑ってしまった。海堂くんは納得がいかなそうに眉間に皺を寄せる。あ、こうしてみると結構可愛いかもしれない。
「何笑ってんだコラ……」
「ごめんごめん、ちょっと可愛いなって思って」
「……。というかまだお前の名前知らねぇんだが」
あれ……名前まだ言ってなかったっけ。と思ったけど確かに言ってない気がする。完全に教えた気になってた。
「鳴坂唯です!ごめんね言ってなかった」
「鳴坂…ああ、水泳部の」
「知ってるんですか?」
「クラスの水泳部の友達から聞いたことがあってね、期待の2年生ってね」
「あ、あは……」
こうも怪我をしていると反応に困ってしまう。早く復帰したいものだけど…。するとフェンスの向こうから手塚さんがこっちに向かってくる。
「乾。海堂。何話している。見学者も部員の練習の妨げにならないようという決まりのはずだが」
「ご、ごめんなさい!! 」
立ち話しすぎたようだ。申し訳なくぺこぺこ頭を下げる。乾さんは気にしないでってアイコンタクトしてくれた。小さく会釈すると乾さんと海堂くんはコートに戻って行った。
「唯、先輩に知られてたとかすごいじゃん」
「んー…そうかなぁ……」