フラッシュバック
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私が怪我をしたせいで
キバが自分を責めて負い目を感じていることは
なんとなくわかっていた
それならキバをそんな気持ちにさせてしまったのは私だ、って自分を責めていた
出血がひどかった任務中、薄れゆく意識の中で
私を見るキバの顔は絶望と怒りに満ちていた
タガが外れたように暴れまくって周りの敵を散らしてくれた
入院中もお見舞いによく通ってくれていた
もちろん、同期のみんなや先輩たちも
かと思えば会える頻度は減っていき
笑顔まで見れなくなっていった
何かあったのかと聞いても答えてくれない
よく話を聞いてもらっていた人に
話してみるも男はそういうものだ、と
あまりいいアドバイスはもらえなかった
それでも任務には行かないといけない、
キバがいない日に意味はないと思いつつ
皆に迷惑をかけたくない思いで作り笑いをしていた
そんな中、今度は会える日が増えていき
お互いに笑顔を取り戻していった
たまたま会えなかっただけかもしれないと
思い込むようにしていた
いつものように2人で話していると
キバのちょっとした一言がひっかかった私は
強い口調で言い返してしまった。
そんなつもりはないと向こうもヒートアップ
今まで溜まっていたものを吐き出すように、
「…お前のことは好きじゃなくなった、別れてほしい」
突然のことに固まってしまう
心臓が暴れてうるさい
この口論だけがきっかけでないことは分かる
そして脳はフル回転で考えていく
私が弱くて足をひっぱったから、
会えない日が続いていたあの時から、
どれも心当たりがあって受け入れざるを得なかった
私なんかといるよりキバには幸せになってほしい
離れれば彼の心は休まるだろう
うまく返答ができないからその場を黙って去った
家に帰ってしばらくしてようやく涙が出始めた
何もする気が起きなくて誰かが家を訪ねてきてもいないフリをした
任務の要請まで断っていつまでもこれではいけないと分かっている
次の陽が昇る時に1人きりになれる場所へ行こう
さようならが出来るように
家にいては思い出に埋もれてしまいそうだった
あまり人の来ない森へ入って数日間、1人で過ごしていた
何をするでもなく彼の幸せだけをただ考えて
君だけがすべて忘れてくれればいい
私は君をすべてを憶えている
今も外すことが出来ない、キバにもらったピアスに触れる
微かに残る愛を辿れば、
守ろうと暴れまわっていたあの日
別れを告げた瞳
私だけが、フラッシュバックする