スタンドバイミー
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「ちょっとー、跡部さーん!!」
廊下をパタパタと走る私を他所に、跡部さんは長い足でゆっくりと歩いていく。
「待ってくださいよ、跡部さんっ」
「キャーッ!!!跡部様!!!!!」
「「「「「キャ―――っ!!!!!」」」」」
アタシの声は、周りの黄色い声にかき消されているのか、跡部さんは一度も私の方に振り返ることなく進んでいってしまう。
(自分勝手な人だなぁ、もう)
私は、スピードを上げて彼を追いかけた。
窓側の一番後ろの席の俺は、カバンを置きすぐさま屋上へと向かった。
後ろから天月が着いて来ているのをしっかりと確かめながら。
しかし、後ろを振り向くわけにはいかない。
天月の声に反応するわけにはいかない。
(これ以上、俺様の評判を落とすわけにはいかない)
屋上に辿り着き、俺は扉を閉めてようやく言葉を口にした。
「お前・・・・・・・幽霊なんだろ?」
「よく、覚えてない・・・眠ったのか、それとも・・・・・・・死んだのか」
「覚えてない、か・・・」
俺は、屋上の壁に背中を預けて地面を見る。
からからに乾いたコンクリートは、暑さをじかに照り返す。
クラブ後に冷えた汗が、またじんわりと出てきている気がした。
「跡部さん・・・・あの、色々とありがとうございます」
「アーン?」
「見ず知らずで、しかも跡部さん家に不法侵入したような私を、ここまで親切に面倒を見てくださって・・・本当に、ありがとうございました」
「あ、あぁ。まぁな」
実際にお礼を言われるとは思ってなかった跡部は、驚きながらもなんとか答えた。
「これからも、宜しくお願いしますね」
「あ、あぁ。まぁな」
・・・・・・・・。
「ありがとうございます。お世話になります」
「ちょっと待て」
「跡部さんって、優しい人だったんですね」
「待てって言ってんだろ」
「あ、予鈴ですよ」
「天月、お前・・・成仏しろ」
「成仏って言われても、死んだかどうかもわかりませんし、死んでたとしても何を思って今成仏出来ていないのか、アタシにはさっぱりなんで」
「知るかよ。俺は絶対にお前の面倒は見ないからな」
「酷いっ!!そうやってアタシのこと弄んでいたんですね!?」
「弄んでねぇだろうが!!」
「だって、さっき面倒見てくれるって、お願いしたらいいよって言ってくれたのに・・・」
「無理やり流れで言わせたんだろうが!!」
「あれ~??何やってんの?跡部」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・ジロー」
「じろー??跡部さん、じろーさんってお友達ですか?」
「(絶対に天月のことには答えねぇ)ジロー、また寝てたのか。お前、朝練サボッたろ」
「んー、早くに来たんだけど・・・なんか、寝てたみたい。それより跡部は何してたの?」
「・・・・・・・・・今日の、練習メニュー考えてた」
「ふーん・・・跡部が独り言いってるとこ、オレ初めて見たC-」
「・・・・・・・・・・・・・・・・どこから聞いてたんだ」
「お前の面倒は見ないとかなんとか・・・・」
「そうか、それは独り言じゃねぇな。空耳だろ」
「え~、そんなことないC-」
「寝惚けてたんだろ。さっさと行くぞ。一限目が始まっちまう」
「ゼッタイ跡部の声だったと思う」
「寝惚けすぎてんじゃねぇ」
「跡部さん、この人ジローさんってお友達ですか?」
(お前はしつこいんだよっ!!!)
廊下をパタパタと走る私を他所に、跡部さんは長い足でゆっくりと歩いていく。
「待ってくださいよ、跡部さんっ」
「キャーッ!!!跡部様!!!!!」
「「「「「キャ―――っ!!!!!」」」」」
アタシの声は、周りの黄色い声にかき消されているのか、跡部さんは一度も私の方に振り返ることなく進んでいってしまう。
(自分勝手な人だなぁ、もう)
私は、スピードを上げて彼を追いかけた。
窓側の一番後ろの席の俺は、カバンを置きすぐさま屋上へと向かった。
後ろから天月が着いて来ているのをしっかりと確かめながら。
しかし、後ろを振り向くわけにはいかない。
天月の声に反応するわけにはいかない。
(これ以上、俺様の評判を落とすわけにはいかない)
屋上に辿り着き、俺は扉を閉めてようやく言葉を口にした。
「お前・・・・・・・幽霊なんだろ?」
「よく、覚えてない・・・眠ったのか、それとも・・・・・・・死んだのか」
「覚えてない、か・・・」
俺は、屋上の壁に背中を預けて地面を見る。
からからに乾いたコンクリートは、暑さをじかに照り返す。
クラブ後に冷えた汗が、またじんわりと出てきている気がした。
「跡部さん・・・・あの、色々とありがとうございます」
「アーン?」
「見ず知らずで、しかも跡部さん家に不法侵入したような私を、ここまで親切に面倒を見てくださって・・・本当に、ありがとうございました」
「あ、あぁ。まぁな」
実際にお礼を言われるとは思ってなかった跡部は、驚きながらもなんとか答えた。
「これからも、宜しくお願いしますね」
「あ、あぁ。まぁな」
・・・・・・・・。
「ありがとうございます。お世話になります」
「ちょっと待て」
「跡部さんって、優しい人だったんですね」
「待てって言ってんだろ」
「あ、予鈴ですよ」
「天月、お前・・・成仏しろ」
「成仏って言われても、死んだかどうかもわかりませんし、死んでたとしても何を思って今成仏出来ていないのか、アタシにはさっぱりなんで」
「知るかよ。俺は絶対にお前の面倒は見ないからな」
「酷いっ!!そうやってアタシのこと弄んでいたんですね!?」
「弄んでねぇだろうが!!」
「だって、さっき面倒見てくれるって、お願いしたらいいよって言ってくれたのに・・・」
「無理やり流れで言わせたんだろうが!!」
「あれ~??何やってんの?跡部」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・ジロー」
「じろー??跡部さん、じろーさんってお友達ですか?」
「(絶対に天月のことには答えねぇ)ジロー、また寝てたのか。お前、朝練サボッたろ」
「んー、早くに来たんだけど・・・なんか、寝てたみたい。それより跡部は何してたの?」
「・・・・・・・・・今日の、練習メニュー考えてた」
「ふーん・・・跡部が独り言いってるとこ、オレ初めて見たC-」
「・・・・・・・・・・・・・・・・どこから聞いてたんだ」
「お前の面倒は見ないとかなんとか・・・・」
「そうか、それは独り言じゃねぇな。空耳だろ」
「え~、そんなことないC-」
「寝惚けてたんだろ。さっさと行くぞ。一限目が始まっちまう」
「ゼッタイ跡部の声だったと思う」
「寝惚けすぎてんじゃねぇ」
「跡部さん、この人ジローさんってお友達ですか?」
(お前はしつこいんだよっ!!!)