短編
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勇「兄様…!!」
後ろから聞こえたのは
本妻から生まれいっぱいの愛情で育った勇作に声掛けられ
迷惑そうな顔をしてる尾形
勇「兄様!実は紹介したい方がいて」
『走るのが早すぎますよ勇作さん…っ』
勇「あぁ…すみません。兄様を見つけて嬉しくて…」
勇作の後ろから
息をきらし弱々しい声が聞こえ
なんだ?と今初めて勇作の方向へと目を向けると
キョーコと目があう
勇「僕達の姉…キョーコさんですよ」
『初めまして…』
「初めてまして。尾形百之助です。」
弟がいる。とは知っていたが姉がいるとは知らなかった尾形…
興味なさそうに自己紹介するも
その視線は勇作を見る冷たい視線と同じで
キョーコはぴくりと震える…
勇「なので姉弟3人でお茶しましょう!」
突然の提案にびっくりするも
腕を掴む勇作にズルズルと引きづられお店へと入ってしまう
『あ、勇作さん…口に……』
『勇作さん…服に……』
尾形とキョーコの3人でいるのがよほど嬉しく浮かれているのか
食べ物をこぼしたり口につけたり…落ち着きがない
それを隣に座るキョーコが自分のハンカチで拭いてる。
ありがとうございます。と嬉しそうにお礼する勇作。それに満足気にニコリと笑うキョーコ…
俺はなにを見せられているんだ…??
いつも一緒にいる姉弟愛を見せつけられてるのか?
無言でコーヒーを飲み時間が過ぎていくのを待つ尾形
最初は興味がなく見ていただけだが
クソみたいに甘く欲しい物はすべて手に入るであろう2人…だんだんイライラと…怒りがこみ上げてくる
そして弟は2人いるのに勇作しか見ていないキョーコに…
理不尽に怒ってるのはわかっているが
何故かイライラが収まらない尾形…
勇「ちょっと厠に…」
ずっと話をしていた勇作が席を離れてしまい
シーンと場が冷めていく…
ちらりとキョーコを見れば
緊張しているとわかるほどソワソワして目が泳いでいる。
「もう1人…弟がいると知りびっくりしましたか?姉サマ。」
『あ、はい……』
嫌味のように姉サマと呼ぶ尾形…
一言…返事をして終わるキョーコを見て俺と話す気がないのか。と解釈した時
『勇作さんから百之助さんの話を聞いてびっくりしました…両親は教えてくれなかったし、百之助さんの事を聞いても会わせてくれないし…勇作さんに会いたいとお願いしたんです…』
「………は?」
『大事な家族ですもの』
大事な家族とクソみたいな発言をするキョーコに…やはり怒りが覚える。
だが会いたいと願ったのはキョーコ…
それは家族愛を知らない尾形には少し…ほんの少し興味がでてくる。
もしその愛情が勇作ではなく俺にー……
キョーコには気づかれないようニヤりと笑い
「今度…また会いましょう」
『え…あ、はいっ』
尾形から言われると思っていなかったから
嬉しそうに返事をするキョーコ…
数日後ー
あれから日露戦争の準備や試練など忙しくキョーコには会えず…ただ時間が過ぎていった。
たまに会う勇作からキョーコの話を聞き
日露戦争へ出ると聞いて心配だとキョーコの手作り御守りを勇作通して尾形に渡された。
勇「キョーコさんが作ってくれた御守り…実は僕と兄様おそろいなんですよ!」
嬉しそうに話す勇作…おそろいと聞いて引く尾形だが、なぜか捨てる事もできず胸ポケットに御守りを入れる。
あぁ…日露戦争から戻ってきたら、キョーコに会おう。
その頃はもうキョーコの愛情を独り占めしている勇作殿はいないだろうし
俺だけに向けてくれるであろうあの優しい目で、笑顔でー……
未だ嬉しそうに話す勇作を鋭い目で見る尾形はそう決心する。
やっと日露戦争が終わり日本へ戻る。
花沢中将…キョーコの父親が自刃。
そして戦争中に亡くなった勇作。
母親と2人きりになったキョーコはどんな目で俺を見てくれるのかーー期待と欲望でキョーコの家の近くまで来てしまった尾形
会うことはないだろーか…そう考えていた。
『あ、あれ…?ひゃ、百之助…さん…?』
「キョーコ……」
2階の窓からキョーコが見えたー…
そして目が合ったと思えば驚いた顔で尾形を見るキョーコ
慌てた様子で窓から消えたと思えば、すぐ外に出て尾形の元へと走ってくる。
『ご無事…だったんですね…っよ、、良かった…っ』
尾形の服を掴み驚いてるキョーコに両手で支える尾形
「只今戻りましたキョーコさん。俺は無事ですよ」
なんで俺が女に敬語なんて…と思うも泣きそうだが必死に耐えてるキョーコに優しくしてしまう
「花沢中将や勇作殿の事…とても残念です。キョーコさんは…大丈夫でしたか…?」
『あ、、、はい…大丈夫、、です…』
「無理…しないでください。俺がおります。甘えてください。少しは気を緩ませては…?」
『!?』
明らかに強がって大丈夫だというキョーコ。
ポフッとキョーコの頭を押さえ自分の服へとキョーコの顔を押さえる。
まるで見ていないから…我慢しないで泣いてもいいよと言ってるように…
『う、、ちち、、うえ……っ、、ゆ、さくさんっ……っ』
ポンポンと優しくて頭を撫でているとキョーコは震えポロポロと泣き出すー
まだキョーコは死んだ2人を思ってるのか…やはり…欲しいー……
慰めている尾形は死んだ2人に嫉妬し手に入れたいと強く思うのであった。
『ご、ごめんなさい…泣いてしまい…でもスッキリしました。ありがとうございます。』
落ち着いたキョーコ…久しぶりに会う尾形の前で泣いたのを恥ずかしそうにお礼を言う
「別に気にしてないです。またなにかあれば俺に……あぁ、御守りありがとうございます。今も大事にし………っ」
ポケットから御守りを出そうとするが
御守りを持っていてくれたと知ったキョーコはびっくりするも嬉しそうな顔で尾形を見る。
その表情にびっくりし言葉も行動も止まる尾形…
『持って……くれてたんですね。ありがとうございます…とても嬉しいです……っ』
その表情は…以前勇作に見せていた顔と同じだと気づいた尾形…
やっと俺をちゃんとその目で…その愛情で…見てくれた…そう思いニヤけが止まらない……
「時間ですので、そろそろ…」
予定もなにもないがワザと時間を気にする尾形に
『今度…!いつ会ってくれますか…??』
慌てるように次の約束をしようとするキョーコ…
「また近々…戦争も終わったのですぐ会えますよ」
優しく指の腹でキョーコの顔を撫でてから顔を近づかせ…頬に優しくキスする尾形
『っ!?!?』
びっくりして凝視するキョーコにニコリと笑い手を振ってその場を後にした
アメとムチ…ではないが
今ここでキョーコをドロドロに甘やかして手に入れるのも簡単にできるが……それではすぐ離れるような気がして
ただ甘えさせてくれる俺の事を考える時間が必要だと判断した尾形
これからどうキョーコを俺という沼地に引きずり落とそうか……
必死にしがみついて離れなくなるキョーコを想像したら笑いが止まらなくなる尾形であった
後ろから聞こえたのは
本妻から生まれいっぱいの愛情で育った勇作に声掛けられ
迷惑そうな顔をしてる尾形
勇「兄様!実は紹介したい方がいて」
『走るのが早すぎますよ勇作さん…っ』
勇「あぁ…すみません。兄様を見つけて嬉しくて…」
勇作の後ろから
息をきらし弱々しい声が聞こえ
なんだ?と今初めて勇作の方向へと目を向けると
キョーコと目があう
勇「僕達の姉…キョーコさんですよ」
『初めまして…』
「初めてまして。尾形百之助です。」
弟がいる。とは知っていたが姉がいるとは知らなかった尾形…
興味なさそうに自己紹介するも
その視線は勇作を見る冷たい視線と同じで
キョーコはぴくりと震える…
勇「なので姉弟3人でお茶しましょう!」
突然の提案にびっくりするも
腕を掴む勇作にズルズルと引きづられお店へと入ってしまう
『あ、勇作さん…口に……』
『勇作さん…服に……』
尾形とキョーコの3人でいるのがよほど嬉しく浮かれているのか
食べ物をこぼしたり口につけたり…落ち着きがない
それを隣に座るキョーコが自分のハンカチで拭いてる。
ありがとうございます。と嬉しそうにお礼する勇作。それに満足気にニコリと笑うキョーコ…
俺はなにを見せられているんだ…??
いつも一緒にいる姉弟愛を見せつけられてるのか?
無言でコーヒーを飲み時間が過ぎていくのを待つ尾形
最初は興味がなく見ていただけだが
クソみたいに甘く欲しい物はすべて手に入るであろう2人…だんだんイライラと…怒りがこみ上げてくる
そして弟は2人いるのに勇作しか見ていないキョーコに…
理不尽に怒ってるのはわかっているが
何故かイライラが収まらない尾形…
勇「ちょっと厠に…」
ずっと話をしていた勇作が席を離れてしまい
シーンと場が冷めていく…
ちらりとキョーコを見れば
緊張しているとわかるほどソワソワして目が泳いでいる。
「もう1人…弟がいると知りびっくりしましたか?姉サマ。」
『あ、はい……』
嫌味のように姉サマと呼ぶ尾形…
一言…返事をして終わるキョーコを見て俺と話す気がないのか。と解釈した時
『勇作さんから百之助さんの話を聞いてびっくりしました…両親は教えてくれなかったし、百之助さんの事を聞いても会わせてくれないし…勇作さんに会いたいとお願いしたんです…』
「………は?」
『大事な家族ですもの』
大事な家族とクソみたいな発言をするキョーコに…やはり怒りが覚える。
だが会いたいと願ったのはキョーコ…
それは家族愛を知らない尾形には少し…ほんの少し興味がでてくる。
もしその愛情が勇作ではなく俺にー……
キョーコには気づかれないようニヤりと笑い
「今度…また会いましょう」
『え…あ、はいっ』
尾形から言われると思っていなかったから
嬉しそうに返事をするキョーコ…
数日後ー
あれから日露戦争の準備や試練など忙しくキョーコには会えず…ただ時間が過ぎていった。
たまに会う勇作からキョーコの話を聞き
日露戦争へ出ると聞いて心配だとキョーコの手作り御守りを勇作通して尾形に渡された。
勇「キョーコさんが作ってくれた御守り…実は僕と兄様おそろいなんですよ!」
嬉しそうに話す勇作…おそろいと聞いて引く尾形だが、なぜか捨てる事もできず胸ポケットに御守りを入れる。
あぁ…日露戦争から戻ってきたら、キョーコに会おう。
その頃はもうキョーコの愛情を独り占めしている勇作殿はいないだろうし
俺だけに向けてくれるであろうあの優しい目で、笑顔でー……
未だ嬉しそうに話す勇作を鋭い目で見る尾形はそう決心する。
やっと日露戦争が終わり日本へ戻る。
花沢中将…キョーコの父親が自刃。
そして戦争中に亡くなった勇作。
母親と2人きりになったキョーコはどんな目で俺を見てくれるのかーー期待と欲望でキョーコの家の近くまで来てしまった尾形
会うことはないだろーか…そう考えていた。
『あ、あれ…?ひゃ、百之助…さん…?』
「キョーコ……」
2階の窓からキョーコが見えたー…
そして目が合ったと思えば驚いた顔で尾形を見るキョーコ
慌てた様子で窓から消えたと思えば、すぐ外に出て尾形の元へと走ってくる。
『ご無事…だったんですね…っよ、、良かった…っ』
尾形の服を掴み驚いてるキョーコに両手で支える尾形
「只今戻りましたキョーコさん。俺は無事ですよ」
なんで俺が女に敬語なんて…と思うも泣きそうだが必死に耐えてるキョーコに優しくしてしまう
「花沢中将や勇作殿の事…とても残念です。キョーコさんは…大丈夫でしたか…?」
『あ、、、はい…大丈夫、、です…』
「無理…しないでください。俺がおります。甘えてください。少しは気を緩ませては…?」
『!?』
明らかに強がって大丈夫だというキョーコ。
ポフッとキョーコの頭を押さえ自分の服へとキョーコの顔を押さえる。
まるで見ていないから…我慢しないで泣いてもいいよと言ってるように…
『う、、ちち、、うえ……っ、、ゆ、さくさんっ……っ』
ポンポンと優しくて頭を撫でているとキョーコは震えポロポロと泣き出すー
まだキョーコは死んだ2人を思ってるのか…やはり…欲しいー……
慰めている尾形は死んだ2人に嫉妬し手に入れたいと強く思うのであった。
『ご、ごめんなさい…泣いてしまい…でもスッキリしました。ありがとうございます。』
落ち着いたキョーコ…久しぶりに会う尾形の前で泣いたのを恥ずかしそうにお礼を言う
「別に気にしてないです。またなにかあれば俺に……あぁ、御守りありがとうございます。今も大事にし………っ」
ポケットから御守りを出そうとするが
御守りを持っていてくれたと知ったキョーコはびっくりするも嬉しそうな顔で尾形を見る。
その表情にびっくりし言葉も行動も止まる尾形…
『持って……くれてたんですね。ありがとうございます…とても嬉しいです……っ』
その表情は…以前勇作に見せていた顔と同じだと気づいた尾形…
やっと俺をちゃんとその目で…その愛情で…見てくれた…そう思いニヤけが止まらない……
「時間ですので、そろそろ…」
予定もなにもないがワザと時間を気にする尾形に
『今度…!いつ会ってくれますか…??』
慌てるように次の約束をしようとするキョーコ…
「また近々…戦争も終わったのですぐ会えますよ」
優しく指の腹でキョーコの顔を撫でてから顔を近づかせ…頬に優しくキスする尾形
『っ!?!?』
びっくりして凝視するキョーコにニコリと笑い手を振ってその場を後にした
アメとムチ…ではないが
今ここでキョーコをドロドロに甘やかして手に入れるのも簡単にできるが……それではすぐ離れるような気がして
ただ甘えさせてくれる俺の事を考える時間が必要だと判断した尾形
これからどうキョーコを俺という沼地に引きずり落とそうか……
必死にしがみついて離れなくなるキョーコを想像したら笑いが止まらなくなる尾形であった