君に望むマネッチア
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「ボクに話してよ、キミのゼンブ。
キラったりしないから」
だから存分に依存して、弱さも痛みも全て曝け出してくれれば良い。
その傷ごと彼女の一部として受容し、ぐちゃぐちゃに甘やかしてしまえば、何時か不安も溶けるだろうか。
同情とは決定的に異なり、どちらかと云えば独占欲と呼ぶべき類いの、綺麗とは言い難い感情。
それでも自分にしか興味を持たず、周囲を省みない己に確かな執着を抱かせた年若い恋人に語り掛ければ、濡れた瞳が縋るように此方を見つめた。
「局、長」
「イイカゲン、二人きりの時ぐらい止めてよ。
ボクの名前、知ってるよね」
中々役職で呼ぶ癖が抜けない儚の唇を指の腹で押しながら、やんわりと咎める。
その柔らかさを弄びながら見つめ続ければ、若干の間を置きつつも、その唇は巌徒の望む音を紡ぎ落とした。
「……海慈さん」
素直さを褒めるように額にキスを落とし、ついでに眦に溜まった涙を寄せた指で拭い去る。
そのまま彼女が心を吐露する瞬間を静かに待てば、やがて意を決したように唇が震えた。
ー 君に望むマネッチア ー
(聞いて、くれますか)
(うん、聞いたげる)
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11/9の誕生花・マネッチアの花言葉『たくさん話しましょう』から思い付いた話(遅刻
夢主の設定絡めたら暗いのと甘いのごちゃ混ぜになりました。
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