ひとめぼれ
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その後、ナルトたちが戻ってきた
3代目の葬儀で里全体の士気が下がっているように思える
そこでナルトたちは探し人がいると再び旅に出た。
その間にも私はリー君と一緒にいた
いつかまたあの美しい戦いを、人並外れた努力を見たくて
『…リーくん、寝てるように言われたよ?』
「…いいんです!こうでもしないと僕は…!」
「こらー!ダメだって言ってるでしょー!」
『ほらー!リーくんのせいで怒られちゃったよ!?』
「すみませんなまえさん!」
怖い看護師さんに怒られて慌ててベッドに戻る
ほとんど動けないから立ち上がるのもやっと、
なんとか室内で歩く練習をする程度
でもそれすら辛そうだ
「あんた彼女なら、ちゃんと注意してくださいね!ふん!」
看護師さんは怒って出ていった
『か、か、彼女だって!!?』
ひとりで浮かれているなまえ、
顔を赤くするリー、目が合って笑いあう
つきっきりでいられるのも楽しいけど彼がはやく治りますように。
...
新しく就任した5代目の綱手様は医療忍術のスペシャリストだそうだ
この機会を逃すわけにはいかない
サスケのことも心配だが、まずはリー君の体を診てもらおうと
ナルトたちと5代目のもとへ出向いた
さっそく病院に来てもらう
5代目の顔つきがなにか嫌なものを感じさせる
とにかく診察をせねばならないので私は部屋の外へ出た
話が終わったようで5代目と側近のシズネさんが暗い顔で
部屋から出てくる
『あ、あの…!! 、………。』
すぐに聞こうとした、でもその表情を見て聞けなかった
半開きの部屋から見えたリーくんとガイ先生の表情も沈んだままだ
部屋に戻らず、屋上へ向かう
どうしよう、思っている以上に深刻なことになっているかもしれない
後遺症?治らない怪我?それとも忍を続けられ…
何か聞いたわけでもないのに嫌なことばかり思い浮かぶ
そばにいたいが、いつものように明るく声を掛けるか、
今はそっとしておくべきか…
一度家に帰り考えることにした。私はどうしたいのか。
「なぁに、暗い顔して」
『お母さま…』
それとなくリーくんのことを話してみた
「…大切なものはいつまでもそばにあるわけじゃないわ
人も物も永遠じゃないの。
大切にしたいなら自分の力で守らないと、ね」
『うん…、うん…。』
まずはガイ先生と話をすることにした
話すかどうかかなり悩んでいたが私の覚悟をくみとってか
たどたどしくも話してくれた
涙が出そうになるがつらいのは自分ではない、リーくん本人だ
涙をこらえ、リーくんのもとへ行く
ガイ先生は手術を進めるつもりだそうだ
後日、二人で話をするだろう
その前に私も話がしたかった
『リーくん!』
なるべく明るく振舞ってみるが本人を前にすると体がこわばる
「なまえさん…」
『お話聞いたよ…つらいよね、怖いよね
何もしてあげられなくてごめんさない…』
泣くつもりはなかったのにダメだった
でも泣くだけの女なんて嫌なのだ
声は震えて顔はぐしゃぐしゃかもしれない
『何があっても私はそばにいる、諦めるリーくんはリーくんじゃない
どんな道を選んでもどんな結果になっても努力の忍を目指し続けよう
それがあなたの忍道でしょう?』
「…ぐっ…なまえさん…」
涙をこらえるリーくんを抱きしめる
他人の私が何を言っても決めるのはすべて彼だ
本人にしかわからない苦しさや怖さがある
少しでもほんの少しでも一緒に背負いたいと、心からそう思う
ガイ先生と話をする日
離れたところから様子を見る
どんな時でもガイ先生は変わらない、それが強さでもある
リーくんはぶつけようのない怒りを込めたような
怖くてたまらないようなそんな話し方だ
先生だって覚悟を決めていた
「その時は俺が一緒に死んでやる。」
私は壁にもたれて息を殺して涙を流し続けた
まだ忍の世界を、命を知りきらない幼い私たちには残酷な現実だった
...