フェアリィ・ダンス編
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気が付くと、真っ暗な場所に私は立っていた。
そこには、私だけでなく、アスナ、キリト、そしてベンヌもいた。
「…………なに、何がどうなってるの?」
私の言葉に、三人は何故かとても安堵の表情を浮かべて、アスナは安心した様子で気を失ってしまい、キリトとベンヌは暗闇の中に座り込んだ。
「え、なに? なんなの、一体??」
「私が説明しよう」
そういって、ベンヌは少し前から今までの状況を、何もわからない私に話してくれた。
アスナと二人、鳥かごから無事に抜け出した後、私たちは研究室のような場所へ辿り着いた。
そこで、オベイロンの部下たちに捕まってしまった私たちは、今現在いる場所につれてこられたようだった。
その時に、私は気絶させられてしまったため、そこからどうなったのかがわからなかった。
その連れて来られた部屋で、アスナは捕縛され、助けにきたはずのキリトもオベイロンの力により、絶体絶命のピンチ。
そんな二人を見て笑っていたオベイロンは、私を実験体として脳を操り、私に二人を殺させようとした。
彼の実験は成功。
気絶している私の身体は、脳を操られて、いとも簡単にキリトをぶちのめして、アスナに一撃を喰らわせようとしていたらしい。
でも、こうなることを予見していたベンヌが、ALOのコンピュータプログラムにハッキングをしかけて、状態を混乱させた。
オベイロンを一時的に金縛り状態にして、私のデータを無事に確保した後、キリトにALOの権限を譲渡したベンヌは、ここへワープしてきた。
キリトは、オベイロンを倒して、無事今に至る。
「へー、大変だったんだね」
「お前な〜、そんな簡単に片付けるなよ。すごく大変だったんだぞ」
「だって、全然その時の記憶ないし。まー、でも私強いからね、大変だったんじゃない?」
「んなわけないだろ。俺がオベイロンのせいで上手く剣を使えなかったから、ちょっとピンチだっただけだ。普段なら、お前に負ける気なんてしない」
「偉そうに……なら、今度1対1やる?」
「望むところだ」
「とにかく、ここから出るぞ。キリト君、下で仲間が待ってくれているんだろう?」
「あぁ、そうそう。ベンヌ、お前のことも聞かせてもらうからな。スー、逃げるなよ」
キリトに釘をさされ、気絶したアスナを背負い、私たちはこの部屋を後にした。
下まで降りてきた私は、その人口密度に驚かされた。
数多のプレイヤーが、種族関係なく密集して、私たちを出迎えてくれたからだ。
私とベンヌは、そこから一歩引いたところに立っていると、リーファが嬉しそうに出迎えてくれた。
「スー! 心配してたのよっ! どこに行ってたのよ!? もう、突然消えたりしないでよっ!」
「うん、ごめんごめん」
ポンポンと、彼女の頭を撫でて謝罪すると、彼女は少し頬を赤らめて、「子ども扱いしないで」と控えめに言った。
それがまた、とても女の子らしくて、可愛くて、私はつい笑ってしまった。
「くわしいことは、キリトから聞いてよ。とにかく、私たちは今日はもう帰るからさ」
リーファにそう伝えて、私とベンヌはその場を後にした。
キリトには、メールで明日の朝会って話そうと連絡しておいたし、とりあえずは大丈夫なはずだ。
「…………助けてくれたみたいで、どうも」
「いや、スーを助けたのはキリト君だ。礼を言うなら、彼に言うといい」
「でも、私のデータ取り返してくれたんでしょ?」
私が、隣を歩くベンヌの方へ視線を向けると、彼はニヤッと笑った。
「確かに、データは無事ゲームの中から確保している。だが、奴等に色々と設定を変えられている部分もあった。そこを直して元に戻すために、データを今解凍中だ」
「解凍って、どれぐらい時間がかかるの?」
「少なく見積もっても、あと半日だな」
「半日か…………じゃあ、それで私はこの世界とサヨナラできるってこと?」
「そういうことになるな」
「わかった。じゃあ、私は今日は早く寝るから、ベンヌは帰ってね! じゃ、おやすみなさい!」
早々に着いた宿の前で、それだけ言い切って私は数日前から借りている一室へバタバタと急ぎ足で入って、鍵を閉めた。
「………………あと、半日……」
真っ暗な部屋で呟いてみても、当然誰からの返答もない。
今日は、色々ありすぎた。
疲れた足は、そのまま力が抜けてへたり込む。
ドアにもたれて、暗い天井を見上げる。
体を操られていたせいか、酷く体が重く感じた。
「もう、この世界にいられないんだ……皆にも、もう…………会えなくなる」
私がいる現実と、キリト達がいる現実は違う。
何もかも、元に戻るだけ。そう、戻るだけ……。
「いいこと、でしょ…………?」
誰に言ったのか、私の言葉に返事をするものなど当然いなくて、言葉はただ音となり消えて行った。
そこには、私だけでなく、アスナ、キリト、そしてベンヌもいた。
「…………なに、何がどうなってるの?」
私の言葉に、三人は何故かとても安堵の表情を浮かべて、アスナは安心した様子で気を失ってしまい、キリトとベンヌは暗闇の中に座り込んだ。
「え、なに? なんなの、一体??」
「私が説明しよう」
そういって、ベンヌは少し前から今までの状況を、何もわからない私に話してくれた。
アスナと二人、鳥かごから無事に抜け出した後、私たちは研究室のような場所へ辿り着いた。
そこで、オベイロンの部下たちに捕まってしまった私たちは、今現在いる場所につれてこられたようだった。
その時に、私は気絶させられてしまったため、そこからどうなったのかがわからなかった。
その連れて来られた部屋で、アスナは捕縛され、助けにきたはずのキリトもオベイロンの力により、絶体絶命のピンチ。
そんな二人を見て笑っていたオベイロンは、私を実験体として脳を操り、私に二人を殺させようとした。
彼の実験は成功。
気絶している私の身体は、脳を操られて、いとも簡単にキリトをぶちのめして、アスナに一撃を喰らわせようとしていたらしい。
でも、こうなることを予見していたベンヌが、ALOのコンピュータプログラムにハッキングをしかけて、状態を混乱させた。
オベイロンを一時的に金縛り状態にして、私のデータを無事に確保した後、キリトにALOの権限を譲渡したベンヌは、ここへワープしてきた。
キリトは、オベイロンを倒して、無事今に至る。
「へー、大変だったんだね」
「お前な〜、そんな簡単に片付けるなよ。すごく大変だったんだぞ」
「だって、全然その時の記憶ないし。まー、でも私強いからね、大変だったんじゃない?」
「んなわけないだろ。俺がオベイロンのせいで上手く剣を使えなかったから、ちょっとピンチだっただけだ。普段なら、お前に負ける気なんてしない」
「偉そうに……なら、今度1対1やる?」
「望むところだ」
「とにかく、ここから出るぞ。キリト君、下で仲間が待ってくれているんだろう?」
「あぁ、そうそう。ベンヌ、お前のことも聞かせてもらうからな。スー、逃げるなよ」
キリトに釘をさされ、気絶したアスナを背負い、私たちはこの部屋を後にした。
下まで降りてきた私は、その人口密度に驚かされた。
数多のプレイヤーが、種族関係なく密集して、私たちを出迎えてくれたからだ。
私とベンヌは、そこから一歩引いたところに立っていると、リーファが嬉しそうに出迎えてくれた。
「スー! 心配してたのよっ! どこに行ってたのよ!? もう、突然消えたりしないでよっ!」
「うん、ごめんごめん」
ポンポンと、彼女の頭を撫でて謝罪すると、彼女は少し頬を赤らめて、「子ども扱いしないで」と控えめに言った。
それがまた、とても女の子らしくて、可愛くて、私はつい笑ってしまった。
「くわしいことは、キリトから聞いてよ。とにかく、私たちは今日はもう帰るからさ」
リーファにそう伝えて、私とベンヌはその場を後にした。
キリトには、メールで明日の朝会って話そうと連絡しておいたし、とりあえずは大丈夫なはずだ。
「…………助けてくれたみたいで、どうも」
「いや、スーを助けたのはキリト君だ。礼を言うなら、彼に言うといい」
「でも、私のデータ取り返してくれたんでしょ?」
私が、隣を歩くベンヌの方へ視線を向けると、彼はニヤッと笑った。
「確かに、データは無事ゲームの中から確保している。だが、奴等に色々と設定を変えられている部分もあった。そこを直して元に戻すために、データを今解凍中だ」
「解凍って、どれぐらい時間がかかるの?」
「少なく見積もっても、あと半日だな」
「半日か…………じゃあ、それで私はこの世界とサヨナラできるってこと?」
「そういうことになるな」
「わかった。じゃあ、私は今日は早く寝るから、ベンヌは帰ってね! じゃ、おやすみなさい!」
早々に着いた宿の前で、それだけ言い切って私は数日前から借りている一室へバタバタと急ぎ足で入って、鍵を閉めた。
「………………あと、半日……」
真っ暗な部屋で呟いてみても、当然誰からの返答もない。
今日は、色々ありすぎた。
疲れた足は、そのまま力が抜けてへたり込む。
ドアにもたれて、暗い天井を見上げる。
体を操られていたせいか、酷く体が重く感じた。
「もう、この世界にいられないんだ……皆にも、もう…………会えなくなる」
私がいる現実と、キリト達がいる現実は違う。
何もかも、元に戻るだけ。そう、戻るだけ……。
「いいこと、でしょ…………?」
誰に言ったのか、私の言葉に返事をするものなど当然いなくて、言葉はただ音となり消えて行った。