スタンドバイミー
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「えー、この方程式を利用することにより、この長さを求めることが可能となります。よって、この回答は―――」
「跡部さん、アタシ授業中に立ってるのに全然怒られませんね。すごいアタシ!!」
「見えねぇんだから当たり前だろうが」
小声で答えた俺の言葉に、天月は嬉しそうに笑う。
「これで、嫌な人がいたら悪戯いっぱい出来ますね」
そういって、笑顔のまま天月は俺の消しゴムをぽいっと教卓目掛けて投げた。
「嫌な人って俺様に言ってんのかよ!!」
がたんと席を立ち消しゴムを投げた女を見る。
教師の涙目を横目に、俺は静かに席についた。
午前の授業を終えた跡部さんは、周りのひそひそ声が聞こえないのか、教室を出て食堂に向かうので、アタシもそれについて行く。
(そういえば、お腹空いたなぁ)
「跡部さん、さっきクラスの人が今日の跡部さんおかしいって言ってましたよ?どうかしたんですか?」
隣を歩くアタシを睨んでから、跡部さんは無言で歩く。
食堂に着くと、そこはまさにレストランのようだった。
「すっごーい!跡部さん、すごいですね!!」
「あーん?俺様がこの学校に援助したんだからな。当たり前だ」
「さすがは坊ちゃん!!」
「坊ちゃんって言うな!」
「坊ちゃん、私お腹空きました」
「天月、お前には食わさねぇ」
「跡部さんのケチ」
(コイツといると、疲れる・・・・)
まだ人の少ないうちに席を取り、跡部は席を立ち料理を注文しに並びに行った。
「そういえば跡部さん、アタシ考えたんですけど・・・」
「なんだ」
「跡部さんの醜態をこれ以上晒さないように、友達の名前を先に教えて貰おうかと思いまして」
「わかっててやってたのか天月」
「あははー。あ、今日の朝あった長髪さんと、寝てた人の名前も、もう一回教えてもらっていいですか?」
「長髪が宍戸で、寝てるのがジローだ」
「宍戸、ジロー・・・わかりました、覚えました!」
シェフからランチを受け取り、席へ戻ろうとした跡部は、ふとある場所で視線を止めた。
人ごみに紛れて、一人の知り合いを発見したからだ。
自分の醜態をこれ以上晒さないために、跡部は先に彼の名前を教えておこうと席に座った。
「あそこにおかっぱで飛び跳ねてる奴いるだろ。あいつは向日だ。あのおかっぱだぞ」
「え、なんて言ったんですか?ていうかどこにいるんですか跡部さん」
「アーン?あそこにいるおかっぱが向日だっつっただろ」
「あぁ、わかりました」
「そうか」
「あの、でも名前もう一回教えてもらっていいですか?覚えにくいです・・・」
「おかっぱが向日だ。一回で覚えろよ」
「すいません、もう一度だけ言ってください」
「おかっぱでウザイのが向日」
「One moreお願いします」
「てんめぇ・・・・おかっぱでウザくてキモイのが向日だっつってんだろうが!!腹立つんだよ!しかも、英語の発音完璧かよっ!余計腹立つんだよ!アーン!!!」
「あ、あの・・・・・跡部様・・・・・・・・・・?」
「あ・・・・・・・またやっちゃいましたね、跡部さん」
天月の声が、どこか遠くから聞こえた気がした。
「なんだよ跡部。何でオレそんなに悪口言われなきゃなんねーの??」
しまったと思ったってここは食堂。入ってきた時とは違い、もう席はほぼ満席だ。
その食堂にいる全ての生徒の視線は・・・俺様。
名前を連呼されたコイツは、俺に駆け寄ってきた。
「おい、跡部。大丈夫かお前・・・・・」
「・・・・・・・・・俺様に構うな」
俺は、すぐさま食堂を後にした。
「あ、待ってくださいよ跡部さん!ご飯どうするんですか?!」
「お、向日じゃねぇか。一緒に食おうぜ」
「あれ~?今のって、もしかしてアトベ??」
「宍戸、ジロー・・・聞いてくれよ、跡部の奴様子がおかしいんだ」
「やっぱりか・・・実は俺も朝変だと思ったんだよ」
「オレ、朝屋上で独り言いってるの聞いたC~」
「侑士なら、なんか知ってるかも知んねぇし、オレ後で聞きに行ってくる」
「オレも行くぜ。跡部が心配だしな」
「オレもオレも~♪」
・・・
「跡部さん、元気出してくださいよ」
「誰のせいだと思ってんだ」
「そんな睨まないでくださいよ」
「もうお終いだ。アイツに知られたら・・・」
「アイツ・・・・・・?」
「忍足だ・・・あいつに知られたら、全校生徒に俺様の醜態が流される」
「へ~、どんな人なんですか?」
「眼鏡」
「あ、じゃあの人は忍足さんじゃないですか?」
「あんなグルグル眼鏡じゃねぇ」
「うーん、じゃあの人!」
「違う」
「眼鏡の人多いですよ」
天月の言うことに耳を傾けず、跡部は空を見上げてため息をついた。
(どれぐらい俺様の醜態は出回っているんだ・・・)
「跡部さん、アタシ授業中に立ってるのに全然怒られませんね。すごいアタシ!!」
「見えねぇんだから当たり前だろうが」
小声で答えた俺の言葉に、天月は嬉しそうに笑う。
「これで、嫌な人がいたら悪戯いっぱい出来ますね」
そういって、笑顔のまま天月は俺の消しゴムをぽいっと教卓目掛けて投げた。
「嫌な人って俺様に言ってんのかよ!!」
がたんと席を立ち消しゴムを投げた女を見る。
教師の涙目を横目に、俺は静かに席についた。
午前の授業を終えた跡部さんは、周りのひそひそ声が聞こえないのか、教室を出て食堂に向かうので、アタシもそれについて行く。
(そういえば、お腹空いたなぁ)
「跡部さん、さっきクラスの人が今日の跡部さんおかしいって言ってましたよ?どうかしたんですか?」
隣を歩くアタシを睨んでから、跡部さんは無言で歩く。
食堂に着くと、そこはまさにレストランのようだった。
「すっごーい!跡部さん、すごいですね!!」
「あーん?俺様がこの学校に援助したんだからな。当たり前だ」
「さすがは坊ちゃん!!」
「坊ちゃんって言うな!」
「坊ちゃん、私お腹空きました」
「天月、お前には食わさねぇ」
「跡部さんのケチ」
(コイツといると、疲れる・・・・)
まだ人の少ないうちに席を取り、跡部は席を立ち料理を注文しに並びに行った。
「そういえば跡部さん、アタシ考えたんですけど・・・」
「なんだ」
「跡部さんの醜態をこれ以上晒さないように、友達の名前を先に教えて貰おうかと思いまして」
「わかっててやってたのか天月」
「あははー。あ、今日の朝あった長髪さんと、寝てた人の名前も、もう一回教えてもらっていいですか?」
「長髪が宍戸で、寝てるのがジローだ」
「宍戸、ジロー・・・わかりました、覚えました!」
シェフからランチを受け取り、席へ戻ろうとした跡部は、ふとある場所で視線を止めた。
人ごみに紛れて、一人の知り合いを発見したからだ。
自分の醜態をこれ以上晒さないために、跡部は先に彼の名前を教えておこうと席に座った。
「あそこにおかっぱで飛び跳ねてる奴いるだろ。あいつは向日だ。あのおかっぱだぞ」
「え、なんて言ったんですか?ていうかどこにいるんですか跡部さん」
「アーン?あそこにいるおかっぱが向日だっつっただろ」
「あぁ、わかりました」
「そうか」
「あの、でも名前もう一回教えてもらっていいですか?覚えにくいです・・・」
「おかっぱが向日だ。一回で覚えろよ」
「すいません、もう一度だけ言ってください」
「おかっぱでウザイのが向日」
「One moreお願いします」
「てんめぇ・・・・おかっぱでウザくてキモイのが向日だっつってんだろうが!!腹立つんだよ!しかも、英語の発音完璧かよっ!余計腹立つんだよ!アーン!!!」
「あ、あの・・・・・跡部様・・・・・・・・・・?」
「あ・・・・・・・またやっちゃいましたね、跡部さん」
天月の声が、どこか遠くから聞こえた気がした。
「なんだよ跡部。何でオレそんなに悪口言われなきゃなんねーの??」
しまったと思ったってここは食堂。入ってきた時とは違い、もう席はほぼ満席だ。
その食堂にいる全ての生徒の視線は・・・俺様。
名前を連呼されたコイツは、俺に駆け寄ってきた。
「おい、跡部。大丈夫かお前・・・・・」
「・・・・・・・・・俺様に構うな」
俺は、すぐさま食堂を後にした。
「あ、待ってくださいよ跡部さん!ご飯どうするんですか?!」
「お、向日じゃねぇか。一緒に食おうぜ」
「あれ~?今のって、もしかしてアトベ??」
「宍戸、ジロー・・・聞いてくれよ、跡部の奴様子がおかしいんだ」
「やっぱりか・・・実は俺も朝変だと思ったんだよ」
「オレ、朝屋上で独り言いってるの聞いたC~」
「侑士なら、なんか知ってるかも知んねぇし、オレ後で聞きに行ってくる」
「オレも行くぜ。跡部が心配だしな」
「オレもオレも~♪」
・・・
「跡部さん、元気出してくださいよ」
「誰のせいだと思ってんだ」
「そんな睨まないでくださいよ」
「もうお終いだ。アイツに知られたら・・・」
「アイツ・・・・・・?」
「忍足だ・・・あいつに知られたら、全校生徒に俺様の醜態が流される」
「へ~、どんな人なんですか?」
「眼鏡」
「あ、じゃあの人は忍足さんじゃないですか?」
「あんなグルグル眼鏡じゃねぇ」
「うーん、じゃあの人!」
「違う」
「眼鏡の人多いですよ」
天月の言うことに耳を傾けず、跡部は空を見上げてため息をついた。
(どれぐらい俺様の醜態は出回っているんだ・・・)