巳樓記

昼下がり澄む風に乗せ鳥の声

2025/05/16 14:52
面倒事が済んだ後、空が絵の具で塗ったかのように真っ青で、暖かい風が全身を吹き撫でてくれる、そんな日はつい駆け出したくなってしまう。走って、走って、全速力で駆け抜けていく。そうすると、私に向かって風はもっと強く吹く。それが何とも気持ちがいいので、私はさらに走り続ける。
そして、段々と息が上がって、走っていられなくなる。速くなった自分の呼吸に私は「生きている」ことを実感するのだ。
肩で呼吸をしながら天を仰いでは大いなる恵みの光に感謝する。
疲れて、歩いていると鳥達の歌声が聞こえてくる。
ホトトギスやツバメの可愛らしい声に混じって、カラスのガラ声が響き渡る。大きな空で歌い踊る彼らは何と自由なのだろうか。

…そのようなことを、鳥よりもきっと自由自在な、液体の小さな獣を撫でながらひとり想う今日このごろ。

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