一ノ刻~地図から消えた村~
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「村…?」
鳥居を潜って少し経ち、視界が開けた場所に出てきた。先ほどまで空で輝いていたはずの太陽は、いつの間にか沈んてしまっていた。
灯りが点いていない家を見て、彼女――雪は先ほどの自分の選択は誤ったのではないかと考えてしまった。戻るべきかと思って先ほどの道を見るが、そこには道らしいものは無くなっていた。
「…戻れない。」
どうすれば良いのか分からなくなった。人を求めて、ここまで来たが、誰か居そうな気配はない。他に行く場所も分からない。
せめて、屋内で一夜を明かすべきか。そう考えて、村に向かって歩き出した。
頭の隅に浮かんだ、一夜にして無くなった村の事は知らないふりをして。
「お邪魔しまーす…。」
比較的、保たれている屋敷に入る。
恐る恐る囲炉裏の間まで入り込み、一息つく。少しだけ落ち着けた気がした。落ち着いた所為か、頭の隅からあの話を引っ張りだしてしまった。
人によっては興味を持つあの話。恐らく、ホラーが好きな人が興味を持つだろう、一夜にして無くなった村の話。「無くなった」という事は、村総出で引っ越したのか、それとも――。
「や、やめよう。普段ならともかく、この状況では心細くなる…。」
冷えを感じ、再び忘れたフリをする。
再び落ち着くために息を吐いて、屋敷の中を見回す。所々に穴が開いたり、崩れていたりする。空気は埃っぽいし、どこか臭う。
もう一度、息を吐いた。
鳥居を潜って少し経ち、視界が開けた場所に出てきた。先ほどまで空で輝いていたはずの太陽は、いつの間にか沈んてしまっていた。
灯りが点いていない家を見て、彼女――雪は先ほどの自分の選択は誤ったのではないかと考えてしまった。戻るべきかと思って先ほどの道を見るが、そこには道らしいものは無くなっていた。
「…戻れない。」
どうすれば良いのか分からなくなった。人を求めて、ここまで来たが、誰か居そうな気配はない。他に行く場所も分からない。
せめて、屋内で一夜を明かすべきか。そう考えて、村に向かって歩き出した。
頭の隅に浮かんだ、一夜にして無くなった村の事は知らないふりをして。
「お邪魔しまーす…。」
比較的、保たれている屋敷に入る。
恐る恐る囲炉裏の間まで入り込み、一息つく。少しだけ落ち着けた気がした。落ち着いた所為か、頭の隅からあの話を引っ張りだしてしまった。
人によっては興味を持つあの話。恐らく、ホラーが好きな人が興味を持つだろう、一夜にして無くなった村の話。「無くなった」という事は、村総出で引っ越したのか、それとも――。
「や、やめよう。普段ならともかく、この状況では心細くなる…。」
冷えを感じ、再び忘れたフリをする。
再び落ち着くために息を吐いて、屋敷の中を見回す。所々に穴が開いたり、崩れていたりする。空気は埃っぽいし、どこか臭う。
もう一度、息を吐いた。
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