愛をもって
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『はぁーっ…!』
「お前はそれを何回見れば気が済むのだ」
お気に入りの五影会談の話を何回も繰り返し見ている
『だって、我愛羅、こんなにかっこいいよ…』
『しかも兄さんも姉さんもあなたを
守ろうと前に出るとこなんて…もうっ!』
登場シーンから解散して雪山をすべるところまで
何から何までかっこよすぎる
『水影さまも素敵だけど我愛羅が一番かっこいい、
顔は当たり前だとして気圧されず肝が据わっているところまで』
「皆を守るためだ」
『かっこいい…!』
ぎゅうと隣に腰掛ける我愛羅を抱きしめる
サスケと話をするところなんて息をのみながら画面に釘付けだ
あの我愛羅が思いを堪えられず涙するところなんて
こっちが泣いてしまう
『誰かの為に戦えるのは優しい証拠だね』
「それは、お前も含め周りの皆のおかげだ。
…感謝している」
『そんなあなたに会えて、恋人でいられるなんて
この上ない幸せですよ』
頬に手を添えられてキスをされる
照れ照れしているとコンコンと扉から音がする
「入るぞ、…なんだなまえ、またそれ見てるのか」
『へへっ』
この先もっと心動かされるエピソードがあるけど
そこは本当に心の準備をしてから見ないといけないので
今はなんとなくこのシーンがお気に入りなのだ
『姉さんも冷静でかっこいいんだから!』
「俺の活躍も見てくれじゃん?」
テマリの後ろからひょいと顔を出すカンクロウ
『ったりまえよー!兄さんもかっこいいんだけど、その…』
「あん?」
『サソリの旦那の顔が良すぎて…っ!!』
あの話もすごくよかったと振り返っているようだった
「けっ!苦労したんだぞあの人使うのは」
ぶつぶつ言いながら去っていく
テマリが扉を開けて話していたから寄っただけのようだった
「ってそうだ、明日の10時から上忍たちとの定期会議だ忘れるなよ」
「あぁ。わかっている」
『姉さんまたねー』
こちらを見ている我愛羅に気が付く
『ん、どうしたの?』
「…お前はサソリが好きなのか」
『え?そりゃ悪役ってのはかっこよく見えることもあるし(最初は我愛羅も悪役だったね)
同じ砂としてあの強さは誇りにも思うし、なんていったって
あの顔面が…幼少期の…』
と長々話してオタクの一面が顔を出す
「……。」
『っていうサソリの魅力はもちろんある。あのチヨばあさまの孫だもの
今日も罵り合ってんのかな?』
『でもねでもね、人にはそれぞれ違う魅力があるでしょう?
努力して変わっていく我愛羅が、私の人生で一番輝いてて
一番心を惹きつけられたの。これ以上ないんじゃないかってぐらい心臓の鼓動が大きくなるの』
『名の通り愛を知り、愛を受け、愛を持つあなたが大好き。』
心を受けるから、心で受けるから愛なのだとどこかで聞いたような
言葉が頭の片隅でささやく
「お前にも愛を伝えられているだろうか」
『うん、もちろんだよ、いつもありがとう!』
笑顔で答えてくれるなまえを可愛いと思う
「…」
『今度はどうしたの?』
「可愛いと、思っていただけだ」
『や、やめてよ急に!我愛羅のほうが可愛いよ?』
そんなわけがないというのに可愛いと愛おしいは
同意義なのであれば同じ思いなのかもしれない
「なまえ、愛している。
他の男の名を語ってほしくはない」
またちゅうっとキスをしてくる
『ぜ、善処します』
なまえの部屋にはいろんなフィギュアやアクスタが飾ってる
もちろん暁も
デイダラとサソリを見たときの我愛羅の目が怖いのなんのって
ナルトとリーのグッズには何も言わないのにね
『念のため、伝えておくけど!愛してるのは我愛羅だけだよ
今までもこれからもあなたが大好き』
「…、愛している」
手をつないでテレビは消した
『さて、愛しの風影様、里の様子でも見に行きましょう』
チヨばあさまに挨拶はするが、
サソリの家付近は避けて通るかと思う我愛羅であった
「…」
「なんだサソリの旦那ァ?」
「なんでお前がここにいるのかはさておき、
さきほどこの傀儡の体ですら悪寒を感じた」
「そしてカンクロウのやつ、
俺を雑に扱いやがったことを思い出した」
「へぇ、ま、オイラには関係ないかっ!
そんで何回きてもいい里だな~ここは」
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