短編
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私の父は有名薬師。
病気を治してほしいと懇願する患者に
優しく救いの手を差し伸べるため皆に神様とも呼ばれていたほど…
でも私にとって父親は極悪罪人だった。
父は毒草で人がどう苦しんでどう死んでいくのかが
とても気になっていた。
気になる。その気持ちだけで終われば良かったのだが
我慢できなくなった父は
無償で治すからおいで。と身寄りもなく弱い人達に声をかけ容赦なく殺していったのだ。
それでも
もっと…もっと…と鮮明に知りたい父
だんだんと殺す人数も頻度も増えていった
これ以上は警官や軍にバレるだろうと思った私は
トリカブトで父と母を殺してあげたのだ。
罪人として斬殺されるより…猛毒を自分で体験して死ぬ方が父親も満足だし幸せだろう。
そう思ったから
そして父の事を狂ったように愛していた母も1人になって寂しくないように…と
2人を…両親を殺したのだ。
警官は無償で何人もの患者を治していたため金銭面が厳しくなったのが原因で自殺。
と判断したのだが
陸軍最強第七師団で頭がきれると噂の鶴見だけはキョーコが両親を殺しだろう?と騙されてくれなかった。
ついでに父親が毒に魅入られていた事も知っていた。
弱味を握られた私は
鶴見少尉の遠い親戚で第七師団の鶴見の秘書になった。
だが本当の仕事は
拷問する罪人に飲ませる致死量ギリギリの毒薬を作ったり万が一に備え解毒剤を作ったり…
作った薬草で軍人達に渡したり…
専属薬師として雇われる事になったのだ。
元々居場所がないし
キョーコは第七師団の仕事が辛いと思っていないため逃げる気はないのだが…
監視のため常に鶴見か月島が近くにいる環境にストレスを感じていた。
鶴「あぁキョーコくん!いいところにいた。これを月島軍曹に渡しに行ってくれないかい?」
『はい。月島さんは訓練所にいるんですか?』
鶴「ここから遠い所のね。あぁ…1人だからって逃げようと思わない事だよ?」
ニコリと笑う鶴見
毎回言うが逃げても捕まえるからね。と言っているような顔に
キョーコは苦笑いしながら鶴見のいる部屋から出て訓練所へ向かう。
途中なにかから逃げるように窓から出ようとしてる男…鶴見少尉の部下尾形と目があう。
『……?』
目が合うだけで尾形はそのまま外へ行き
ピシャリと窓を閉めた
勇「兄様…!!あ、あれ?」
ちょっとたってから綺麗な男の人が嬉しそうな顔をしながら曲がってきたのだが…
尾形がいなくてキョロキョロと周りを見る
『あ、、尾形さんなら速歩きであっちの…右に曲がったのを見ましたよ。急いだら追い付くと思います』
勇「ホントに!?ありがとう!!」
スタスタと速歩きして指差した方へ向かう。
見ただけでわかる
あの人はとても純粋な人…私とは全く違う人だと…
ガラッ
『さっきの人…あっちへ行ったので当分ここには戻って来ないですよ。』
「…………。」
きっと声をかけないとずっと隠れてそうな予感がし
彼の姿が見えなくなり少し時間をおいてから
窓を開け
しゃがみ込み隠れてる尾形にニコリと笑う。
尾形は黙ったままヒョコっと窓から顔を出し確認してから兵舎に入る。
ふぅとため息をした尾形は彼とは真逆の方へ歩き出した
『とても…純粋そうな……皆から愛されていそうな人……まぁ私とは真逆な』
ボソボソと言い続けようとしたが
まだ尾形が近くにいる事にふと気付いて口を閉じる。
やばい聞かれてたかもしれない…と思い尾形の方を見ると
やはり私を見ている……
『……お知り合いの方に失礼な事を言いました。すみません。』
「……いや。勇作殿を苦手という女がいた事に少し驚いただけだ。」
『綺麗なお顔の方ですもんね。男女問わず魅了してそうなくらい』
「お前は?」
『え?』
「お前は…勇作殿に魅了されたのか?」
『……魅了ですか、私は逆に苦手ですね。純粋すぎます。強いていうなら…どうしたら彼みたいに純粋になれるのかが気になり……ます。』
話しながらふと…尾形を見るキョーコはびっくりする。
いつも興味なさそうな顔をしている尾形がじっと嬉しそうにキョーコを見ているから
嫌な予感がする……鶴見少尉に親を殺したのはお前だろう?と脅された時と同じくらい嫌な予感がする…
『……それでは私は失礼します』
「鶴見少尉の金魚のフンだと思っていたが……」
『………。』
「お前が…キョーコが鶴見少尉の親戚では無いことは知っているんだ。本当はどんな奴なのか…気になってきた」
肩を掴み歩くキョーコを止める
掴んだまま耳元で楽しそうに話す尾形
この第七師団から…鶴見少尉から逃げる気はなかったが本当に逃げたくなってきた…
そう思いながらキョーコは背筋がゾッと凍った。
病気を治してほしいと懇願する患者に
優しく救いの手を差し伸べるため皆に神様とも呼ばれていたほど…
でも私にとって父親は極悪罪人だった。
父は毒草で人がどう苦しんでどう死んでいくのかが
とても気になっていた。
気になる。その気持ちだけで終われば良かったのだが
我慢できなくなった父は
無償で治すからおいで。と身寄りもなく弱い人達に声をかけ容赦なく殺していったのだ。
それでも
もっと…もっと…と鮮明に知りたい父
だんだんと殺す人数も頻度も増えていった
これ以上は警官や軍にバレるだろうと思った私は
トリカブトで父と母を殺してあげたのだ。
罪人として斬殺されるより…猛毒を自分で体験して死ぬ方が父親も満足だし幸せだろう。
そう思ったから
そして父の事を狂ったように愛していた母も1人になって寂しくないように…と
2人を…両親を殺したのだ。
警官は無償で何人もの患者を治していたため金銭面が厳しくなったのが原因で自殺。
と判断したのだが
陸軍最強第七師団で頭がきれると噂の鶴見だけはキョーコが両親を殺しだろう?と騙されてくれなかった。
ついでに父親が毒に魅入られていた事も知っていた。
弱味を握られた私は
鶴見少尉の遠い親戚で第七師団の鶴見の秘書になった。
だが本当の仕事は
拷問する罪人に飲ませる致死量ギリギリの毒薬を作ったり万が一に備え解毒剤を作ったり…
作った薬草で軍人達に渡したり…
専属薬師として雇われる事になったのだ。
元々居場所がないし
キョーコは第七師団の仕事が辛いと思っていないため逃げる気はないのだが…
監視のため常に鶴見か月島が近くにいる環境にストレスを感じていた。
鶴「あぁキョーコくん!いいところにいた。これを月島軍曹に渡しに行ってくれないかい?」
『はい。月島さんは訓練所にいるんですか?』
鶴「ここから遠い所のね。あぁ…1人だからって逃げようと思わない事だよ?」
ニコリと笑う鶴見
毎回言うが逃げても捕まえるからね。と言っているような顔に
キョーコは苦笑いしながら鶴見のいる部屋から出て訓練所へ向かう。
途中なにかから逃げるように窓から出ようとしてる男…鶴見少尉の部下尾形と目があう。
『……?』
目が合うだけで尾形はそのまま外へ行き
ピシャリと窓を閉めた
勇「兄様…!!あ、あれ?」
ちょっとたってから綺麗な男の人が嬉しそうな顔をしながら曲がってきたのだが…
尾形がいなくてキョロキョロと周りを見る
『あ、、尾形さんなら速歩きであっちの…右に曲がったのを見ましたよ。急いだら追い付くと思います』
勇「ホントに!?ありがとう!!」
スタスタと速歩きして指差した方へ向かう。
見ただけでわかる
あの人はとても純粋な人…私とは全く違う人だと…
ガラッ
『さっきの人…あっちへ行ったので当分ここには戻って来ないですよ。』
「…………。」
きっと声をかけないとずっと隠れてそうな予感がし
彼の姿が見えなくなり少し時間をおいてから
窓を開け
しゃがみ込み隠れてる尾形にニコリと笑う。
尾形は黙ったままヒョコっと窓から顔を出し確認してから兵舎に入る。
ふぅとため息をした尾形は彼とは真逆の方へ歩き出した
『とても…純粋そうな……皆から愛されていそうな人……まぁ私とは真逆な』
ボソボソと言い続けようとしたが
まだ尾形が近くにいる事にふと気付いて口を閉じる。
やばい聞かれてたかもしれない…と思い尾形の方を見ると
やはり私を見ている……
『……お知り合いの方に失礼な事を言いました。すみません。』
「……いや。勇作殿を苦手という女がいた事に少し驚いただけだ。」
『綺麗なお顔の方ですもんね。男女問わず魅了してそうなくらい』
「お前は?」
『え?』
「お前は…勇作殿に魅了されたのか?」
『……魅了ですか、私は逆に苦手ですね。純粋すぎます。強いていうなら…どうしたら彼みたいに純粋になれるのかが気になり……ます。』
話しながらふと…尾形を見るキョーコはびっくりする。
いつも興味なさそうな顔をしている尾形がじっと嬉しそうにキョーコを見ているから
嫌な予感がする……鶴見少尉に親を殺したのはお前だろう?と脅された時と同じくらい嫌な予感がする…
『……それでは私は失礼します』
「鶴見少尉の金魚のフンだと思っていたが……」
『………。』
「お前が…キョーコが鶴見少尉の親戚では無いことは知っているんだ。本当はどんな奴なのか…気になってきた」
肩を掴み歩くキョーコを止める
掴んだまま耳元で楽しそうに話す尾形
この第七師団から…鶴見少尉から逃げる気はなかったが本当に逃げたくなってきた…
そう思いながらキョーコは背筋がゾッと凍った。